イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

KARABEL GECIDI HITIT KABARTMASI(カラベル峠ヒッタイトレリーフ)

2010-10-26 16:09:54 | 

工事の埃があがるKARABEL峠。

日中はまだ半袖でも暑いくらいのイズミルですが、あっという間に10月も後半、日本は紅葉が美しい頃でしょうか。日本からの友達と出かけた場所についても書かないままあっという間に月日は流れていきます。

さくらんぼ狩りやボンジュク村へ行くたびに通っているKEMALPASA(ケマルパシャ)市のKARABEL GECIDI(カラベル峠)、ここにヒッタイトのレリーフが残っているとある本にあり、いつもどの辺かなあと思いながら通リ過ぎていました。今回は「ここ」と目標を定めて行くことに。春からこの峠は4車線にする為の工事が続いており、一度通っただけで埃だらけになるわ、タイヤがパンクするのではと心配になる悪路です。


高さ2.32mだそうです。

インターネットで調べた入り口への目印も工事の為に撤去されたのか何もありません。聞くお店も歩いている人もいないし、通る車もまばら。やっと見つけたピクニック場の管理人さんに聞いてみると、「山道に入る階段が少し見えるのでそれを見逃さないように」と。行き過ぎた道を戻ると確かに木の枝に隠れて階段がわずかに見えました。そこから木々をかき分け山道を登ること10分。このレリーフが眼前に現れました。


上にいる人間と比べると大きさがわかりますか?

何もない、ただこのレリーフのみ。紀元前1250~1220年頃おそらくトゥトハリヤ4世またはアルヌワンダ3世の時代、ある戦いの勝利を記念して作られたものだとか。村人によると昔はこの向かい側の山の斜面にも同じようなレリーフがあったと言われているそうですが真偽のほどは…。それにしても標識も何もない所によくも3000年もの間残っていたものです。この白いものはペンキなどではなく自然に変色したもののようです。


立つ場所もないようなところにあるレリーフ。

その後ヒッタイトは滅びていくわけですが、3000年前のKEMALPASAはどんな都市だったのでしょう。このレリーフは知っているのですね。







10月30日(土)朝8時半「にじいろジーン」でイズミルが紹介されます(フジTV ・関西TV系)。
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COWPARADE IZMIR 2010

2010-10-21 23:32:34 | イズミル暮らし・イズミル案内


夏の初めにアラチャトゥへ行った時、街角にカラフルな牛のオブジェがありました。そこで初めて「COWPARADE」と言う言葉を聞きました。





1998年にスイスのチューリッヒで地元アーティストがグラスファイバー製の牛400頭にペイントをして街中に展示するイベントが行われました。この牛達にはスポンサーや寄付金が集まりイベントが終わる頃には牛が800頭にまで増える大人気だったそうです。これをたまたま見たアメリカ・シカゴの小売店協会会長がこの企画に飛びつき翌年にはシカゴでカウパレードが開かれました。シカゴ市全体で約5億ドルの経済効果が上がりそれ以降アメリカを初め、イギリスや日本などこれまでに58の国で行われてきました。





そして今年はイズミルへ。市民と芸術の出会い、街がキャンパスとなることへの驚きと喜び、イズミルに色と美をもたらし、100に近い企業やグループが一堂に会することで生まれる協調の雰囲気、イズミルを世界の都市として世界中へアピールするなどを目的としています。





6月からイズミルのあちらこちらに牛達が現れました。私も先日イズミルのおしゃれな町として知られるALSANCAK(アルサンジャック)地区を歩いた際に楽しい牛達をたくさん見かけました。ぎょっと目を引く姿の牛が多かったけれど、不思議とイズミルの風景になじんでいます。



この展示は11月7日まで続きます。最終日にはすべての牛達が競売にかけられ売り上げは障害を持った学生達へ、また奨学金として寄付される予定だそうです。






10月30日(土)朝8時半「にじいろジーン」でイズミルが紹介されます(フジTV ・関西TV系)。
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ジーンちゃん@IZMIR

2010-10-16 12:12:40 | イズミル暮らし・イズミル案内

ジーンちゃん!

