松田洋子のアトリエ絵リアル

松田洋子(マツダヨウコ)の絵画創作活動軌跡 ~ときどきポエムも登場します~☆⇒「麻生洋乃のライティング詩リアル」で検索

第85回 国展(六本木 国立新美術館)

2011-04-29 14:26:37 | 美術

●主催:国画会 

●会期:2011年4月27日(水)~5月9日(月)

絵画・版画・彫刻・工芸・写真

 今年もGWが始まりました。春の美術展が次々に開催されています!

 2007年から、国展は会場を上野の都美術館から六本木の国立新美術館に移しました。

そのおかげで、私には交通の便がとてもよくなり、毎年楽しく足を運ばせていただいています。

 下記に紹介するお二人は、私が直接知っている画家です。

★去年、亡くなってしまった宮下実さんの遺作、チュニジアの風景画2作と遺影を見ながら、

いままで観た数々の作品を思い出していました。なつかしさが湧いてきながらも、

人生ではまだまだ60歳というお若い年齢で逝ってしまった無念さを感じました。

 この画家の美しいチュニジアブルーを忘れない……と思いました。ご冥福をお祈りします。

★ それから、安富信也さん。白い壁に飾られた二つの大きな十字架。そのなかに、ステンドグラスを張り巡らすように

窓で構成された作品。左の十字架のなかにはハトとハート、右の十字架のなかにはキリストとキリストでない人々。

2枚の絵はこれも濃いブルー。限りなく濃い、救いのブルー。二つの十字架のなかに、数々の聖書の物語をおさめ、

画家は、宗教画のなかに自分の命もを語ろうとしている。

 

~~~ 私は、こういう美術展を観にいき、いろいろな気分にさせられます。絵を描くこととは何だろう? すべての画家にとってその画家の数だけの答えがある。顔は知らないが、もう何十回となく観ている同じ画家の作品も、なんだか自分の友だちみたいに思えてくるのだ ~~~

 


映画「悲しみのミルク」/アルテリッカ2011

2011-04-28 09:44:47 | Weblog

THE MILK OF SORROW

「すごい作品を観た。これはアルテリオ・シネマで絶対上映する!」

と、川崎市アートセンターに帰り着くなりこう叫んだのは、去年3月に

突然他界した野々川千恵子映像ディレクターであったそうです。

「悲しみのミルク」を、KAWASAKIしんゆり映画祭代表 白鳥あかねさん

と野々川千恵子さんという二人の女性リーダーが、2009年に開催された東京フェルメックス

という映画祭で観て、「日本の人々にこの映画を観てほしい」と、公開に向けて

動き出した…そして、しんゆり映画祭やアートセンター開館に尽力した野々川千恵子さんの遺志を

形にと、多くの関係者がこの映画の配給運動を広げていき、やっと公開を現実のものにしたということです。

(以上、多摩川文化圏地域誌「多摩人」39号 アルテリッカしんゆり2011特集の情報を参考にしました)

   ★          ★          ★

 私は野々川千恵子さんとは直接の友人ではありませんでしたが、もう亡くなって十年以上たちますが、

私の友人と野々川さんは親しい間柄であったといいます。この二人は長年新百合ヶ丘を拠点として、

川崎市、市民の文化向上のために積極的に活動をされていらっしゃいました。

 アートセンターが開館してまもなく、映画を観終わったときに野々川さんにお会いし、少しお話しました。

草の根からこつこつと、新百合ヶ丘の文化、特に映画を育ててこられたなかのお一人として、まぶしく感じたのを覚えています。

私の友人も十年生きていれば、きっと何か地域のなかで彼女にしかできない仕事をしていたにちがいないと思うのですが、

その彼女の遺志を私はひそかに野々川さんに託していました。

去年、野々川さんが急逝されたのは、ほんとうに残念でなりませんでした。

しかし、上に記したように、白鳥さんをはじめとして多くの関係者の方々が野々川さんの遺志を形にしていったのですね。

「悲しみのミルク」という映画を観て、いま新百合ヶ丘を拠点に生きた、この世にはもういない二人のたくましい女性のことを考えています。

そしてふたりはいま天国で、しんゆりの話、映画の話、川崎の生涯学習の話などを飽きることなくし続けているような気がしてなりません。

   ★          ★          ★

「悲しみのミルク」は、第59回ベルリン国際映画祭 金熊賞受賞作品です。
第10回東京フィルメックス上映作品。2010年アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品。

脚本・監督:クラウディア・リョサ(1976年生まれ。2010年にノーベル文学賞を受賞したマリオ・バルガス=リョサの姪)

