



幾つか伏線ブッパはしたものの、冤罪事件と悪友兄妹と鈴木の処遇問題は纏めて片されていた。結構なパワープレイだったが原作にもこういったエピがあったようだ。勝てば正義っ! う~ん、アメリカンですな。似た入りでも検察側の罪人のような湿っぽいことにはならなかった。新人検事も地味に爪跡残す立ち回りだったが、甲斐の直接の後輩検事がいい仕事した。元上役大物検事にああいった対応する結末、というか甲斐が一回秘書に激昂してまで元上役を気遣うのが意外だった。前回の元上役とのやり取りでは今回の冤罪被害者はどうせいつかやらかす、と目を付けられるような人物であったようだったが、その辺はややこしくなるので掘られなかったか。真犯人は捕まったが、冤罪の責任の行方は藪の中って感じ。有罪率が超高い一方で証拠固めに慎重過ぎて多くが不起訴になっているのは確かに問題。検察の独自捜査に限界があるからなぁ。検察調査補佐官、みたいな公務員必要かもしれない。鈴木は海外で資格を取って、帰国後は少なくとも表向きは商事専門で働く(?)ルートに送り出される結末となった。まぁ落とし所ではある。かなり特殊設定ではあったが、織田裕二が折り合いを付けて特に後半は少し地上に降りてきた印象のドラマだった。鈴木保奈美も良い。少し前の回で余裕の無くなった甲斐に「何でそんなに攻撃的なの?」唐突に切り返すがヒステリックになり過ぎないところが絶妙。日本版への話の調製がガチャガチャしたが、役者の立ち回りに面白いところがあった気がする。




台風や藪から棒にフックの強い軽部の事情開示に島津の合流の展開も入ったが、ほぼ佃社長の行動ばかりひたすら追うを控えて、代わりに軽部と直結する立花加納コンビの描写や、引き続き農協ヘイト気味ではあるがこちらは台風と直結する殿村周辺の農業描写がたっぷりめに挿入された。島津が入ったことで中々好転、具体化しなかった佃社長の活動も上手く回転するようになった。今回も一期よりやり過ぎて不評だった煽りはほどほど。伊丹が話の都合から二重人格みたいになってるのは変わらないが。中の人が映画の宣伝ターンに入って忙しくなった利菜は一旦、箸休めポジに下がっていた。次回で一応最終回であっても正月スペシャルに続くようだ。今回の農機の騒動自体は次回で一区切りしそうだが。正月スペシャルは皆で忠臣蔵の扮装で新年会するのかもね。いやむしろこのメンバーで忠臣蔵その物をドラマ化したら面白そうだぜ。