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労働組合結成申入・団交-5時間超の攻防
5月28日、30名規模の典型的な中小企業のオーナー会社に対し、全国一般東部労組の支部結成の申入れを行いました。
労働者の過半数を超える組合員18名が参集し、30分ほどの段取り打ち合わせの後、13時、「社長室」に。虚を突かれた社長は、呆然と立ち尽くしたままでした。「労働組合結成通知」、「要求書」(写真参照)をそれぞれ支部委員長、書記長が読み上げ要求項目一つづつに全組合員の拍手で確認、社長に手渡すと同時に団体交渉に入りました。
「要求書」に列挙されている項目のうち、これからの交渉へのルール作りに資するものを抜粋し、「協定書」として反映させようと組合員の皆さんは、必死で社長に詰め寄り食い下がりましたが、苦し紛れも手伝い社長からは「なか身は理解はできるが、判断は下せない」「法律違反は分かっている。
でも顧問弁護士と相談のうえ最終確認させてくれ」など、経営トップとも思えぬ当事者能力を放棄したかのような“迷言”が随所に飛び交いました。
あげくは、「弁護士と連絡を取るから」と別室にこもりきりになり、交渉をまったくの放置状態に。無責任極まれりとばかり、出席組合員全員で何度か「呼び戻し」を試みた結果、17時頃、組合員及び社長は、社長室の隣室に再び一同会することとなりました。
再開された団交では、すべての組合員が発言。「賃金カットの理由がどうしても分からない。すぐに元に戻してくれ」「昼の弁当代420円も払えない。当分昼メシ抜きが続いている」「社長の専断体制がこうした事態を招いた」「社長への不信感が募るばかり。不安です」等々、これまで表立って口に出すこともはばかられたとされる話も噴出し、社長も神妙な面持ちで謹聴して
いました。交渉の途中で社長の携帯電話が鳴り、顧問弁護士と「協定書」の内容につき打ち合わせ、最終確認が取れたところで、その場で労使双方おもむろに調印へ。
次回の団交日程を決め本日の申入れは終了。時計を確認すると18時を過ぎていました。
かつてない5時間を超える組合結成申入れ及び団交の“長期攻防戦”でした。
中小企業で働く仲間は、労働組合を結成して生活と権利を守ろうではありませんか