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斉藤環と輿那覇潤の対談より

2014-07-30 09:20:11 | 日記
青年精神病理学ひきこもり専門の斉藤環筑波大教授と日本近代史専門の県立愛知大文学部輿那覇潤教授の対談から、やはり研究者としてインテリとヤンキー観が主題であった。

斉藤氏がヤンキー文化は震災の復興を否定的でなく気合で復興させるというのに対して、与那覇氏は自民党の改憲論は集団的気合い主義でハートにガツンとこないし、伝統的なものは好むが無視はしていないが歴史をさておいて今を大事にする。インテリの官僚派に対して党人派はヤンキー的で、おたく系知識人が何とかインテリ的な方向へ日本をむかせても自民党が帰ってきた。時代を超えて反復される日本文化を丸山真男は執拗低音に喩えたが実は横浜銀バエだったと。

そして、小泉政権は途中からネオリベラリズムによる格差社会の批判は竹中さんで実は経済悪化の靖国参拝をする思想の一貫性のないグローバル経済論者であり、橋下徹さんになるともっと気合い主義になったという。

また、日本文化論でも、与那覇氏は母性志向で言語を根本的に受け付けない性質があると。すると斉藤氏は東京女子医大遺伝学の鎌田直之先生は、日本人は統計学と遺伝学が苦手、得意な純粋数学の仮設で閉じた世界のシステムを現実と結び付けることが苦手だが操作するのは得意という。

現実対応の統計学は日本人には向かないし、インテリが純粋に学問やっていたら政治ができなくなると言い、日本で書かれた人文系の理論書が海外では殆んど翻訳されないことは、日本の言語体系と現実とが乖離しているという根深い理由があるのではないかと。

であるからこそ、お二人には偉大な数学者岡潔先生の「人は理性の上に住めても、理性の中には住めない。まして、理想のの中には永久に住めない」ということに触れて政治論を語ってほしかった。


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