2012年7月9日-2
風間虹樹:〈いのち。いのち、、[存在し、活きている]〉/第87回平原社展/帯広市民ギャラリー
□ 第87回 平原社美術協会展(第87回 平原社展) □
会期:2012年7月12日(木)~7月24日(火)
ただし、7月18日(水)は休館。
時間:午前10時~午後7時 *最終日は午後4時迄
会場:帯広市民ギャラリー(JR帯広駅地下)
入場料:大人 400円。高校生以下は無料。
風間虹樹の〈いのち。いのち、、[存在し、活きている]〉が展示されます。
意匠 design ideas, design thoughts〔あるいは、設計意図 design intention 〕と製作設計:
1. 平面作品としばしば同義とされる絵画の、立体化または凹凸化。
1a. 壁掛け展示の画布面に垂直に、つまり前方に、一部を突出させることによる立体化。また、画布そのものの一部を皺寄せつつ後方に凹むように張ることによる立体化。
1b. 画布面そのものを、切り裂いたり穴開けすることによる、立体化。
1c. 画布の切り裂きを利用した、変形させて立体化した画布片および透明アクリル板、の巻き付けまたは貼付けによる、(空間的な)二重的、および二質的(つまり異質な材料による二重化)な、立体化。
2. 図柄においては。主に二種類の形態で、数種類の色彩の、生命体 life, life body(または、生命物体 life matter あるいは生命個体 life individual)の創作 creation。作り方としては、滴下という地球重力を自然的に利用した、画面への作用を応用する。原則として画面に垂直(90度)。
3.
材料[物的構成]:桐集成材による木枠に張った麻画布を背面から木製円柱または発泡スチロール製円錐で画布を七箇所前方に突出させたものに、粗粒子型ジェッソ、油絵具、(非集光)アクリル板、集光アクリル板、テグス6号、布テープ(背面)、釘(背面)、ステンレスねじ釘(背面)。
製作手順:
1. 画布面が皺寄って凹むように、一部を折りたたんでの二重にして支持体(木枠)に張る。前もって水を直接または霧吹きでかなり湿らせておいてから、張る。
2. 粗粒子型のジェッソを、(ポリエステル毛的ではなく)ゴム的ローラーで(縦横に運んで)たっぷりと全面に塗る。厚みは左方で2-4mm程度に厚く、右方で1mm程度と薄くする。厚みに違いも利用して、菱形画面の左端は荒い縦皺に作り、向かって右方に徐々に細かい皺とし、右端付近では網状に作る。
3. 直後に、あらかじめ数種類の油絵具を、ルソルヴァン、テルペン、ポピー油、筆洗油、を単独または二種類以上を(割合は適当に)調合して、溶いておき、スポイト(または注射器状のもの)で、ジェッソ面に、たとえば全覆的に滴下する。
4. しばらくすると、滴下した油絵具は生命体として作られたようになる(きちんと言えば、生命体とみなされるようになるかもしれない色彩形態となる(かもしれない))。
5. この絵画物体では縦皺をいくつかの振り stroke で波状にうねらせるように作ったので(ただし向かって右方は目立たないようにした)、おのずと[自と]輪状の部分ができる。したがって therefore、その部分でしかも生命体の存在するところを突出させることは自然であろう(どういう意味で「自然」であるのかは、各自、推察されたい)。
6. かくて thus、 波の上昇氣によって生命体は、たゆたいつつ、世界をかけめぐる。
しかしながら例によって、落とし穴は仕掛けられている。「仕掛けられている」と言うのは、そもそもこの世界自体が、仕掛けられている(ことによって創造されたにちがいない[推論])からである。
7. よって accordingly、縦溝(であるのは、われわれは地球重力から逃れられないからである)に沿った割れ目が出現するのは必然である。つまり、ルチオ・フォンタナに倣って、溝を切り裂くべきである(平面的画面ではなく、溝を作ってさらに切り裂くというところが、フォンタナのやり方を一つの絵画技法として総括しての応用である)。
8. さらなる仕上げとして、アクリル板という異質な材料を、しかも透明なものを支持体とする試みを提案した。つまり、画布の上に置きつつ、かつ、下に潜らせて配置するという、空間的歪みを一つの細長い長方形体によって統一するという(因果な)業である。さらに、通常にアクリル板と、集光して薄紫色に光るアクリル板を並列する。それらの表面にジェッソを滴下した上に、溶いた油絵具を滴下する。絵画とは、(表面を持つ)物体の表面に絵具を配置したものである(絵画 picture の定義 definition)から、このような絵具を付着されたアクリル板は、絵画物体である。ただし、透明であるので、不透明な板、紙、布といった支持体とは、当然、見え appearances[複数形であることに注意] が異なる。
