先にご案内したBS3「医師の闘病から読み解くがんを生きる新療法」、ご覧になられましたか? 重くて深い命に関わる話をざっくばらんに明るく語りあう番組でした。QPの描く 爽やかに匂う金木犀の絵をご覧いただきながら・・・さらり!とお読みください。
ブロ友さんから『視たいけどBSが視れない』とのメールを頂きました。まオプジーボで治療中のピンさんからも『コメント欄が閉じられていたので』とメールを頂きました。そうしたメールを踏まえつつ(若干の私見をまじえ)番組の概要をUPいたします。
この番組の最大の特色は、がんサバイバーである現職の医師が自らのがん・・・告知~治療~家族~その後に向き合う姿を描いているところにあります。登場する医師は6人。
坂下千瑞子さん(51)・・・東京医歯大血液内科医。大腸がん、骨軟部腫瘍(希少がん)。
塩崎均さん(73)・・・消化器外科医、近大学長。胃がん(ST4)。自らを実験台に治療法開発。
浜中和子さん(67)・・・皮膚科医院開業。乳がん。手術後、患者会の必要を痛感、各地に。
田所園子さん(48)・・勤務医(麻酔科)。7年前に子宮頸がん。不安をSNSで救われた。
清水秀文さん(42)・・勤務医(呼吸器内科)。6年前に縦隔腫瘍(希少癌がん)。男児3人。
垣添忠生さん(76)・・・対がん協会長 泌尿器科医。大腸がんと腎がん。奥様もがんで逝去。
他に日医会長の門田守人さん(73)、タレントの宮崎美子さん(58)と作庭家でもある柳生博さん(80)、元ボクシング世界チャンピオン竹原慎二さん(45)、キャンサーペアレンツ※の皆さんなど。司会はタレントの坂上忍さん とアナウンサーの高橋真麻さんでした。
※ キャンサーペアレンツ・・・子をもつがん患者の会
【がんは治る】 「治る病」へのフロンティア
血液内科医の坂下千瑞子さん(51)は夫と共に在米研究中の2005年、骨軟部の悪性腫瘍が見つかりました。背骨に隣接していることから米国の専門医の所見は「手術不能」。夫とともに「その手術をした事例」論文を漁り金沢大の実例にたど着きました。
医師であればこその例外で、普通は手術不能=緩和ケアとなるところです。医師としての知識、環境を生かし「生きたい!娘の成長をみたい!」との執念で発見した数少ない最新の治療法です・・・背骨を取除きがん切除後、腰の骨を移植し金属で補強する施術。
前記治療法はまだ実績が少なく標準治療(保健適用)ではなく自由診療、治療費200万円は全額自己負担でした。また後に受けた重粒子線治療も1セット300万円の自由診療でした。坂下医師は これら4回の治療でがんを克服し、現在 経過観察中です。
塩崎均さん(近大学長・消化器外科医)もCT画像を見て手術不能と自ら覚悟しましたが、食道がんで標準治療の術前化学放射線療法を自身の胃がんに適用します。胃に穴があく危険を冒し自らを実験台に道を開きましたが、普通は倫理委を経る難しい症例でした。
※ 塩崎均さんについては「医者が がんになって判ったこと」(腎がんのメモリー6)もご参照下さい。
http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/d2fa476ea33bd81b856b76d9d2886a08
門田守人さん(日医会長)は塩崎さんの例を「実験」「研究」で自由診療ではないと考えます。垣添忠生さん(対がん協会長)は「医学的確信に基づくもので私が塩崎さんでもチャレンジする」。自由診療で医師が認めるのは医学的エビデンスがある場合のようです。
キャンサーペアレンツの方は「標準治療で満足しているが、善意の第三者に、『こんないいサプリがある』『凄い実績の民間治療法がある』と言われると苦慮する」と。一方、「自分が良いと思えば誰が何と言おうとやればいい」との意見もありました。
【外来化学療法】 近くの病院に通院しながら抗がん剤を投与する!
