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羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

俺物語!! 1

2015-08-06 22:19:04 | 日記
アフロと短髪が付き合った初日にキスを済ませていたことに驚愕する猛男。「早いんじゃねーか?」「じゃあ、猛男はいつならいいんだよ」「高3の秋ッ!!」この主張に、忍の者のように気配を消していた砂川が問うた。「なんで秋?」「春じゃ早いだろ? 冬じゃ遅いかと思ってなぁ」大した理由じゃなかった。しかし、このやり取り以来、大和とデートすると大和の唇が気になってしょうがない猛男でもあった。
年の瀬、愛が砂川家に帰省して気楽にしていると大和が訪ねて来た。正月の猛男のバースデーケーキの相談と、奥手の猛男と初キスを成就したいという相談だった。ケーキは最初に渡したチーズケーキでいいのでは、とした砂川のアドバイスに大和は乗り、問題はキスであった。「高3の秋までキスしないらしいよ」「えーっ?!」「えーぇっ?!!」砂川情報に、むしろ愛の方が驚いた。「大和さんが好きだったら、好きな時にすればいいんじゃない?」とも助言する砂川。「どーしよぉっ! 砂川君ってキスしたことある」ふと思って聞いてみた大和。あることはあった。猛男の実験台にされていた砂川! 砂川はフリーズした!! 後半うやむやになったが、話すだけ話した大和は満足して「良いお年をー」と帰って行った。「猛男もキスとかしちゃうのかぁ、リアルに想像するとへこむわっ!」相談には普通に答えていたが、涙ぐむ愛に、砂川は呆れていた。
大晦日の夜、テレビを見ていたが起きていられなくなった猛男が明日の大和との初詣デートに備え、さっさと寝ていると。午前0時ちょうどに大和から電話が入った。ほぼ寝たまま電話に出る猛男。「はぇ」「猛男君! お誕生日おめでとう!」慌てて起きる猛男。「ああ、ありがとう」少し話し、猛男は例の大きなお揃いのストラップを置いて、(今年もいい年だなぁ)と幸せに二度寝した。
「明けましておめでとう!」
     2に続く

俺物語!! 2

2015-08-06 22:18:54 | 日記
元気よく起きてきた猛男は父からお年玉を貰い、出掛けた。「猛男君の誕生日はね、猛男君が忘れられないような誕生日にしたい」待ち合わせた大和はそう語っていた。お詣り後、おみくじは猛男は大吉、大和は小吉だった。猛男の家に二人で戻ると、「タケ、お母さん、父さんと初詣行って、初売り行って、スーパーでおかず買ってくるから、5時間くらい帰らないから。ごゆっくりね、大和さん」猛男の母は意味深に言って、父と出掛けて行った。
部屋で二人きりになり、緊張しているとチャイムが鳴って、「あっけおめぇッ!」「猛男、来たぞぉ!」小学生時代の友達等がワラワラ訪ねて来た!「やっぱ新年は猛男の顔見ねーと始まんねーわ」「しっかし猛男、正月誕生日ってウケるッ!」「毎年ウケる!」盛り上がる幼馴染み達。大和も「大和さん見る目あるぅ!」「猛男のことよろしくね!」すんなり受け入れられた。「じゃあなぁ! 猛男ぅっ!」幼馴染み達へ夕方、帰って行った。
「猛男君、これ、プレゼント」二人で落ち着くと、大和が誕生日プレゼントを差し出してきた。熊の縫いぐるみだった!「産まれて初めて縫いぐるみを貰った!」腹を押すとピィーっ、と音が鳴る。連発して鳴らす猛男!「可愛いなぁ」笑う大和、大和もこの縫いぐるみが可愛くて買ったそうな。さらに件のチーズケーキを取り出す大和、クリームでデコレーションしたバースデーバージョンだった。「皆がいる時に出そうと思ったんどけど」「おうっ! これは誰にもやれねーよ!」蝋燭を16本立て、火を灯し、部屋の電灯を消した。「誕生日おめでとう」「ありがとう」「猛男君、火を消す前に目をつぶってお願いごとするんだよ?」「おう? そうか?」素直に目をつむる猛男。深夜の誕生日を報せる電話、縫いぐるみ、ケーキ。猛男は全て忘れないと願っていた。大和はそんな
     3に続く

俺物語!! 3

2015-08-06 22:18:43 | 日記
目をつむる猛男に黙って近付き、そっと、キスをした。(今年も大和が笑っていますように)最後にそう願い、目を開ける猛男、体を離した大和は照れて固まっていた。
「大和、ありがとう! 消していいか?」猛男はキスには特に反応無く、楽しそうに蝋燭の火を吹き消し、電灯を点け、ナイフと皿を取りに行った。キスに、気付いてない! ガックリする大和! そうこうする内に猛男の母達も帰ってきた。「頂きます!」少し落ち込んでいた大和だったが、美味しそうにケーキを食べる猛男に、すぐに笑顔になった。
夜、大和を家まで送った後で、猛男は砂川の部屋を訪ねた。「蝋燭消す前に目ぇつむって願いごとしてくれって言われてよぉ、目ぇつむってたら、口に虫止まってよぉ」猛男の話に察する砂川。「お前それ、キスされてる」固まる猛男。(キス?)目を開けた後、恥ずかしそうに固まる大和の姿を思い出す猛男!「虫じゃねぇッ!!」猛男は降りだした雪の中、部屋着のTシャツ1枚で、大和の家の前まで走って行った!
「猛男君、どおしたの?」髪を下ろした大和が家の外へ出てきた。「大和、やり直させてくれ!!」頭を下げる猛男! 頷き、目を閉じ、顔を上げる大和。(もう1度、ちゃんと俺から)猛男は膝を折り曲げ、懸命に姿勢を低くして、大和にキスをやり直した。(好きだ)唇を離し、涙する大和を慎重に抱き締める猛男。「大事にする! 大事にするから!」「ウチも大事にするよ!」「ありがとう!」「ありがとう猛男君!」二人は礼を言い合いながら、しばらく抱き合っていた。
マンションに戻った猛男はまず砂川の所へ行った。「砂! お前のお陰だ、ありがとう!」「いや、別に」「お前が体を張ってくれたお陰だありがとう!! ところで、空気の読み方を練習させてほしい!」今後のキスに備えたい猛男!
     4に続く

俺物語!! 4

2015-08-06 22:18:22 | 日記
「OKかどうか雰囲気出してくれ、読み取る」「OKの時無いから!」砂川の受難は続くのだった。
・・・昨日のアルスラーンは間に合わなかったが、今日はセーフ!
ともかく、こんだけハッピーだと最終回でどっちか死ぬんじゃないか、とすら思えてくるのは私の心が汚れているからだろうか? まあ、普通に幸せな結末になるんじゃろな。ふぅっ、