風間虹樹:〈いのち。いのち、、[存在し、活きている]〉/第87回平原社展/帯広市民ギャラリー
□ 第87回 平原社美術協会展(第87回 平原社展) □
会期:2012年7月12日(木)~7月24日(火)
ただし、7月18日(水)は休館。
時間:午前10時~午後7時 *最終日は午後4時迄
会場:帯広市民ギャラリー(JR帯広駅地下)
入場料:大人 400円。高校生以下は無料。
風間虹樹の〈いのち。いのち、、[存在し、活きている]〉が展示されます。
意匠 design ideas, design thoughts〔あるいは、設計意図 design intention 〕と製作設計:
1. 平面作品としばしば同義とされる絵画の、立体化または凹凸化。
1a. 壁掛け展示の画布面に垂直に、つまり前方に、一部を突出させることによる立体化。また、画布そのものの一部を皺寄せつつ後方に凹むように張ることによる立体化。
1b. 画布面そのものを、切り裂いたり穴開けすることによる、立体化。
1c. 画布の切り裂きを利用した、変形させて立体化した画布片および透明アクリル板、の巻き付けまたは貼付けによる、(空間的な)二重的、および二質的(つまり異質な材料による二重化)な、立体化。
2. 図柄においては。主に二種類の形態で、数種類の色彩の、生命体 life, life body(または、生命物体 life matter あるいは生命個体 life individual)の創作 creation。作り方としては、滴下という地球重力を自然的に利用した、画面への作用を応用する。原則として画面に垂直(90度)。
3.
材料[物的構成]:桐集成材による木枠に張った麻画布を背面から木製円柱または発泡スチロール製円錐で画布を七箇所前方に突出させたものに、粗粒子型ジェッソ、油絵具、(非集光)アクリル板、集光アクリル板、テグス6号、布テープ(背面)、釘(背面)、ステンレスねじ釘(背面)。
製作手順:
1. 画布面が皺寄って凹むように、一部を折りたたんでの二重にして支持体(木枠)に張る。前もって水を直接または霧吹きでかなり湿らせておいてから、張る。
2. 粗粒子型のジェッソを、(ポリエステル毛的ではなく)ゴム的ローラーで(縦横に運んで)たっぷりと全面に塗る。厚みは左方で2-4mm程度に厚く、右方で1mm程度と薄くする。厚みに違いも利用して、菱形画面の左端は荒い縦皺に作り、向かって右方に徐々に細かい皺とし、右端付近では網状に作る。
3. 直後に、あらかじめ数種類の油絵具を、ルソルヴァン、テルペン、ポピー油、筆洗油、を単独または二種類以上を(割合は適当に)調合して、溶いておき、スポイト(または注射器状のもの)で、ジェッソ面に、たとえば全覆的に滴下する。
4. しばらくすると、滴下した油絵具は生命体として作られたようになる(きちんと言えば、生命体とみなされるようになるかもしれない色彩形態となる(かもしれない))。
5. この絵画物体では縦皺をいくつかの振り stroke で波状にうねらせるように作ったので(ただし向かって右方は目立たないようにした)、おのずと[自と]輪状の部分ができる。したがって therefore、その部分でしかも生命体の存在するところを突出させることは自然であろう(どういう意味で「自然」であるのかは、各自、推察されたい)。
6. かくて thus、 波の上昇氣によって生命体は、たゆたいつつ、世界をかけめぐる。
しかしながら例によって、落とし穴は仕掛けられている。「仕掛けられている」と言うのは、そもそもこの世界自体が、仕掛けられている(ことによって創造されたにちがいない[推論])からである。
7. よって accordingly、縦溝(であるのは、われわれは地球重力から逃れられないからである)に沿った割れ目が出現するのは必然である。つまり、ルチオ・フォンタナに倣って、溝を切り裂くべきである(平面的画面ではなく、溝を作ってさらに切り裂くというところが、フォンタナのやり方を一つの絵画技法として総括しての応用である)。
8. さらなる仕上げとして、アクリル板という異質な材料を、しかも透明なものを支持体とする試みを提案した。つまり、画布の上に置きつつ、かつ、下に潜らせて配置するという、空間的歪みを一つの細長い長方形体によって統一するという(因果な)業である。さらに、通常にアクリル板と、集光して薄紫色に光るアクリル板を並列する。それらの表面にジェッソを滴下した上に、溶いた油絵具を滴下する。絵画とは、(表面を持つ)物体の表面に絵具を配置したものである(絵画 picture の定義 definition)から、このような絵具を付着されたアクリル板は、絵画物体である。ただし、透明であるので、不透明な板、紙、布といった支持体とは、当然、見え appearances[複数形であることに注意] が異なる。