従来は入院して抗がん剤が投与されましたが、患者の近くの病院(医院)で抗がん剤を投与するようになりました。看護師が身体状況等を患者からヒアリング、医師が診察、薬剤師が抗がん剤等を調合後、投与します。入院よりトータルに全身状態が良いとのことです。
※ 入院して指導を受けた後、自宅等で自分で注射する場合など様々なケースがあります。
【分子標的薬と免疫チェックポイント阻害剤】
健康な細胞も一緒に攻撃した従来の抗がん剤に較べ、分子標的薬はがん細胞のみを効率よく破壊でき、がんの化学療法は大きく進展しました。また免疫チェックポイント阻害剤(がん細胞を攻撃する免疫にブレーキをかける仕組みを阻害する=免疫力を高める)も登場しました。
しかしいずれも薬価は超!高く、分子標的薬アレセンサ(150mg)は1錠が6,615円、標準的には患者1人に年間1千万円かかります。免疫チェックポイン阻害剤のオプジーボは1箱36万円、1人年3,500万円に上りました(現在は半額!に切下げられました)。
【セカンドオピニオン】
医師もセカンドオピニオンは考えるそうですが、高知在住の田所園子さん(麻酔科医)は時間などから断念しました。医療機関の少ない地方では、医師は兎も角、一般の人はセカンドオピニオンを経て元の病院に戻らざるを得ない場合を考え断念しがちのようです。
【5年生存率】
私は、腎がんの術後細胞診でG3(悪性度高)とわかり「5年生存率は数%」のデータにショックを受けました。腎がんの自覚症状が出にくく、発見=末期の時代の全症例のデータではありました。お蔭様で術後6年、再発・転移なく無事クリアーしています。
内閣府調査(2014年)で5年生存率は確実に伸びています。全症例で、男性は60%が生存、男性特有の前立腺がんの場合は100%近い生存率です。女性は更に伸び全体で70%が生存、乳がんでは90%の生存率となっています。今後なお伸びるでしょう。
【がんと告げられれば】
「こわい」「お金がかる」「仕事が続けられるか・・・」「抗がん剤の副作用が厭だ」「もう年だから、がんになってもかまわない。治せばいい」など様々な街の声がありました。国民二人に一人のがん・・・いざ!実際にその時!を迎えると容易ではありません。
すでに皆告知!の時代です。ただ家族にどう告げるのか・・・。身近な人に「話せる」は63%、「どちらかと言えば話せる」24%ですが、残り13%は「話せない」「どちらかと言えば話せない」。とりわけおつれあいとか小さいお子さんには難しいようです。
小1のご長男に「ありのまま告げた」のは、清水秀文さん(呼吸器内科医)。6年前に縦隔腫瘍(希少癌がん)がわかりました。当時42歳、同じ医師であるおつれあいのお腹に第三子も・・・。自身は、様々な若い患者に接していて「あり得る」ことと冷静だったそうです。
実際にはおつれあいが覚悟を決めて!告げました。それから6年、中1となったご長男は「本当のことを言って貰って嬉しかった」「もし何も知らないで父が死んでいたら悔いが残ったと思う」と。まさに「亡くなる」場合もあることを考える病ではあります。
【がんとはみんなで闘う】
田所園子さん(麻酔科医)は乳がん術後7年。同僚看護師さんから「私も乳がん」と打ち明けられ、患者が交流しあう場の必要性を痛感、SNSでリアルな本音、がんの経緯や情報を語り合うようになりました。腎がんの世界で私も経験していることです。
田中さんは末期がんの友から『この病気はあきらめたら終わりだから、あきらめて終わっている人を何人も見ているから、絶対にあきらめたらダメ。それだけは私からあなたに言ってあげられる』と言われたことを胸に、最近は緩和医療にも取り組んでいます。
浜中和子さん(皮膚科医院経営)も乳がんの術後13年にわたり患者会作りに尽力、患者同志の交流の場を広げています。「自分だけじゃなかった。同じ悩みの人がいる。お互いが寄り添える」といった共感から、ウィッグの情報や治療費捻出の相談まで・・・。
こうした活動について浜中さんは「ひとを支えるということは自分を支えること。ひとを励ますには自分が元気じゃなきゃできない」と。ピアサポーターという新たな試みも始まっています。治療を受ける病院で様々なカウンセリングも受けられる制度です。
【死から目を背けない】 命があるってことは死を背負っていること(垣添忠生)
垣添忠生さん(対がん協会長)は、最愛のおつれあいをがんで喪くしました。病院で「家に帰りたい」と繰返す妻の願いにこたえ自宅で看病します。 垣添さん自ら作った煮物を「おいしい!おいしい!」と言いながら食べられ、数日後、還らぬ人となられました。
