イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

SELCUK EFES DEVEGRESLERI(セルチュクエフェスらくだ相撲)

2013-01-23 15:50:50 | イズミル暮らし・イズミル案内

去年初めて見に行ったDEVE GURESI(らくだ相撲)、今年は前から行ってみたいと思っていたエーゲ地方最大規模で31年の歴史があるSELCUK(セルチュク)の大会に出かけました。SELCUKはイズミル市街から約80km、EFES(エフェス=エフェソス)の遺跡の近くPAMUCAKとい海岸沿いにらくだ相撲用のアリーナがあります。

10時開始と言うことだったのですが、もちろんトルコですから10時ぴったりに始まるわけはなく、まだその頃はエーゲ地方各地から続々とやって来るらくだがアリーナに向かって歩いているところでした。去年行ったところは入場無料でしたが、ここは1人15TL!高いー!と言う感覚。

でもすり鉢状になったアリーナはすでに観客でいっぱい。しかも観客達はそれぞれがピクニック用の机と椅子、または絨毯、またはダンボールを広げて既に宴会状態です。あちこちからモクモクとマンガル(BBQ)の煙が上がっています。この人たちだけ見たららくだ相撲観戦ではなくて、マンガルに来たと思えるでしょう。

らくだがのしのしと歩いていく姿は悠々としていて頼もしく、またその芒洋としたテンポがなんともいえないいい雰囲気です。待機場所で飾り付けをしてもらっているらくだたち、突然ごろんと地面に寝転がってくねくねと身体を土にこすり付けるらくだあり、パタッと立ち止まったかと思うとぷりんと尻尾を上げてぽろぽろっと糞をするらくだあり、口から泡をふいて大量のよだれを流しているらくだあり、戦うことがわかっているのかな。

らくだの歩くテンポのようにのどかな進行で、なんとなく開会。でも一応テロで犠牲になった人たちへの黙祷の後、国歌斉唱もありました。このおじさん色の群集の中に見える鮮やかなオレンジ色はスカーフ。おじさん達が首に巻いたり頭に巻いたり、これが雰囲気があって似合うんです。きれいだから私も買いましたが、全然似合いません!夫の肩にかけただけでこれまた様になる・・・不思議。

マンガルのグループの間をクラリネットやバイオリン、太鼓を持って回る人たち、ピーナッツやひまわりの種を売りに回る人、警備しながらピーナッツをかじる治安軍の青年達、らくだ相撲だけではなく人間ウォッチも楽しい、だいたい皆さんらくだ相撲を見ていません。土俵の周りにいる人たちは結構真剣に見ていますが、それ以外は宴会状態です。

この暖簾のようにぶら下がっているのはらくだの肉で作られたSUCUK(スジュック=トルコのサラミのようなもの)です。らくだ相撲を見ながら、らくだがすぐ後ろを歩いているところでらくだ肉を食べるってなんだかなあ・・・と思いながらもトライ。

香辛料がきいているので牛のSUCUKとあまり違いはわかりませんでしたが、私の胃にはちょっと刺激的だったのか、らくだの呪いか、翌日までなんだか本調子ではありませんでした。

 一頭だけいた子駱駝ちゃん。

満足して早目に帰途に・・・ところが我が車の前に車が止められ出ることができず・・・この後脱出するまで2時間待つことになったのでした。

 

この駐車の仕方

     

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DEVE GURESI(デヴェギュレシ=らくだ相撲)

2012-03-14 17:19:36 | イズミル暮らし・イズミル案内

トルコに住むようになり、セルチュクで毎冬行われているDEVE GURESI(らくだ相撲)のニュースを見るたびに「ああ、今年も見逃した~!」と残念に思っていたのですが、ひょんなことからエーゲ地方では毎年12月から3月にかけて毎週巡業の様に各地を回っていることを発見!?

そんなに遠くない場所で都合のよい日曜日に行われる日をチェック、イズミル発祥の地と言われるSMYRNA(スミルナ)広場で行われるDEVE GURESI FESTIVALI(らくだ相撲フェティバル)に出かけました。

ふだんはパザル(青空市)に使われているらしい広大な広場が人、人、人で埋まっていました。近づけないのではと思い、まずはそれほど人だかりのしていない出番待ちのらくだが控えている場所へ。観光地で見かけるひ弱そうならくだと違って堂々としたこの姿、そして優しくとろーんとした目、動物好きの血がさわぎます。

DEVE GURESIは一般にエーゲ、マルマラ、地中海地方で行われ、遊牧民の風習から来た競技、ひと瘤のYOZと呼ばれる雌のらくだとふた瘤のBUHURと呼ばれる雄のらくだを交配させて生まれたTULUと言う雄のらくだによって行われているそうです。このらくだはDEVE GURESIのためだけにSAVRANと呼ばれる世話人が育て、競馬と同じように血統が重視されているようです。

競技が行われている土俵(広い小学校の校庭くらいありますが)にはなかなか近づけませんが、その周りで観戦する人たち、これがイズミル?と思われる濃~いトルコおじさんがいっぱい。でも競馬の様な必死さは全然なくて皆さんのんびりと和気藹々。

競技そっちのけでマンガル(BBQ)を始めている人たち、自前の楽隊でROMANLAR(日本語でロマ)の人たちが踊り狂っていたり、前や後ろを通り過ぎる人をものともせずに宴会状態のグループなど、なんだかのどかでその昔まだトルコ民族がこの地へ来る前に中央アジアのどこかの草原にいた頃もこんなお祭りが行われていたのかなあとはるか昔に思いを馳せてしまいました。

競技の場では、もちろんらくだ達の戦いも繰り広げられているのですが、その周りをゆったりゆったり通り過ぎていくたぶんCMを背負ったらくだのこののんびりペースがたまらなくいい雰囲気(下のビデオをご覧下さい)。


そのうちに雨がぽつぽつと落ちてきました。この時季イズミルへ降る雨はどこかの砂漠から飛んでくるのか砂塵交じりの雨。黒いコートには泥が降ったような跡がつきます。大事な大事なカメラを抱えるわが夫、らくだ撮影を早々に終え、上着の中にカメラを隠して「帰ろうよー、帰ろうよー(カメラが濡れるから・・・)」と始めました。

一人で帰ってください、とはさすがに言えないので後ろ髪を引かれながら会場を後に。ああこのテンポ、なんだか私にとっても合っているような気がします。今年のDEVE GURESIのシーズンはそろそろ終わり、来年はスケジュールをしっかり把握して追っかけしようかなあ。

 

 

 

帰り道で見かけた春。

   

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