羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

とと姉ちゃん

2016-07-02 09:32:02 | 日記
 沖縄戦が終わる頃、息子の戦士を知らされた三宅が茫然としているのに常子は見掛けていた。昭和20年の初夏になり、栄養不足からくる体調不良で鞠子が苦しんでいた。近所では警報中の食料泥棒も横行し、不安を募らせる常子達。
 後日、常子が早めに帰宅すると警報が鳴り、常子達は防空壕に逃げ込んだ。夜になっても庭の防空壕の中にいる常子達。暑さに湿疹を掻こうとする鞠子を「鞠ちゃん」と声を掛け、手も取って止める常子。と、家の方から物音が聴こえた。男に敵わないと言っていたお竜の言葉を思い出し緊張する常子、女四人で身を縮めていると防空壕の蓋を開けたのはやや老けた鉄朗だった。「叔父さん」「おうっ」気を抜いた常子は腰も抜かしてしまった。
「皆、生きていて安心した」と言いつつ、ことごとく事業に失敗した鉄朗は農家の手伝いをしていたらしく、食料をたっぷり持ってきていた。暫くいてやるという鉄朗に「他に行く当てがないんじゃないですか」と鞠子は切り返していた。それから家に男手があることに常子は安心を感じ、小橋家は以前より朗らかに毎日を過ごしていった。
 その年の8月15日、玉音放送を聴く常子達。美子は内容の意味を分からずいたが「負けたんだ」呟く鉄朗。戸惑う鞠子、美子、君子。「さぁて、今日中に雨樋も直しちまうか」鉄朗は作業に取り掛かりに行った。常子が「できるできるできるっ!!」やりたい雑誌を作れるかもしれない、と、鞠子達に抱き付いて大喜びだす中、花山もまた玉音放送を沈痛に聴いているのだった。
・・・わからんではないが、常子、フライング気味。特に材料の無い、この時点では日々の暮らしの継続を選ぶ鉄朗の行動までな気はした。しかし鉄朗落ち着いちゃったな。鞠子との掛け合いは変わらずいい感じではあった。あとはまぁ、GHQの検閲はスルーしちゃうのかな? 編集者主人公ならやるべきだと思うんだけどね。他は、生き残った人々の動向やいかに?