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羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

花咲舞が黙ってない 1

2015-08-20 23:04:04 | 日記
五反田支店で顧客情報の流出事案が発生! 花咲と相馬は臨店班として急行した。流出させたのは松木だった。仕事が片付かず、規則違反だがサワダ建業のクレジットファイルを持ち帰って片付けようとしたところ、ファイルを失い、さらに拾い主を名乗る女が謝礼金百万を求めファイルの一部のコピーをファックスで送り付けてきた! 金の用意ができないとクレジットファイルをネットにばら撒くという。無茶な話で、「警察に届けた方がいいのでは」と相馬は言っていたが、真藤にプレッシャーを掛けられた児玉に「警察沙汰にするなっ」と釘を刺され、取り敢えず警察には届けず、調査することになった。
松木はファイルを失くした夜、門田融資課長が品川物流から受けていた接待に付き合わされていた。品川物流への追加融資は認められない予定で不適切な接待だった。「酒は?」「呑みました」相馬の質問に答える松木。松木は酒に弱かったが和食の店で呑まされていた。さらにもう一軒ゆき、電車で帰ったが、電車ではファイルを入れていた紙袋を抱えており、抜かれたとすれば。2軒の内、いずれかと思われた。まずサワダ建業へ事情を説明しに行く花咲、相馬、松木。「申し訳ありません」謝罪する相馬と共に頭を下げる花咲と松木。社長はクレジットファイルが公表されれば、経営が苦しく融資に頼っていることが知れて経営が立ちゆかなくなると大弱りであった。
当夜、接待していた品川物流の社長、葛西にも話を聞きにゆく花咲達。「見付かるといいですね」励まされたが、特には有力な情報は得られなかった。接待で招かれた一軒目の店は個室の和食屋で、問題は無さそうだった。2軒目はキャバクラ。店は鞄を預けるシステムで内部の者なら犯行は可能。当夜付いたキャバ嬢は3名。その内、沙羅の様子がおかしかった。沙羅が手洗いに立つと、相馬に促され花咲は後を追った。
     2に続く

花咲舞が黙ってない 2

2015-08-20 23:03:54 | 日記
「松木さん、何か忘れ物しませんでした? 大切な書類みたいなんですけど?」「あたしは何も」「警察に届けなければいけないかも?」「警察?」沙羅はかなり動揺していた。
花咲達は沙羅を疑ったが、素性が知れず、まだ警察には届けていない。今回はこの時点では相馬も探偵までは使っていなかった。翌日、松木は偶然沙羅の写真付きの名刺を見たベテラン行員から沙羅が五反田支店のATMをいつも利用していることを知った! 今日は沙羅の店の給料日でもある! 花咲達は沙羅がATMを使ったタイミングで利用者情報を獲得し、沙羅の素性を探ることにした。午後3時、カウンター対応は終わった。沙羅はまだ来ない。それから程なく、「あ、来た」気付く花咲。店とは一転、地味な格好の沙羅がATMの列に並んだ! 裏のATM室から待ち構える松木、沙羅が利用を終えるとATMを止め、沙羅の利用明細のコピーを手に入れた! 沙羅の本名はカワシマユリコ!
そこから、口座情報を調べカワシマユリコの表記は川島ゆり子であり、給料に対しかなり派手な暮らしをしており、不足分は品川物流の葛西からの振込で暮らしていることがわかった。川島は葛西の愛人とみられる。二人は共謀しているようだが、葛西が指示している証拠は無かった。そうこうしている内に、川島と思われる女から催促の電話があり、止むを得ず支店長は百万円払うと約束してしまった!
本部で支店長と相馬が叱責され、花咲はサワダ建業に取り敢えずはファイルが戻る見透しであることを伝えに行った。サワダ建業では処分の確定している松木が最後の勤めと追加融資の残務を行っており、社長も懸命に業務に当たっていた。二人の姿に黒幕と思われる葛西への怒りを感じた花咲は相馬と電話で話し、「相馬さん、証言して貰いましょう」花咲は川島から証言を得ることに賭けることにした!
     3に続く

花咲舞が黙ってない 3

2015-08-20 23:03:44 | 日記
受け渡し場所のロビーに川島はサングラスをして現れた。ファイルと引き換えに支店長が出した百万円入った封筒を持って立ち去ろうとする川島!「そのお金を持っていったら、あなた方を告訴しなければなりません」隠れていた花咲と相馬が現れた! ホテルの外で車で待っている葛西に川島の電話で掛ける花咲。「上手くいったのか?! 金は?」苛立つ葛西。「金って、脅し取ろうとしたお金のことですか?」車のすぐ傍に、川島を連れ、花咲達が来ていた。
五反田支店に連れて行かれた葛西。支店長、相馬、花咲、門田課長に尋問を受けていた。川島は既に全て吐き、帰されていた。「くそっ、だったらなんだってんだ?」逆ギレし出す葛西。葛西は門田が散々接待したにもかかわらず融資を断るつもりでいたことに腹を立て、仕返しを考えたのだった。「門田のしたことは許されることではありません。この件に関してはしっかり調べさせて頂きます」門田は項垂れた。葛西は金も取れず、ファイルも返り誰も損してないと言い出し、「俺は悪くない!」と居直った。
「お言葉を返すようですが、この二日間、サワダ社長がどれだけ苦しい思いをされたか、同じ経営者としてわからないんですか?」花咲は葛西に詰め寄った。「あなたの身勝手な考えで、何の関係も無い人が、眠れない程胸を痛めていたんです。あなたは経営者として間違ってます!」「黙ってろ!」「黙りません!! もう一人、苦しんでいる人がいます松木さんです。融資課員としての仕事を失うかもしれないんですよ?! それでも、自分が悪くないと言えるんですか?!」葛西は返す言葉も無かった。
騒動後、門田は停職、葛西は取り引きを打ち切られ経営は破綻の見透しとなり、サワダ建業は追加融資を認められた。松木は岡山へ転勤を命じられていた。「餞別、渡しといてくれ」相馬は花咲に封筒を託した。
     4に続く

花咲舞が黙ってない 4

2015-08-20 23:03:33 | 日記
「松木さん!」東京駅近くで松木を呼び止める花咲。「花咲さん?」「これ、相馬さんから」封筒を渡す花咲。「ありがとうございます」「あんまり、力になれなくて」「僕は大丈夫ですよ。どこに行っても必ず自分にできることはある。僕はそれを学びました。花咲さんから」「松木さん」「きっと胸を張って帰ってきます。そしたら、何か美味しい物を食べに行きませんか? 今度は、二人で」ちょっと笑ってしまう松木。「はい!」「じゃあ、行ってきます!」「はいっ」松木は笑顔で岡山に去って行った。
・・・松木が途中で去るとはねぇ。シリーズが続けば続く程、花咲の独身は続きそうだ。