亡くなる直前、じっと垣添さんをみつめ、ぎゅっと手を握りしめられたそうです。言葉はもう出ませんでしたが、垣添さんは「ありがとうと言いたかったんだと思う」「そのことが、妻が亡くなった後、自分が生きる大きな力になっているように思う」と・・・。
結びに門田守人さん(日医会長)が正岡子規「病牀六尺」の言葉で締め括られました。
『悟りという事は 如何なる場合にも 平気で死ぬる事と思っていたのは間違いで
如何なる場合にも 平気で生きる事であった』。
【過去ログ目次一覧】
腎がんのメモリー 1~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
かんわきゅうだい 1~56 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
かんわきゅうだい 57~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
ブロ友さんから『視たいけどBSが視れない』とのメールを頂きました。まオプジーボで治療中のピンさんからも『コメント欄が閉じられていたので』とメールを頂きました。そうしたメールを踏まえつつ(若干の私見をまじえ)番組の概要をUPいたします。
この番組の最大の特色は、がんサバイバーである現職の医師が自らのがん・・・告知~治療~家族~その後に向き合う姿を描いているところにあります。登場する医師は6人。
坂下千瑞子さん(51)・・・東京医歯大血液内科医。大腸がん、骨軟部腫瘍(希少がん)。
塩崎均さん(73)・・・消化器外科医、近大学長。胃がん(ST4)。自らを実験台に治療法開発。
浜中和子さん(67)・・・皮膚科医院開業。乳がん。手術後、患者会の必要を痛感、各地に。
田所園子さん(48)・・勤務医(麻酔科)。7年前に子宮頸がん。不安をSNSで救われた。
清水秀文さん(42)・・勤務医(呼吸器内科)。6年前に縦隔腫瘍(希少癌がん)。男児3人。
垣添忠生さん(76)・・・対がん協会長 泌尿器科医。大腸がんと腎がん。奥様もがんで逝去。
他に日医会長の門田守人さん(73)、タレントの宮崎美子さん(58)と作庭家でもある柳生博さん(80)、元ボクシング世界チャンピオン竹原慎二さん(45)、キャンサーペアレンツ※の皆さんなど。司会はタレントの坂上忍さん とアナウンサーの高橋真麻さんでした。
※ キャンサーペアレンツ・・・子をもつがん患者の会
【がんは治る】 「治る病」へのフロンティア
血液内科医の坂下千瑞子さん(51)は夫と共に在米研究中の2005年、骨軟部の悪性腫瘍が見つかりました。背骨に隣接していることから米国の専門医の所見は「手術不能」。夫とともに「その手術をした事例」論文を漁り金沢大の実例にたど着きました。
医師であればこその例外で、普通は手術不能=緩和ケアとなるところです。医師としての知識、環境を生かし「生きたい!娘の成長をみたい!」との執念で発見した数少ない最新の治療法です・・・背骨を取除きがん切除後、腰の骨を移植し金属で補強する施術。
前記治療法はまだ実績が少なく標準治療(保健適用)ではなく自由診療、治療費200万円は全額自己負担でした。また後に受けた重粒子線治療も1セット300万円の自由診療でした。坂下医師は これら4回の治療でがんを克服し、現在 経過観察中です。
塩崎均さん(近大学長・消化器外科医)もCT画像を見て手術不能と自ら覚悟しましたが、食道がんで標準治療の術前化学放射線療法を自身の胃がんに適用します。胃に穴があく危険を冒し自らを実験台に道を開きましたが、普通は倫理委を経る難しい症例でした。
※ 塩崎均さんについては「医者が がんになって判ったこと」(腎がんのメモリー6)もご参照下さい。
http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/d2fa476ea33bd81b856b76d9d2886a08
門田守人さん(日医会長)は塩崎さんの例を「実験」「研究」で自由診療ではないと考えます。垣添忠生さん(対がん協会長)は「医学的確信に基づくもので私が塩崎さんでもチャレンジする」。自由診療で医師が認めるのは医学的エビデンスがある場合のようです。
キャンサーペアレンツの方は「標準治療で満足しているが、善意の第三者に、『こんないいサプリがある』『凄い実績の民間治療法がある』と言われると苦慮する」と。一方、「自分が良いと思えば誰が何と言おうとやればいい」との意見もありました。
【外来化学療法】 近くの病院に通院しながら抗がん剤を投与する!
