生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

定義の仕方/意味論

2010年05月25日 12時17分55秒 | 生命生物生活哲学
2010年5月25日-2
定義の仕方/意味論

mode様態
 プログレッシブ中英和辞典によれば、modeは、様式とか、哲学では様態や様状、論理学では様相と訳される。様態は、「デカルト・スピノザ以来、事物の本質にかかわる属性と区別された、事物の偶然的な属性。様。様状。状態。偶有性。」(大辞泉)とある。
 patternにはパターンまたは様式を、訳語として一意的あるいは機械的に与えたいとすると、modeは様態としたいが、やはり通常には様式か。modes of life (living)は、生活様式または生活様態。生活様態とは耳慣れないだろうな(→声を大きくして、耳慣れるようにする?)。次のBennett (2010)のmodeの定義は何だろうか。結局、基本的な言葉の定義は与えられないままが多い。たとえば、entityとかagentとか。

suggest
 suggest thatの訳例は、<~するようにすすめる、~したほうがいい、~とうながす、is suggested that ~と言われている>(飛田茂雄 1994.10『探検する英和辞典』草思社 286頁)。
 「proposeが積極的な提案であるのに比べて, suggestは控えめな提案」(プログレッシブ英和中辞典)。
 示唆とは、「それとなく知らせること。ほのめかすこと。」(大辞泉)。
 suggest thatはどう訳すのがぴったりなのか。示唆すると提案するの中間の言葉はないのか。唆案とか示案という語を造語するか?

 Bennett (2010)は、「定義の様々な様式〔様態mode〕に応じた、用語の諸意味は、_自然的に相関してnaturally correlated_いることによって関係している」と示唆suggestする。そして、意味論semanticsから考察している。
  「たとえばわれわれは、「二輪車〔自転車bicycle〕」という用語を、一定の材料的および運動的性質を持つ物理的対象として定義するか、あるいは代わりに、特定の目的のために知的行為者agentによって作られた人工物の型typeとして定義するかもしれない。二輪車の物理的特徴を持つ或る対象が自然に生起できるというのは、知的設計designと建造なしには、極めてありそうにないから、どちらの定義も実在する対象の同一クラスに対して同等に当てはまる〔適用される〕だろう。にもかかわらず、二輪車の物理的形態formを持つ或る対象がなんらかの風変わりなfreak自然的プロセス〔過程〕から生じ得るとしても、二つの定義は論理的に別個のものdistinctである。」(Bennett 2010: 3)。

Bennett, B. 2010. Foundations for an ontology of environment and habitat. 21pp. www.comp.leeds.ac.uk/qsr/pub/fois-10.pdf.