松田洋子のアトリエ絵リアル

松田洋子(マツダヨウコ)の絵画創作活動軌跡 ~ときどきポエムも登場します~☆⇒「麻生洋乃のライティング詩リアル」で検索

絵と詩のコラボレーション(2) <谷川俊太郎の詩とともに>

2012-02-28 23:45:29 | 美術

二十億光年の孤独                            谷川俊太郎(1931~)

                                        東京生まれ。父は哲学者谷川徹三。
                                        豊玉高校卒。21歳のとき、第一詩集「二十億光年の孤独」を刊行。
                                        戦後詩の輝かしい新人の出現だった。音やデザインや映像の世界
                                        にも活躍。「ことばあそびうた」など大量の詩集の他、マザーグース
                                        の翻訳などでも活躍。★二十億光年の孤独(昭和27年刊より)

人類は小さな球の上で

眠り起きそして働き

ときどき火星に仲間を欲しがつたりする

 

火星人は小さな球の上で

何をしてるか 僕は知らない

(或はネリリし キルルし ハララしているか)

しかしときどき地球に仲間を欲しがつたりする

それはまつたくたしかなことだ

 

万有引力とは

ひき合う孤独の力である

宇宙はひずんでいる

それ故みんなはもとめ合う

 

宇宙はどんどん膨んでゆく

それ故みんなは不安である

 

二十億光年の孤独に

僕は思わずくしやみをした