従来は入院して抗がん剤が投与されましたが、患者の近くの病院(医院)で抗がん剤を投与するようになりました。看護師が身体状況等を患者からヒアリング、医師が診察、薬剤師が抗がん剤等を調合後、投与します。入院よりトータルに全身状態が良いとのことです。
※ 入院して指導を受けた後、自宅等で自分で注射する場合など様々なケースがあります。
【分子標的薬と免疫チェックポイント阻害剤】
健康な細胞も一緒に攻撃した従来の抗がん剤に較べ、分子標的薬はがん細胞のみを効率よく破壊でき、がんの化学療法は大きく進展しました。また免疫チェックポイント阻害剤(がん細胞を攻撃する免疫にブレーキをかける仕組みを阻害する=免疫力を高める)も登場しました。
しかしいずれも薬価は超!高く、分子標的薬アレセンサ(150mg)は1錠が6,615円、標準的には患者1人に年間1千万円かかります。免疫チェックポイン阻害剤のオプジーボは1箱36万円、1人年3,500万円に上りました(現在は半額!に切下げられました)。
【セカンドオピニオン】
医師もセカンドオピニオンは考えるそうですが、高知在住の田所園子さん(麻酔科医)は時間などから断念しました。医療機関の少ない地方では、医師は兎も角、一般の人はセカンドオピニオンを経て元の病院に戻らざるを得ない場合を考え断念しがちのようです。
【5年生存率】
私は、腎がんの術後細胞診でG3(悪性度高)とわかり「5年生存率は数%」のデータにショックを受けました。腎がんの自覚症状が出にくく、発見=末期の時代の全症例のデータではありました。お蔭様で術後6年、再発・転移なく無事クリアーしています。
内閣府調査(2014年)で5年生存率は確実に伸びています。全症例で、男性は60%が生存、男性特有の前立腺がんの場合は100%近い生存率です。女性は更に伸び全体で70%が生存、乳がんでは90%の生存率となっています。今後なお伸びるでしょう。
【がんと告げられれば】
「こわい」「お金がかる」「仕事が続けられるか・・・」「抗がん剤の副作用が厭だ」「もう年だから、がんになってもかまわない。治せばいい」など様々な街の声がありました。国民二人に一人のがん・・・いざ!実際にその時!を迎えると容易ではありません。
すでに皆告知!の時代です。ただ家族にどう告げるのか・・・。身近な人に「話せる」は63%、「どちらかと言えば話せる」24%ですが、残り13%は「話せない」「どちらかと言えば話せない」。とりわけおつれあいとか小さいお子さんには難しいようです。
小1のご長男に「ありのまま告げた」のは、清水秀文さん(呼吸器内科医)。6年前に縦隔腫瘍(希少癌がん)がわかりました。当時42歳、同じ医師であるおつれあいのお腹に第三子も・・・。自身は、様々な若い患者に接していて「あり得る」ことと冷静だったそうです。
実際にはおつれあいが覚悟を決めて!告げました。それから6年、中1となったご長男は「本当のことを言って貰って嬉しかった」「もし何も知らないで父が死んでいたら悔いが残ったと思う」と。まさに「亡くなる」場合もあることを考える病ではあります。
【がんとはみんなで闘う】
田所園子さん(麻酔科医)は乳がん術後7年。同僚看護師さんから「私も乳がん」と打ち明けられ、患者が交流しあう場の必要性を痛感、SNSでリアルな本音、がんの経緯や情報を語り合うようになりました。腎がんの世界で私も経験していることです。
田中さんは末期がんの友から『この病気はあきらめたら終わりだから、あきらめて終わっている人を何人も見ているから、絶対にあきらめたらダメ。それだけは私からあなたに言ってあげられる』と言われたことを胸に、最近は緩和医療にも取り組んでいます。
浜中和子さん(皮膚科医院経営)も乳がんの術後13年にわたり患者会作りに尽力、患者同志の交流の場を広げています。「自分だけじゃなかった。同じ悩みの人がいる。お互いが寄り添える」といった共感から、ウィッグの情報や治療費捻出の相談まで・・・。
こうした活動について浜中さんは「ひとを支えるということは自分を支えること。ひとを励ますには自分が元気じゃなきゃできない」と。ピアサポーターという新たな試みも始まっています。治療を受ける病院で様々なカウンセリングも受けられる制度です。
【死から目を背けない】 命があるってことは死を背負っていること(垣添忠生)
垣添忠生さん(対がん協会長)は、最愛のおつれあいをがんで喪くしました。病院で「家に帰りたい」と繰返す妻の願いにこたえ自宅で看病します。 垣添さん自ら作った煮物を「おいしい!おいしい!」と言いながら食べられ、数日後、還らぬ人となられました。
亡くなる直前、じっと垣添さんをみつめ、ぎゅっと手を握りしめられたそうです。言葉はもう出ませんでしたが、垣添さんは「ありがとうと言いたかったんだと思う」「そのことが、妻が亡くなった後、自分が生きる大きな力になっているように思う」と・・・。
