羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

とと姉ちゃん

2016-07-11 18:24:41 | 日記
 雨の中、常子が花山の家を訪ねた。「力等貸さん、帰れ」にべなく協力を断る花山。「お前も素性の知れない者を勝手に家に上げるな、ああいう害の無さそうな間抜け面でも油断するな」「今、お茶を淹れますね」花山の小言を受け流す妻、三枝子。「雑誌の駄目なところを一度だけでも」食い下がる常子。「駄目なところしかない」「見もしないでっ」「たまたま闇市で買ったんだ。後悔したよ、何を見せたいんだ?!」テーマがはっきりせず、割り付けも単調。紙は劣悪。高い。外国人や一部の令嬢しか着ない服を載せている、世は食うや食わぬである。型紙も載せていない、と畳み掛ける花山。「帰れ」常子は追い返されてしまった。
 雨漏りのする目黒の家に帰って鞠子達と話し合う常子。五反田から花山が二度とペンを握らないつもりでいることは聞かされていたが、理由はわからなかった。常子は花山を編集長にと考えていた。諦めきれない常子は五反田に教わっていた花山の働く品川の喫茶店を訪ねることを決めた。同じ夜、娘もいる花山は収入を増やそうと、仕事を変えようと考えていた。
 後日、鞠子達が本の値下げ処分の交渉に苦戦する中、常子は花山の喫茶店を訪ねた。「うちはコーヒーしかないから」花山の絵の飾られた閑散とした店で、一人の老人が接客に当たっていた。「客じゃありませんから」奥から出てきてうんざりする花山。すかさずコーヒーを老人に頼む常子。「注文しましたから、私はもう客です」切り返して即、編集長になってくれるよう頼む常子だったが、花山は受け入れなかった。「帰れ」「花山さんと、お会いすると、いつもこのやり取りになりますね」花山が背を向けると、ペンを握らない理由を問い質す常子。「君は身勝手過ぎる。出てゆけ!」席に座り込む常子。「君が帰らんのなら私が帰る」言葉通り、老人に店を任せ、花山は一人で帰ってしまうのだった。
・・・雑誌に関する一週分のツッコみが入ったが、ドラマの花山は苦労しそうだ。