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個体化の問題

2010年02月24日 10時43分38秒 | 生命生物生活哲学
個体化の問題

 稲垣良典『抽象と直観』の目次。
  I 序論
   第一章 霊魂論の崩壊と認識理論の変容
   第二章 トマスの霊魂論ーー自己認識の問題
   第三章 「オッカムの剃刀」ーー中世後期の精神的風土
  II 本論
   第四章 認識におけるスペエキスの役割について
   第五章 観念、スペキエス、ハビトゥス
   第六章 抽象と直観
   第七章 オッカムにおける直観的認識の問題
   第八章 学知の対象について
   第九章 個体における存在と本質
   第十章 「もの」と「記号」ーーオッカムの個体主義についての一考察
   第十一章 普遍と個体ーー個体化の原理について
  III 結語ーー知性的認識の問題

  「種的本性を構成する原理のうち、形相は種的同一性の根源であるから、残るところ質料をもって個体化の根源とするほかないことになる。しかし、質料だけでは単なる可能性であり、数的な区別ないし分割の根源とはなりえないところから「量的に指定された質料」なるものが個体化の根源として措定されたのであった。」(稲垣 1990: 235)。

[I]
稲垣良典.1990.2 .抽象と直観ーー中世後期認識理論の研究ーー.viii+343+13 pp.創文社.[ISBN-10 4423100851 / 5,500円+税].