結びに門田守人さん(日医会長)が正岡子規「病牀六尺」の言葉で締め括られました。
『悟りという事は 如何なる場合にも 平気で死ぬる事と思っていたのは間違いで
如何なる場合にも 平気で生きる事であった』。
【過去ログ目次一覧】
腎がんのメモリー 1~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
かんわきゅうだい 1~56 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
かんわきゅうだい 57~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
「コメント欄に記すつもりでしたが、とじられていたので」
として頂いたメールからの転載です(デ某)
観られたと思いますが、NHK総合で9/18(月)に「ありのままの最期」で、
医師で僧侶でもある田中雅博医師が、末期がんの看取り医師として、
ホスピスが無かった27年前から、傾聴を中心に1000人以上の患者を看取り、
がん患者会も取り組まれています。
自分自身が末期の膵臓がんが見つかり、NHKの取材を受け、
450日として記録されたものが放送されました。
しかし、後半は、死に怯えたか弱い1人の患者でした。
2015.4.25の京都新聞に、
西陣で「わらじ医者」として何冊も出版された早川一光医師の記事を思い出し
ネットで調べました。今、93歳になられたみたいです。
2014.10月に多発性骨髄腫が告げられ(91歳)、
いざ自分が病と向き合うと心が一変して乱れ、
布団の中でもあれこれと考えて眠れない、食欲が無い、
「初めて病む人の気持ちが分かった」
死ぬ怖さを知った、
という内容の記事でした。
自ら患者になり、死を見つめた時、
今まで取り組んで来た「医療と介護」が
「こんなはずじゃなかった」とネットで、嘆いていいます。
今、国が進めている在宅医療制度や診療報酬点数にも
問題があると指摘しています。
また今の医学教育も、患者の生活を見ること無く、
臓器を見て治療を行っている。
先端医療に走り過ぎ、心の医療が置き去りになっている、
等々と書いてあり、思い当たる事が多々あります。
長時間の番組、活字で記録して頂けると本当に助かります。また間々の写真も綺麗です。
私事ですが、オプジーボの影響?、年なのか毎晩20時頃から猛烈に眠くなります。
0時頃に目が覚めて、2〜3時間パソコンを見て、またウトウトと眠り、6時に起床して犬の散歩の日々を過ごしていたら、ここ3〜4日、血圧が高くなりました。昨晩から睡眠方法を改めるようにしました。中々難しいですが!
明日は、採血と診察、その後に点滴の半日仕事。来週はCT検査。そして、その1週間後はCTの結果を踏まえて、今後の治療方針が決まると思います(前回は微妙な判定)。効果があれば引き続き点滴を行って帰ると思います。この事も無意識に気掛かりになっているのかもしれません。
また時間のある時に、癌を体験された早川一光先生と田中雅博先生が追い求められた「患者に寄り添った良質な医療と介護の提供」を、もう少しネットで調べてみたいと思います。心に残る言葉が幾つもありました。
ピンさん
コメント×2・・・ありがとうございました
実は今朝からF附病に居ました。
そのわけは またの機会に・・・。
> NHK総合「ありのままの最期」
これ、視ていませんでした
僧侶も医師も人としては一線!ですものね。
> 「わらじ医者」・・・早川一光医師
私の学生時代から有名なお医者さんで、東の日野原先生、西の早川先生・・・
> 長時間の番組、活字で記録して頂けると本当に助かります。
3時間!ですから、記録&UPにはその3~4倍・・・疲れましたぁ
オプジーボ・・・なかなか手ごわいですね。
明日もまた一日!病院詰めの由・・・ご健闘を心よりお祈りします。
> 「患者に寄り添った良質な医療と介護の提供」
その短い言葉にすべてが込められているように思います
様々な視点からの様々なアプローチがあることと思います。
心より期待し 私もその小さな一助の端にいたいと存じます。
BSが観れない私も、観たかのように理解できました。
妊娠している妻や小さな子供には自分ががんだと伝えるのを躊躇するというのはわかります。
2人に1人ががんになる時代と言っても、がんと聞くと、やはり死を連想してしまうところがあるんですよね。
最後の子規の言葉、心に刻みました。
1日、1日を大切にしっかりと生きねば。
コメントありがとうございました
> 長時間の番組をわかりやすくまとめてくださって、ありがとうございます。
> BSが観れない私も、観たかのように理解できました。
だらだら長くて申し訳ありません。
初めは倍くらいの長さでしたが、これでも削りこみました(まだ長い?)
