「この7年、あかりの傍に居てやれなかった。あかりが大変な時、何の力にもなってやれなかった。花火一緒に見た時さぁ、あかりちょっと様子変だったんだよね」『あのね、あたし』『バイバイ、葵』堤防でのその夜のあかりを思い出す葵。「俺、全然気付いてやれなかった。子供の頃、あんなに毎日一緒にいたのにねぇ?」「これから助けてやればいいだろ」サラッと言う公平。頷く七海。「俺じゃないんだよ、あかりにはもういる。あかりが一番辛い時、傍で支えてくれた奴」葵は呟いた。
葵は、病院の翔太を訪ね、あかりの父のことを話した。「あかりのお父さんが?」「どうするか、翔太に任せていいか? 頼む」「わかった。知らせてくれてありがとう」葵は翔太に託し、病院を去った。仕事では、設計で揉めていた夫婦の依頼がキャンセルとなり、離婚の話まで出ていた。仲介した冴木は平謝りだった。そんな中、葵から住所を教わっていたあかりの父があかりのアパートの前まで来ていた。さらにそこへ翔太が現れた!「あの、あかりさんのお父さんですよね?」あかりの父は落ち着かない様子を見せた。その後、あかりが街を歩いていると、自宅方面へ歩いていたからか? あかりの父とすれ違った。「お父さん?!」走って追うあかりだったが、人混みの中、父を見失った。
夜、葵が一人で事務所の片付けなどをしていると冴木が来た。所長の丹羽を探しているが打ち合わせで外出していた。「でも1回戻ってくるかも?」冴木はキャンセルになった夫婦の依頼を諦めておらず、プランを考え直してきていた。「なんとか説得してみる」担当した客が設計で揉めた為に離婚するというのは避けたかった。冴木は丹羽を待つことにした。帰宅したあかりは子供の頃、父から貰った船の玩具を手に、父との写真を眺めていた。翔太から電話が入ると勢い込んで出るあかり。
6に続く
葵は、病院の翔太を訪ね、あかりの父のことを話した。「あかりのお父さんが?」「どうするか、翔太に任せていいか? 頼む」「わかった。知らせてくれてありがとう」葵は翔太に託し、病院を去った。仕事では、設計で揉めていた夫婦の依頼がキャンセルとなり、離婚の話まで出ていた。仲介した冴木は平謝りだった。そんな中、葵から住所を教わっていたあかりの父があかりのアパートの前まで来ていた。さらにそこへ翔太が現れた!「あの、あかりさんのお父さんですよね?」あかりの父は落ち着かない様子を見せた。その後、あかりが街を歩いていると、自宅方面へ歩いていたからか? あかりの父とすれ違った。「お父さん?!」走って追うあかりだったが、人混みの中、父を見失った。
夜、葵が一人で事務所の片付けなどをしていると冴木が来た。所長の丹羽を探しているが打ち合わせで外出していた。「でも1回戻ってくるかも?」冴木はキャンセルになった夫婦の依頼を諦めておらず、プランを考え直してきていた。「なんとか説得してみる」担当した客が設計で揉めた為に離婚するというのは避けたかった。冴木は丹羽を待つことにした。帰宅したあかりは子供の頃、父から貰った船の玩具を手に、父との写真を眺めていた。翔太から電話が入ると勢い込んで出るあかり。
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