関西TV、フジTV系で毎週土曜日の朝8時半から放送の「にじいろジーン」と言う番組をご存知ですか?その中の「地球まるごと見聞録〜今日からアナタも世界ツウ!〜」と言うコーナーでイズミルが紹介されることになりました。放送日は天変地異がない限り(?)10月30日(土)の予定です。


SUMEYYE!

番組マスコットの「ジーンちゃん」もイズミル入り、トルコからはSUMEYYE(スメイィエ)ちゃんがジーンちゃんと一緒にイズミルの街を紹介します。
20分ほどのコーナーだと思うのですが、その為に5日間丸々いったい何時間分のテープが撮影に費やされたことでしょう。バラエティー番組の裏側がこんなに真剣な現場だったとは…。映したすべての映像を皆さんにお見せしたいなあと思うほどでした。



撮影に協力してくれたトルコ人の皆さんはあきれるほどの役者!スタッフの方も「トルコでは誰一人いやな顔をしないで笑顔で協力してくれるのが本当に嬉しいですねえ」とおっしゃっていましたが、突然のインタビューにもまったくひるまず笑顔でうまく答えてくれます。

 
ジーンちゃんにも演技指導?

いつも現れるジーンちゃんに「あれは何なの?」「マイク?」「カメラ?」などと興味津々でした。このジーンちゃん、帽子が落ちていたり、かばんがなくなったり、その都度スタッフの方は顔色が変わり大変。小さなジーンちゃんですが、番組の顔、日本人ってやっぱりすごいと思いました。私にとってこの5日間は1ケ月にも思われるほど長く感じられましたが、彼らはまったく疲れ知らずで早朝から夜遅くまでトルコにいるのにチャイ休憩もほとんどとらずに撮影また撮影、プロはこうでなくっちゃねと気持ちがよかったです。



10月30日の放送をお楽しみに。私が生活している地区の街角もところどころに登場するかもしれません。

トルコなど海外にお住まいの方は「KeyHoleTV」をご存知ですか?KeyHoleTVは日本のテレビを視聴できるP2Pテレビ無料ソフトです。テレビアンテナやテレビチューナーがなくても日本のテレビやラジオがリアルタイムで視聴できます。下記のリンクからKeyHoleTVをダウンロードすれば日本時間の10月30日8時半にこの番組をご覧になることができます。

KeyHoleTV → http://www.v2p.jp/video/






立ち上がったら2mはありそうなトルコのカンガルー犬。優しい「レイス君」。
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SOUND MIGRATION(日本・トルコ共同制作現代音楽公演)

2010-10-09 00:44:11 | JIKAD・トルコにおける日本年


「トルコにおける日本年」もいよいよ終盤、いくつかのコンサートがこれからも予定されています。先日はアドナンサイグン芸術センターで「SOUND MIGRATION(日本・トルコ共同制作現代音楽公演)」というコンサートが行われました。トルコから2人、日本から3人の選ばれたアーチストが9月14日に初めてトルコの地で出会いそれから3週間をかけて一つの世界を作り上げたと言うコンサートです。



両国から集まるのは、パンクロックから演劇作品までを縦断する異才の作曲家、国広和毅。カザフ系トルコ人ボーカリストのサーデト・テュルキョズ。日本人コントラバス奏者の河崎純。トルコ人即興ギタリストのイブラヒム・アクンジュ。日本人女優・パフォーマーの美加理。5人はそれぞれがソロ奏者として極めて強い(intensive)音、強い身体を備え、その強さに裏打ちされた独自の世界を構築していることから選ばれました。

