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地球温暖化詐欺の構図1

2010年05月10日 19時06分39秒 | 生命生物生活哲学
2010年5月10日-2
地球温暖化詐欺の構図1

 地球温暖化詐欺(総称)があるとした場合(仮定)、いくつかに分けたほうがよいだろう。以下は思いつきですが、このような視点から検討するのも一興かもしれない(→いわゆる地球温暖化懐疑論や否定論の主張とそれらとの対論を分類すること)。
 1. 地球が温暖化しているという、詐欺。(科学的主張だという偽装)
 2. 地球が温暖化しているのは、主として人為的な二酸化炭素などの、いわゆる温室効果ガスの排出によるという、詐欺。(科学的主張だという偽装)
 3. 或る遠い未来に、しかじかの条件では、全球平均気温がしかじかに上昇するという、詐欺。(科学的主張だという偽装)
 4. 地球温暖化は脅威をもたらすという、詐欺。
 5. 地球温暖化を防止するべきだという、詐欺。
 6. 排出権取引は地球温暖化防止に有効だとして、税金や寄付を儲けに化かすという、詐欺。(パチャウリ議長に疑惑あり)
 7. などなど、善意や(科学的)誠実さをうまく利用することは、金儲けのコツではないか。

 権力主義的な言動をした(したがって反科学的な)小宮山宏氏(三菱総研理事長・前東大総長)は原発推進の立場らしい。
 また、アル・ゴア氏も原発推進の立場だと、どこかに書いてあることを数日前に知った。環境問題とはずっと遠ざかっているが、映画『不都合な真実 (An Inconvenient Truth)』を見たとき、地球温暖化は科学的に解明されていたと、感心した。つまり、自分勝手にコロッと騙されてしまった。

 ゴア『私たちの選択 Al Gore OUR CHOICE 温暖化を解決するための18章』(Our Choice: A Plan to Solve the Climate Crisis)(枝廣淳子訳 2009.12.武田ランダムハウスジャパン.[ISBN 9784270005514 / 3,360円(税込)].)の 「8、原子力という選択肢」の章を、原発推進なのかどうかについて拾い読みしたが、どういう結論なのか、わからなかった。
 これを検索していると、<横山広美(科学コミュニケーター)>による『私たちの選択』の書評があった(2010年1月12日 読売新聞。http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20100112bk19.htm)。(→週間読書人での書評は、だれがどのように書いているか、調べよ。)
 「IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が示したように温暖化はもはや疑いようのない事実であり、」と言っている(らしい)。横山広美氏は、2010年4月30日の日本学術会議主催のIPCCゲート問題について(論議するはず)のシンポでのパネリストの一人だった。主張内容がよく把握できなかったが、討論の時間が不足したことから考えると、この人の発表は無いほうがよかった。きちんとした討論会を企画できないという、日本学術会議の失策である。

 内田麻理香『科学との正しい付き合い方』は、科学において疑うことを重要視している。スーパーコンピュータ事業仕分けについても、もっともな意見を述べている。政府職員や国立機関職員は、国民への奉仕のために雇われている。とりわけ(特に所得の少ない)納税者は、政府に質問したり、疑問や意見を述べよう。

 読売新聞は、4月30日の日本学術会議シンポを受けて、5月4日に「地球温暖化 科学的な根拠の検証が急務だ」という社説を書いた。
 一方、朝日新聞の5月2日の社説は「温暖化防止と日本?低炭素へ、列島の改造を」である。
 地獄の沙汰も金次第だという。そうではなく、このいまの地上世界に極楽を。世代間倫理にもとづく主張は、子供のいない人に対しては説得性が無いと思うが、どうなのだろう?