東京都労働委員会、布亀株式会社に命令！

＜実質的には営業手当を減額することで、いわば向島労基署の是正勧告を骨抜きにする、脱法的な措置・・・・組合の運営に対する支配介入に該当する＞

東京都労働委員会、布亀株式会社に命令！

　5月10日、牛乳配達に従事する労働者で組織する全国一般東京東部労組布亀支部が団体交渉拒否、組合脱退勧奨、就業規則の一方的改変、支部書記長の雇止め解雇等に関し不当労働行為救済の申立てをしていた東京都労働委員会で命令書が交付されました。勝利命令です。数々の不当労働行為が認定され、1週間以内に組合に対し謝罪文を交付することも会社に命じました。

　不当労働行為として認定されたのは、①かねてより交渉のメダマとなっていた「ノルマ（月7200本）未達成時の1本当たり30円のペナルティー」「運搬用車輌のガソリン代自己負担」「車輌リース代の一方的賃金控除」の3議題につき団体交渉に誠実に対応せず、以後の交渉を拒否したこと、②労使間の協定書に反し就業規則を一方的に改変し営業手当を減額したこと、③本部を一切通さず支部三役に対し「経営協議会」の開催を提案し本部・支部の分断を図ったこと、④「東部労組はチンピラ」「DCリーダーもやめ組合もやめろ」など組合を中傷したり脱退の働きかけを行ったこと、⑤加勢支部書記長を雇止め解雇（業務委託契約更新拒否）したこと(①は労働組合法第7条第2号「団体交渉拒否」、②～⑤は同法同条第3号「支配介入」）、などです。

　命令書では、会社による就業規則改変は「組合を軽視ないし無視するものということができ、組合の影響力の減殺にし弱体化を企図した行為」と断じ、営業手当の減額（実質的な車輌リース代との相殺）については「労基署の是正勧告を骨抜きにする、脱法的な措置」と述べています。

　また、会社に対して交付を命じた謝罪文にも、社長や専務による「東部労組はチンピラ集団」「東部労組から抜けろ」「DCリーダーもやめる組合もやめる。相打ち。だったら私も納得する」などの発言もかなりリアルに再現しています。

勝利命令!
皆さんからいただいた審問傍聴等のご支援、そしてご声援が実を結んだものです。改めて心より御礼申しあげます。

　布亀株式会社は都労委命令に従って、「リース代、ガソリン代、7200本問題の改善に向けた」団体交渉を直ちに実施しなさい！不当労働行為を謝罪、撤回しなさい!