テュルキョズの、中央アジアの語り物とジャズ的即興が混交したような強烈な個性は、両親が東トルキスタンから政治難民として実に十数年をかけてトルコに辿り着いた、そのことと無縁ではありません。一方、河崎とアクンジュが即興という手段を通して自己と他者の関係性を追う様には、国の違いは意味を成さないでしょう。そして美加理は、観る者の想像力を掻き立てる独自の表現によって、音と身体の従属関係を開放していくことでしょう。バックグラウンドのまったく異なる5人の共同作業のプロセスで生まれるであろう調和と、意図的に残存させる異質性。その微妙なバランスの中で全体を構成するのは、国際共同制作演劇や歌舞伎の音楽で確かな構成力を示す国広です。

調和と異質こそが新しい音楽を生み出す力であると、このプロジェクトは信じます。

主催者の「国際交流基金」の解説より。


写真がぼけてしまいましたが、動きも衣装も美しかった美加理さん。

アーチストの要望にもより234名収容の小ホールだった為、開場前に既に長蛇の列。またもや立ち見が出てたぶん会場に入れなかった方もいたのではないでしょうか。
コンサートの内容は…うううむ…上の解説の通り、私には難解。熱演であったことは確かだし、日土の若者がひとつのものを作り上げたという意味でこの日本年にふさわしいコンサートだったのかもしれませんが、もう一度行きたい?と聞かれたら…困ります。





街角の新鮮ジューススタンド。果物丸ごと果汁100%!!!
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寿司講習会

2010-10-03 14:29:35 | JIKAD・トルコにおける日本年

最年少参加者。ちょっと違う?けど服装から気合のほどが窺えます。

JIKAD(日本イズミル文化友好協会)主催で「寿司講習会」が行われました。講師はイズミル在住でお琴の演奏家・末冨敦子さんの旦那様。何度かおうちにお邪魔させていただいたのですが、その度にシェフは旦那様で、私の作るなんちゃって和食とは似ても似つかぬ、しかもトルコにいながらここは日本?と錯覚するような素敵な器と盛り付け、材料は「これがこんな風に和風に変身するんだ~」と目からうろこの工夫ですばらしいお料理をご馳走して下さいます。



今回10月2日(土)と10月9日(土)の2回、それぞれ定員15名で募集をしたところすぐに申し込みが集まりさらに定員を20人に増やしての開催となりました。会場は市内の某レストランがご好意で貸してくださることに。
私は途中から「ひやかし?」で様子をのぞきに出かけてきました。レストランに入ったとたんに海苔のいい香り…。ちょうど巻き寿司を巻いている最中で皆さん巻き簾と格闘中。末冨さんはあちらこちらと飛び回って手を貸していらっしゃいます。




日の丸が「半旗」になってしまうからと敦子さんが直していらっしゃったのに・・・。「半旗」状態で写してしまいました。

2時間と言う時間の制約があった為、材料はすべてあらかじめJIKAD側で準備をし、講習会では「具をおいて巻く」作業だけの実地でした。お寿司の説明や具の作り方などもレジュメにして配布をしてあります。



作ったものは海苔巻き2本と軍艦巻き2個。トルコ人は何でも手作りをするし手先が器用な人が多いので巻き寿司も簡単かな?と思いましたが、やっぱり初めて使う食材にはてこずっている人も多く、完成までにかなりの時間差があったようです。ご飯の量がどうしても多くなってしまうそうで出来上がりは超太巻きに。




若者組は実験でもしているような熱心さで、具をおくのは下から2センチ!などとメモしていました。


トルコでも「SUSHI」はちょっとしたおしゃれなブームになっているし、JIKAD繋がりで多少なりとも日本への興味がある方たちばかり、和気藹々とした雰囲気の中で見ていても楽しい講習会でした。




なかなか美味しそうにできているでしょう?

日本茶と一緒に自分が作ったものを試食。家族が楽しみに待っているとすべて持ち帰った人もたくさんいました。
最後には末冨さんから参加証交付。家に帰ってからきっと大興奮で家族に報告するのでしょうね。






紅一点?の男子受講者。将来が楽しみです。
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