峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

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ホームランを打ったことのない僕は

2021年10月16日 | 絵本
なんとなく気になる人と言えば、絵本作家でミュージシャン、その他、小説や評論など、幅広い分野で多彩な表現活動を繰り広げている長谷川集平さんも、その1人だ。

長谷川さんは、1976年に森永ヒ素ミルク中毒事件(彼自身、この事件の被害者である)を扱った絵本・「はせがわくん きらいや」で鮮烈デビューした。同絵本で第3回創作絵本新人賞を受賞している。

長谷川さんは、2005年9月22日付けの長崎新聞「うず潮」欄で、当時、長崎で相次いで発生した中高生の自殺に関し、下記のように述べている。

「新学期、長崎で中高生の自殺が相次いだ。わが国では年間三万数千人が自殺するそうだ。世界的に見て、異常な多さだけれども、その中でも長崎の子どもが目立つのは、やはり特殊なことだ。原因は長崎にありと真っ直ぐに受け止めるべきではないか」

長谷川さんのHP「シューへー・ガレージ」によると、彼は、兵庫県姫路市生まれで、1991年より長崎市に住んでいる。
長谷川さんは、長崎に住むようになって以来、ずっと孤独だったと語っている。

「腹を割って話してくれない人たち」「大事な話をしようとすると、いつもうっちゃられ、逆襲されてしまう」「ピントをうまく外す話術は何のために洗練されてきたのだろう」
長谷川さんが長崎の人たちと接してきての印象だ。
これと同じような話を、佐々町に住む複数の人から私も聞いてきた。

そんな長谷川さんの絵本に2006年、理論社から出版された「ホームランを打ったことのない君に」がある。
野球においても人生においても、未だホームランを打ったことのない僕としては、ずっと気になっていた絵本だ。

それを、先日ようやく求めることが出来た。