中野系

この銀河系の中心、中野で考えること

ネットの力

2005年08月05日 | 日常
昨日の話、iTMSで松崎しげるの「愛のメモリー」が売上ランキング上位に入っていた(というかいまだ入っている)件、ネットで調べてみるとどうもiTMS自体のミス(一説にはバグ)で、この30年近く前のヒット曲が誤って画面トップに出るようになってしまったことが原因だとか。

ただ、売上ランク自体は正しいようで、意図せずトップに表示されたものを皆が懐かしさから購入してしまった、ということらしい。ただそれだけであれば、一時的な現象となった筈なのだけれど、未だランク入りしているのは「例によって」某掲示板で大騒ぎ、悪ふざけで買っている、と言う部分もあるようだ。

ネット広告の有効性についてしばしば議論がなされるけれど、少なくとも有力サイトのトップに掲載されることの効力、についてはあらためて実感した次第。

iTMS自体はサービス開始直後、ということもあって時折、変なものが見受けられる。クラシック音楽でアバド/ベルリンフィルのマーラー9番を見てみると、アルバム購入のみ可(1500円)な筈なのに、最後の観客の拍手のみ(ライブ盤なので)が入ったトラックだけはシングルで購入可能(150円)となっている。

この曲は静かに、消え入るように終わるので、曲が終わってしばらく間をあけてから拍手する、というのがクラシック界でのお約束。このトラックを試聴しても、10秒位無音で、その後拍手が発生し始めている。トラックの長さは1分58秒。確かになにか別のことで使えなくはなさそうだけれど…
たぶん、設定のミスなのだとは思うけれど、案外買う人、いたりして。

松崎しげるの例は偶然だけれど、今後このiTMSがよりメジャーになれば、ここ自体が一つの権力、としてヒット曲を作ることも可能になるのかもしれない。自分には利益にも不利益にもならないので別に構わないことではあるけれど、ちょっとその点は気になった。

最後、正直に告白しておくと、実は自分も「愛のメモリー」を購入してしまったうちの一人。iTMSという時代の先端をいくシステムで初購入したのが松崎しげる、というのもなんだか微妙におかしな話。