やさしい家で やさしい暮らし

めざすは一生暮らせる木のおうち。建て主と建築業者を結び、安心を与えるのが私の仕事なのです。

2*4住宅は地震に強いの?

2007-03-27 10:29:53 | Weblog
地震がくると必ず話題に上る住宅の耐震性。
「この家は、壁がないから崩れた」とか、「ピロティ形式は危ない」と、報道するマスコミ。
マスコミの言うことは間違いではない。
しかし、「日本古来の工法(在来工法)より2*4工法が強い」という報道には疑問を感じる。
よーーーく画面を見て、考えて欲しい。

まず、崩れている住宅、明らかに昭和初期に建てられたものが多いと思わないか?
崩れていない住宅は、比較的新しいものが多いと思わないか?

では、2*4工法の住宅は、いつごろから建築されているのだろう?
ご存知のように2*4住宅は輸入された工法である。
戦後すぐに、ではない。
メジャーになったのは、明らかに「昭和56年の建築基準法改正後」である。
(この改正で耐震基準が厳しくなったのだ)
とすれば、被害が少ないのは当然のことなのだ。
昭和30年代、40年代にできた在来工法の住宅と
昭和56年以降にできた2*4工法の住宅の被害を比較するのは、どうかと思う。

大事なのは、「きちんと作ること」
これ以外にない。
瓦屋根だから被害が多いのではなく、瓦屋根に合う構造にしていないから被害に合うのである。
2*4工法だから安心、なのではなく
バランスの良い耐震壁があるから安心できるのである。
在来工法だって、バランスの良い耐震壁を作り、腕の良い職人に作ってもらった住宅は、2*4と同じ耐力があるのだ!

地震の被害はない、に越したことはない。
が、日本古来から伝わっている「在来工法の良さ」と
「障子、ふすまで仕切られた便利な空間」も大事にしていきたい。
と思う今日この頃なのだ。