峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

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素敵なことって

2020年11月30日 | 移住
「アダプト・プログラム」というのがある。一般的には馴染みのない言葉だが、ひとくちで言えば、自治体の手が回らないところを住民が請負うというものだ。例えば、道路沿いの除草作業や河川・公園等の清掃活動がある。
地域の環境美化と自治体の経費削減という両者にとって具体的なメリットがあるのみならず、住民が主体的にまちづくりに関わっていこうとする意識の醸成に大いに役立つものだと考える。つまりは、住民自治の根っこに繋がる重要な取り組みだと言えよう。

ちょっと調べてみて驚いたのだが、ここ岡山県は、そのアダプトプログラムが他県に抜きんでて広く展開されている。中でも備前市の普及ぶりはどうだ。

官民協働は、今後の自治体運営の肝となる課題だといえようが、その礎となるものが備前市民の間には備わっているのだ。
先だって開かれた市の振興計画審議会の会議の席上でも、このことを取り上げ、市民がその認識を深くできるようメッセージを発することが大切だと訴えた。

私が暮らす地区でもアダプトによる道路の除草作業が年に数回行われている。
昨日は、今年3回目のその作業を地区の男性陣7、8人で行った。
県道沿いと地区で管理している桜公園の草刈りを終えた後は、集会所と神社の清掃をしている女性陣の応援に駆け付けた。
この時期、集会所の裏手と神社の境内は大量の落ち葉に見舞われる。女性陣だけでは覚束ないのだ。

午前8時から始めた作業は正午近くまでかかったが、誰一人として文句など言う者はいない。時に近況などを語り合い、冗談を交わし、楽しいひと時を過ごすことが出来た。
自宅の庭の掃除をした時よりも、清々しい気持ちで女房どのと2人して愛用の軽トラに乗って帰宅した。

住民が広く参加して地域を作り、町を作っていく。至極当たり前のことであり、素敵なことではないだろうか。

竹垣の補修

2020年11月29日 | 暮らし
私たちの前に住んでおられたのは愛知県から移住して来られていたSさんご夫妻だった。だが、お二人は訳あって愛知県に戻らなければならなくなられ、私たちに順番が回ってきた。

Sさんご夫妻は丁寧な暮らしを送っておられた。それは、屋内や庭の様子から容易に想像できた。

広い敷地のそこここに竹垣が設けられている。それは、程よいアクセントとなり庭の表情を引き立てている。
しかし、竹垣を支える木杭の腐食が進み、このところ倒れ掛かる箇所が目立ってきていた。
ずっと気になっていたのだが、やりたいことやらなければならないことだらけで、なかなか補修に手を付けられずにいた。

そんな中、数日前に高く伸びた柿の木の剪定を行ったのだが、切り落とした枝を片付ける際、それを杭に利用するのを思いついた。
枝の長さをチェンソーで等しく切り揃えた後、杭の一方の端をナタで尖らす。さらに七輪で火をおこし、杭の先を焼く。一昨日と昨日でこれを十数本作った。

腐った木杭を抜き、電動ドライバーでビスを外す。新しい木杭をハンマーで地中に打ち込む。ドリルで下穴を開け、ビスをドライバーで留める。
間に薪割りをしたり、草刈り機用のガソリンを求めに行ったりしながら、昨日も日がとっぷりと沈むまで作業に励んだ。

極上の舞台の上で

2020年11月28日 | 移住
長崎県佐々町西町から岡山県備前市加賀美の里に移住して1年が経った。
コナラや栗の木などの大木に囲まれたおよそ千坪の敷地内での悠々自適の暮らしは何ものにも代え難い。

この地で一通り四季を経験して改めて思う。私たち夫婦の人生の第2幕を演じるために用意されていた舞台は極上のものだった。

筋書きのない私たちの人生ドラマ、奔放な演技で家族や友人と共に楽しんでいる。

初めての干し柿作り

2020年11月27日 | 暮らし
庭に柿の木が数本植えてある。放っておくと、鹿やヒヨドリ・カラスに狙われるだけであまりいいことはない。
数日前、今シーズン最後に実を付けていた渋柿を剪定を兼ね全て取り終えた。
干し柿にしようと思い、ネットで調べて女房どのと2人で皮むきから始めた。そうして、全ての柿を軒下につるし終えた頃にはとっぷりと日が暮れていた。

うまくいけば、年末から正月にかけて食べ頃になるはずだ。帰って来る子供や孫たちに振る舞う楽しみがまた1つ増えた。
誰かのために、他者のためにこそ私は頑張れる。

役割を買って出てみた

2020年11月26日 | 移住
何故、岡山県に?備前市に?としばしば聞かれるが、たまたまが重なってと言うか、導かれるようにと言うか、少なくとも明確な理由があって当地を選んだわけではない。したがって、岡山県が備前市がどんなところなのか全くと言っていいほど知らないまま移り住んだ。

吉永町及び備前市が著しい人口減少状況にあるのを知ったのは転入届を行うために吉永総合支所を訪ねた時だった。間もなく、財政状況がひっ迫しているのも知ることになる。
こんないい所が何故?と思う反面、なるほど!と思うところもあった。

きっかけは広報誌だった。まちづくりに関する会議の委員を公募する旨の記事が目に留まった。
以前住んでいた長崎県佐々町で関わったまちづくりについての経験と移住者としての視点からの私ならではの提言を行うことにより、備前市民として応分の役割を果たしていこう。自然とそう思ってしまった。現在、まちづくりに関する2つの会議の委員を務めている。

昨日、備前市役所で「振興計画審議会」が開かれ出席した。
昨日は、これまでの2回の会議で出された委員からの意見を踏まえての第3次備前市総合計画及び第2期総合戦略の骨子案が当局から出されたが、それについてさらに各委員から意見が出された。

歯止めがかからない人口減少、そして深刻な財政状況の悪化。これをどう乗り越えていくかは超難問だ。少なくとも、これまでと大して変わりのない思想や価値観や手法や施策ではそれを解くのは不可能だろう。
つまり、変わらなければならない。新しい価値の創造が求められる。
容赦なくダメ出しをさせていただいた。

くるみさんの紅葉狩り

2020年11月25日 | 移住
我が家、及び近くの三國渓の紅葉を愛でるため、この3連休中に三女・くるみさんが帰って来ていた。

こちらに越してきたのが昨年の11月17日、すでに紅葉の時期も終盤に差し掛かっていたので、まるまる当地の紅葉を楽しめたのは今シーズンが初めてとなる。
桜やツツジ、コブシ等の花が咲く春の頃も好かったが、紅葉の時期もまた素晴らしい。長崎では見ることの出来なかった光景だ。

くるみさんの勤務先の部署には旅行等で県外に出た後、1週間の在宅勤務となる内規があるらしく、実験を中断させたくない彼女は帰省もままならずにいた。
しかし、連日のように私がライン等で美しい紅葉の様子を伝えていたことから、たまらず、上司の了解を得ての今回の帰省となったという訳だ。

紅葉も盛りを過ぎていたが、それでも里山の晩秋を楽しんで帰って行った。