舞台は南米・ペルーの貧しい村。ひとりの老女が息を引き取る間際に娘に託した歌は、かつてのテロの時代に受けた暴虐、壮絶な仕打ちであった。母乳から母の苦しみを受け継いだと信じる娘ファウスタ。やがて彼女の固く閉ざされた心が解き放たれてゆく。詩の力、歌の力、生命の力が闇の世界からファウスタを救いだしてゆく。


地軸(同人誌)30号いよいよ発行へ(麻生洋乃)

2011-04-27 09:35:14 | Weblog

麻生洋乃です。麻生洋乃は、松田洋子のペンネームです。(ブログ「麻生洋乃のライティング詩リアル」参照)

「地軸」は、年に1回発行する同人誌(「まんが」ではありません)です。いよいよ30号の編集が始まり、

6月発行に向けて動き出しました。これから、カットを描きます。

私は、昨日原稿を完成させ、滑り込みセーフで何とか発表できることになりました。

前回2010年6月発行の「地軸29号」には、「海辺のレクイM」という読みきり短編を掲載しました。(写真は、出だしの2ページ分です)

「海辺のレクイM」は、図書館・引きこもり・海をキーワードとした小説です。

今回30号は、「森のレクイエム」という題名で、内容は、絵画・自然・コミュニティー・震災をキーワードにした小説です。

読者になっていただける方は、メールにてご連絡ください。私の作品は約21ページです。他に、十数名の執筆者がいます。

連絡先:ocean.pine.youko.@nifty.com (松田洋子または麻生洋乃あて)

 


コブシ と ハクモクレン

2011-04-23 13:50:44 | 美術

前回投稿した写真は、コブシ ではなく ハクモクレン でしょうか? 

もう一度写真を載せてみます。

このふたつの花の違いは、あるにはあるけれど、わかりにくいですよね。

★違いは、花びらの枚数や花の咲く向き、葉の大きさや色の濃さ、花の咲く時期(ほとんど同じみたいですが)などが、あるようですが、
  よく見れば この写真は コブシ でなく ハクモクレン でしょうか?


巨大地震発生後1か月(東北自動車道~宮城県登米市へ)

2011-04-19 10:25:02 | Weblog

4月16日午前5時(神奈川県川崎市麻生区)出発~4月17日午前12時過ぎ帰宅(日帰り視察)

 

5時過ぎ:自宅前の尻手黒川線から東名川崎IC~東京外環自動車道~川口JCTより東北自動車道へ(6時ごろ)

9時ごろ:那須高原PAで休憩  迷彩服にヘルメット姿の自衛隊とみられる人たちが見られる

白河あたりから、地震の影響で破損した道路の修理あとが目立つようになる

国見SCで休憩(気温が上がり、暑い!)

被害を受けたとみられるあちこちの民家の屋根にブルーシートがかぶせられ、
土のうがのせられている~この風景がずっと続く

さくらは満開

こぶしも満開

気温は20度

東北自動車道は、凹凸と段差である程度の衝撃がある

余震が随時発生するため、時速制限あり

11時半ごろ:仙台市 さくらはまだつぼみが多い

気温は23度

仙台市の八木山ベニーランド(テーマパーク遊園地)が開園したと地元のラジオ放送 ~4月24日まで入園無料だとのこと

長者原SAで休憩…栃木県鹿沼で地震のため、自動車道一部通行できないとの情報あり(帰るまでには復旧するだろうと…)

若柳金成ICで東北自動車道を降りる

登米市をめざし、走行

登米市内の交差点信号待ちで余震発生

地震による信号機の揺れが見て取れる(風も強かったが)

道路や店舗など、地震被害箇所の修理中が目立つ

市内で歩く人を見かけるのはまれ

午後1時前:登米市役所到着(災害対策本部設置中の立て看板)

仕事の関係で寄ってみる予定の事業所へ

時間調整中に、付近の建築物の被害・復興状況視察

地震発生から1か月以上経っているので
全壊した家屋などは、がれきが片付けられさら地になっていた

半壊または傾いてしまった民家や店舗が点々とみられる

外壁がなくなって建材が風で吹っ飛びそうな建物

目的の事業所での取材

15時半過ぎ:日帰りするにはそろそろ出発しなくては…

クルマのタイヤは普通タイヤだし(被害地では道路によりタイヤのパンクが起こる可能性あり)

時間があれば、どこかでクルマを降りて津波による被害現地(石巻)を歩きたかったが今回はムリ

また、時間をみて来ることにしようと

きびすを返して東北自動車道に乗る

しばらく渋滞

自動車事故だった

18時前:月は東に もうすぐ満月

沿岸の被災地は満ち潮による被害も起こっている

泉ICで休憩

仙台でラジオ放送 仙台のつつじヶ丘は24日まで桜まつりを開催します…

国見SAで休憩(だんだん寒くなってきた)

午後11時:東北自動車道を降りて東京外環自動車道へ

東名川崎ICから尻手黒川線に~自宅へ到着(12時過ぎ)

★     ★     ★     ★     ★     ★

