第64回 ハマ展が、関内駅前の横浜市民ギャラリーで開催されています。
会期:11月19日~11月30日
時間:10:00~18:00(最終日は16:00まで)
わたしは50号「幻のささやき(椅子の肖像)」を出品しています。
今はなき大切な人が、むかし廃材で手作りしたブサイクな椅子。
機能的な価値を保ちながら、椅子が住む環境が変化し、いつのまにかわたしの目の前から姿を消した。
その椅子に刻まれた無数の記憶。汚れやキズであり、その椅子が椅子として生きてきた証でもある。
この椅子への愛着は、それを作った人へのわたしの想いでもあり、一度しっかりと描いておきたかった。
わたしはその椅子を森の中をさらさらと流れる川の浅瀬におき、ある一人の人間の人生を振り返ってみた。
かなたにいる春が夏を越え、秋に合流する。一匹の蛙と山椒魚。
なぜだかわからないが、この椅子の両脇に登場させる生き物はこれしか思い浮かばなかった。