宮崎美子さんや柳生博さんの話は総て 医師の話に特化しました。
> 妊娠している妻や小さな子供には
> 自分が がんだと伝えるのを躊躇するというのはわかります。
命の大事!を告げるにあたっては
人生観と人としての教養を総動員することになりそうです。
これは医師による自身の家族への告知の場合でしたが、
医師が患者・家族に告知する際、そこまでは求め難いだろうな、と思いました。
しかし医師には そこまで!をめざし修養してほしいと 思いました。
> がんと聞くと、やはり死を連想してしまうところがあるんですよね。
実は そこ(死)が出発点 だということでしょうか。
死生観、宗教観にも関わりますけど・・・。
> 最後の子規の言葉、心に刻みました。
私も心に深く残りました。
享年37歳の子規が遺した言葉のその深さを
これからの人生の折々に考えたいと思いました。
参加者の中の私と同年齢くらいの女性ですが、私、癌なんよ、といきなり言われてうろたえました。
なんでも乳癌から転移して肺がん、ともうひとつ、ちゃんと聞けなかったのですが。
この間まで入院していたそうですが、明るくて、とてもそう見えませんが、ニット帽を深くかぶっていました。
印象的だったのはトイレを出て、口紅を直していたこと。
私も身だしなみ、気をつけないと。
コメントありがとうございました
ちょっとお姿が見えないと「台湾?」って思ってしまいます
今度は暴走:鎌倉12景巡りですか・・・。
いつもながら暴走・・・否! アグレッシブでいらっしゃいます。
愚妻はいま函館・・・母親の介(看)護で2週間、奔走中です
> 私、癌なんよ、といきなり言われて・・・
旅の気楽さでしょうか・・・でもびっくりされたことでしょう
「言いたい」「言いたくない」は相半ば、
でも 言う!言える!は 結構!大切なことではあります。
その方、厳しいご闘病にあって さぞ旅を愉しまれたことと思います。
讃岐さん、おつきあいくださってありがとうございました。
身だしなみ・・・老若男女を問わず大切な心得ですね。
父が認知症になった時 つくづく思ったことの一つでした。
私もますます心したいと思います
暴走!旅のあとは どうぞ ゆるゆる・・・お身体おいといくださいね
またブログにUPされるのに
たくさんの時間がかかったことでしょう。
お疲れ様でした。
私は時間がなくて、少しだけしか見ることができませんでしたが、
読ませて頂き把握することができました。
この番組とは違いますが
NHKのEテレでお坊さんでもある医師の方が、
(ホスピスケアにも熱心に取り組まれてる方です。)
癌になり、その最期まで追い続ける番組を見ました。
私はデ某さんのように
生死にかかわる病を経ていないので
語る資格がありませんが
とても考えさせられる内容でした。
コメントありがとうございました
> まとめられ ... ブログUPされるのに ... 時間がかかったことでしょう。
討論中心の3時間 ... 余りの手間に厭になって やめようかとも ...
労多くして ... かもしれません(笑)
> 私は ... 少しだけしか見ることができませんでしたが、
> 読ませて頂き把握することができました。
記録として何かの参考になれば ...
でも参考の用が生じないのが一番いいのです
> NHKのEテレでお坊さんでもある医師の方が ... 癌になり、
> 最期まで追い続ける番組を見ました。
私は視ていませんが、この欄の最初のピンさんのコメントにもありました。
取材される側にも取材する側にもたいへんなドキュメントかと ... 。
再放送されればぜひ視たいと思います。
> 私は ... 生死にかかわる病を経ていないので 語る資格がありませんが
> とても考えさせられる内容でした。
誰もが生きている限り死を背負っていますから、語るに資格は問われません。
また機会がありましたらご感想などお聞かせくださいね。
ではでは ... サクお嬢さんにもどうぞ宜しくお伝えください
よろしくお願いします。
よぼよぼさん
こちらでははじめまして! コメントありがとうございます
> ブログを拝見しました。周囲にも読んでもらいたいと思いました。
> 差し支えなければ、リンクを貼らせてもらってもいいでしょうか。
過分のお言葉とオファー ありがとうございます
お役に立てるようでしたら ご自由にお使いください。
ご活躍をお祈り申し上げます