東陽ガスの組合つぶしを許さない！

（写真：２０１０年１１月、ニチガス本社前抗議行動）

「７月末をもって業務はなくなる」一方的な通告
組合員を狙い撃ちにする不当労働行為！

本来は会社が負担すべき経費を労働者に押しつけることによる「借金漬け労働」撤廃を求めて闘う東部労組東陽ガス支部に対し、東陽ガス（株）は露骨な組合つぶしの不当労働行為を仕掛けてきました。

６月末、東陽ガスはプロパンガスボンベ配送員に対し、「７月末日をもって配送業務を終了・廃止する」旨を一方的に通知してきたのです。その「理由」は「配送業務の赤字」「ニチガス（日本瓦斯株式会社）から契約を切られた」というものでした。

いうまでもなく、東部労組東陽ガス支部の組合員はボンベ配送業務を専らとしており、それがなくなるということは収入が途絶することを意味します。一方で会社は、組合員以外の配送員（業務委託契約に一本化している人たち）にニチガス傘下の別の会社を紹介しています。雇用契約と業務委託契約という契約形態を維持しているのは組合員だけです。会社は「雇用契約を望んでいる組合員は業務委託契約を前提とする新会社には紹介できない」としています。組合員を狙い撃ちにした不当労働行為（違法行為）であることは火を見るより明らかです。
しかも、このような不当労働行為を突然行ってきたのは裁判で判決前の和解協議が進行中のことでした。裁判所の努力を全く無視する暴挙です。

７月２４日、東陽ガス支部は会社春日部本社での団体交渉で会社を追及しました。
「８月１日以降はどうするのか！」との組合の追及に対し、谷崎社長は「仕事がなくなる」「なので何も支払えない」の繰り返しに終始しました。
組合員は業務委託契約に加え、雇用契約を結んでいます。そうである以上、会社の都合で業務がなく仕事ができないのであれば、少なくとも労働基準法に規定する休業補償を行う義務が会社にはあります。しかし、谷崎社長は「雇用契約は形だけ」との主張を繰り返しました。「休業補償も行わない」というのです。
当日の団体交渉には従来の会社側の訴訟代理人弁護士に加え、ニチガスの顧問弁護士事務所（日比谷パーク法律事務所）所属の西本強弁護士らも出席していました。この弁護士も会社の主張を強弁、谷崎社長に耳打ち的にアドバイスする場面も見られました。

加えて谷崎社長からは「組合員は東陽ガスの配送のやり方に異議を唱えているので、同じやり方をとっている新会社には紹介できない」旨言い放ったのです。不当労働行為意思は明らかです。
当日同席した組合側訴訟代理人の加藤弁護士も、無責任極まる会社の対応を追及しました。

「俺たちの生活をどうするんだ！家族の生活をどうするんだ！」。組合員からは怒りの声があがりました。これに対し谷崎社長「私にも生活がある」、西本弁護士「私にも家族がいる」。谷崎社長「（団交に出席していた東部労組菅野委員長の）給料を東陽ガス支部組合員にまわしたらどうですか？」。
会社側の本質が明らかとなりました。

結局、会社は８月１日以降の組合員の生活について何も対策を考えていないことが明らかとなり、この日の団体交渉は決裂に終わりました。

会社側がこのような態度である以上、組合は生活の確保を求め、徹底的に闘います。また、ニチガス顧問の弁護士事務所の弁護士が突然団体交渉に出席していることから、ニチガスについてもその責任を追及する闘いを組合は行っていきます。

東陽ガスは雇用責任をとれ！不当労働行為をただちにやめろ！
ニチガスは東陽ガスを指導しろ！