宮城県登米市の被害状況(2011年4月18日付け朝日新聞掲載)
約10人行方不明。約790人避難。住宅約130棟全壊。

※ 写真:壁が崩れ落ちた住宅の手前のさら地には全壊した建物(うなぎの寝床のような長い建物)があった。

※ 写真:被害を受けた建物には登米市建築住宅課の調査結果による住宅の安全についての貼紙があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「英国王のスピーチ」

2011-04-12 22:00:32 | Weblog

表題の公開中の映画を見ました。
上映中、ずっと緊張感で疲れました。

が、このお話、自分と重ね合わさり、かなり楽しめました。

私は吃音をもってはいないながらも、同じだけの精神的な痛みを体験してきました。
吃音が言語障害といえるのか大変疑問ですが、私自身、話し方で幼少の頃からからかわれてきました。
わたしの場合は、発音や言葉を歯切れよく発声できない、医学的には障害には入らないものです。

人は、多数の人のなかで少数のマイナスイメージのことがらには、とても大きな拒否反応を示すのかもしれません。
そして、それが国王であったりしたらなおさらです。昔からのおとぎ話では、悪名高い王様は珍しくはありませんが、
みな、言葉巧みで威厳に満ちています。

ところが、この英国の国王となった主人公は、吃音というある日どこからか生まれた癖があることにより、
映画のなかではいわゆる平民としてならまだしも、国王として生きるなど、死んでしまいたいほど苦しみ悩むのです。
公的なスピーチが必須な国王としての役職はそれをまぬがれることはできません。

勇気をもって、王室の威厳も捨ててでもすがるべき人物と出会うことができ、主人公は後戻りしながらも、自分を支えてくれるパートナーを信じ、
王位を継承し、何とかスピーチを成功させたのですが、それが実は始まりだったという事実にもとづいた物語です。

スピーチとは何か? 内容はもちろんいちばん大切なのですが、それを超えたスピーチをする人間の心の叫びが実はほんとうに人々に届く勢いにつながり、内容を盛り上げる迫力として共感をもたせ、大衆の心に響くのですね。

今回の大震災の影響もあり、4月10日に行われた統一地方選挙には全体を通して選挙演説などの盛り上がりに欠けてしまいましたが、スピーチのあり方がいかに大衆の受け止め方を左右するかという点から考えても、日本を指揮するいまの政治家のみなさんにも、ぜひごらんいただきたい作品です。

 

                


さくら咲いた

2011-04-06 12:32:07 | 美術

さくら咲いた

さくら咲いた
たぶんあなたのところにも
もう咲いたかもしれない

いまはわたしだけで
でかけよう
うさぎを追いかけるように

二階の窓から眺めるだけでは
わからないさ

さくら咲いた

たまごだったわたしが
がんばって九年

ねばり強く
くたばらないで
でっかい夢もって
テレながら描いてきた

便りがたぶんあなたのところにも
もう届いたかもしれない

いまさくら咲いた

楽しもう
うさぎが見てる

瑠璃色のあしたと
友だちになって
手をつないで

できるかぎり脳の中
過激なうさぎが騒いでも

もう引き返せない
命をかけて

テンションあがって
てんてこまい

一気にのぼろう
うさぎ年

 






仕事と仕事のあいだ

2011-04-04 21:48:04 | Weblog

朝、目覚めて仕事
家族の健康を守る仕事

窓、開けて仕事
道行く人の目を楽しませる仕事

ドア、開けて仕事
このまちをきれいに保つ仕事

空、仰いで仕事
この場所の天気を伝える仕事

昼、休んで仕事
ポエム ポエム ポエム

耳、傾けて仕事
あなたが楽しい時間を過ごせますように

目、ほほえんで仕事
わたしの顔があなたの勇気になるなんて

床、たたいて仕事
みんなで一緒に汗をかく仕事

地面、踏みしめて仕事
すっかり小さくなってしまった土地をめでる仕事

夜空、仰いで仕事

あなたがきょうも、しあわせでありますように

ここから見える星の数を数えている

 

 

 

 


さくらほころんだ

2011-04-03 00:02:13 | 美術

さくらほころんだ

やってくるのだろうかとほおづえをついて見上げていた空

さくらほころんだ 

あんなに悲しかった空の下にも
やってきた 春

野鳥は川面をスキップして羽を広げる
カルガモは並んで温む水にあそぶ

やってくるのだろうかと部屋にこもりながら耳をすませた三月

さくらほころんだ 

あんなに寒かった空の下にも
やってきた 春

風よ吹け 
日本中の悪夢を吹き飛ばせ

風よ吹け
生まれ変わるためのこころざしが
この国にひろがるように

風よ吹け
愛するものたちがまためぐりあうために

さくらほころんだ

さくらほころんだ