個別労働紛争の解決方法を勉強してきました

2014年09月01日 | 日記

2日間の個別労働紛争解決研修に参加して勉強してきました。1か月前に研修用の資料は届いていたのになかなか取り掛かる気になれず(忙しいわけでもないのに…)数日前になりようやくカリキュラムを読んでみたら、1日目の講師は菅野和夫先生でした。先生の『労働法』はもちろん所有しているが、(もちろん読んでないが…)ご本人がご存命とはまったく知りませんでした!!なぜって、著名な偉い先生というのはたいていすでにお亡くなりになっているもんだと思ってましたから!!多くの受講生がすでに席に着き、最後のほうに座ったとき(遅刻じゃないんです!!他の人がみんな早かったんです!)すでに多くの受講者と名刺交換をすませていた隣の人が、東京から来たと聞き、ええっ、わざわざ?とびっくりし、東京にはこのような研修がないのかと聞くと(そんなわけないだろ!と自分ツッコミ)菅野先生が講師をつとめられることはめったにないから、との理由で参加したとのこと。もしかして菅野先生とは知らずに参加されたんですか?と逆にびっくりされました…当然です…2日目の事例研修や模擬労働審判の講師も著名な弁護士の方でした。私だけが知りませんでしたが!!当然ながら勉強不足どころのはなしじゃなく、全然ついてけない感でいっぱいでした。

東京から参加された方は、当然ながら予習ばっちりで、しっかりグループをしきってくださいました。私は隣に座っていたのでたいへんありがたかったです。他にも予習をしっかりされていた人はいたのでしょうが、北陸の人は謙虚というか控えめというか、あまり積極的に発言はしないので、やはりリードしてくれる人がいると助かります。

グループの中に一人だけやけに労働者寄りの毛色の違う人がいると思ったら、労働組合の方でした。経営者寄りの社会保険労務士とは一味(も二味も…)違い面白かったです。人にはそれぞれの立場や思想があり、考えがなかなかまとまらず、そしてそれ故にやはり面白いなぁと思いました。考え方の多様性といえば、裁判官の判決の違いがなによりも印象的でした。事例で取り上げられたのは最高裁で争われた事件ばかりだったので、地裁・高裁・最高裁の判決が異なり、「法」とはなんだろうと思いました。すぐに答えの出る問いでもないのでスルーします。

裁判での判決に対し、市民感覚とあまりに乖離していると言われることがあります。裁判員制度が始まってから、重い刑罰が多くなり、市民感覚が反映されているとか言われるようになりましたが、疑問を感じます。この判決内容には納得がいかない、ときには許せない!と思うことは誰にでもあることだと思います。そういった判決に対し、司法に携わる人の市民感覚の欠如を批判する声もあります。でも私は裁判の判決はおおむね社会を反映していると思えるのです。市民社会は成熟しておりレベルが高いにもかかわらず、それが司法に反映されていないということがあるでしょうか?レベルの高い市民がレベルの低い法律家を生むでしょうか?政治や経済も同じことだと思います。

社会保険労務士が労働審判においてその実力を発揮する機会がはたしてやってくるのか。機会が到来したときに、社会に貢献できるだけの社労士がどれだけいるのか、これから育っていくのか。激疲れの2日間でしたが(ただ聴いてただけなんですが…)有意義な時間だったと思います。(思わねば!!)ちゃんと事前の準備をしていたらもっと有意義だったはず!(そんな言い訳聞き飽きた!と自分ツッコミ)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする