川塵録

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民法709条が適用される場合は、民法709条に違反する

2024年08月28日 | 法律・海外法務
昨日出た、家庭連合の過料に関する高裁決定。

家庭連合の主張は認められませんでしたが、以下のように、「民法709条が適用される場合には、民法709条に違反する」というロジック・法理論・法解釈には、大きな疑念があります。

~~~以下引用~~~

 そうすると、同条(中山註:民法709条)が適用される場合には、他人の権利等を違法に侵害する不法行為が行われたと認められることになるから、このような場合には、上記のような規律(禁止規範)に反したものとして、法81条1項1号の「法令(中山註:民法709条)に違反」する行為が行われたと解することができるというべきである。
 そして、このことは、同法715条が適用される場合も同様である。

~~~引用終わり~~~

日本に法曹は5万人くらいいます。

「民法709条が適用される場合には、民法709条に違反する」

という今回の東京高裁のロジック・表現に、腹落ちする人はほとんどいないと思われる、、、

我々法曹は、「民法709条に基づく損害賠償請求」という表現しますが、誰一人として、「民法709条違反の損害賠償請求」という表現はしないのです。

日本の民法ができたのが1898年。126年前。この126年、法曹は、「民法709条違反の損害賠償請求」とは表現してこなかったのです。

それなのに、この高等裁判所は、不法行為が「709条違反だと解しうる」と表現しているのです。。。

取り急ぎ。
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