生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

美術修行2007年1月, 2月, 4月

2010年08月18日 19時04分51秒 | 美術/絵画
2010年8月18日-4
美術修行2007年1月, 2月, 4月


 2007年1月7日(日)/千住博ーフィラデルフィア「松風荘」襖絵を中心にー/山種美術館。

 2007年1月17日(水)/フランツリスト室内管弦楽団演奏会/帯広市民文化ホール大ホール。viol. 前橋汀子。

 2007年2月20日(火)/外山啓介デビュー・ピアノリサイタル/とかちプラザ・レインボウホール/y2,000。

 2007年4月27日(金)/福田平八郎展、コレクション・ギャラリー/京都国立近代美術館/y1,000。

 2007年4月28日(土)/第33回大阪日曜画家展/大阪府立現代美術センター。

 
 2007年4月28日(土)/ミニアートツアー『現代美術の回廊ーーココア[COCOA]Corridor of Comtemporary Art/大阪府庁本館1階から3階までの吹き抜けロビーと本館2階の廊下/申込不要・参加費無料。14:00-15:00。数分遅れて追いついて参加した。

 大阪府立現代美術センターで入手した『plug 007』に、「大阪・アート・カレイドスコープ」のプロデューサー〔制作者〕である北川フラム氏の「アートは都市を救えるか?」の記事あり。

  「東京……は……、まったくの空(くう)だと思っています。対して大阪は、近代建築や水都の歴史といった基本的な地域のインフラがあるということです。そして街をうろうろしているうちに分かってきたのは、まちづくりやアートのグループが、個々それぞれにいいものを持っているということ。それも企業に媒介されているのではなく、人を媒介として動いている。つまり基本的な人間の力は東京よりずっと高いという意味で、極めて面白いし有望だと思っています。
 ……この展覧会について告知するために東京でもシンポジウムを開催して、「大阪はがんばっているし、基本的に力があるぞ」ということを伝えたかったんです。そうでないと、東京の大阪に対する認識は、いつまでたっても「お笑い、たこ焼き、阪神」から抜けられない。)。(北川 2007.3 3頁
http://www.osaka-art.jp/genbi/katudo/images/plug_007.pdf
)。

 政治経済の中心とは離れた地域の固有性を主張するには、創造都市と文化首都という考え方だという。関西では、国の助成を受けて、文化力をうたっている。
 ミース・ファンデルローエ Ludwig Mies van der Rohe の均質空間が、美術において対応するのが、ホワイトキューブ〔白方体〕だ(北川 4頁中央欄)という。どこてででも作品が同じように見えること、これが狙いらしい。効率性、指定者管理制度。

 「美術家は直感的に社会の問題を表すことができる、美術こそが今、問題を提出できる、ということで元気になってきたんです。1997年のミュンスター〔彫刻プロジェクト〕はさらに重要で、地域固有の問題に分け入っていかないと意味がない、という意識が出てきました。それが、先ほどお話した、地域に固有の価値を発見していく動きにも結びついていくわけです。」(北川 4頁右欄-5頁左欄)。

  「場所に対する理解と敬意があるならば、土地の人が参加するということが起こってくるわけです。……
 みんな現代美術は表現である、と思っているけれど、個人の表現という意味なら、それは間違いです。美術は本来、我々の住んでいる場所や、自然、文明と人間との距離を表現してきたんです。例えば、富士山との距離について、“ここから50キロです”という言い方をする科学とは違う、直感的な距離こそをアーティストたちは見せようとしてきたわけです。」(北川 5頁中央欄-右欄)

  「日本にはかつて市民社会がなかったという決定的な理由があって、そういう〔=美術界の外にアーティストを支える〕構造が成り立たない。……街の人たちと関わり、自分を支持する人たちを見いだしていくことで状況は変わりますよ。」(北川 5頁右欄)
 
 処方箋を箇条書きにしてもらえるとよかったのだが。

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[M]
*宮津大輔.2010.5.現代アートを買おう!.集英社新書.[y735]