イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

JIKAD'IN 1.YAS GUNU(JIKAD1歳)

2011-01-27 09:40:27 | JIKAD・トルコにおける日本年

風邪治りません・・・。私の1月を返して!と思うほどです。常備していた日本の薬も底をつきトルコの薬にも手を出しました(?)。これがよく効く様な気がします。

治りかけたと思うと人ごみに出かける用事ができて、ぶり返すのパターンを繰り返しています。そんな一日、JIKADのオフィス開所式・創立1周年食事会に出かけました。何もなかったオフィスにいつの間にか有志の手によってペンキが塗られ、棚や机が持ち込まれ、日本の写真などが飾られて当日を迎えました。この日はJIKADの前身「JICAで日本へ行った人たちの同窓会組織」会長とJIKAD会長によるテープカットが行われ簡単な飲み物とお菓子でパーティ。オフィス前の広々とした廊下に大勢がつめかけました。イズミル在住お琴奏者の末冨敦子さんのだんな様は、バルブンヤと言うトルコのお豆を使ったあんこで「茶巾絞り」を作ってきてくださいました。素敵な塗りのお重に詰めてのサービス、何かをつくろうなんてこれっぽっちも思わなかった私、心の中で反省でした。

当日はあいにくの大雨、その後オフィス近くの会場に移動しての創立1周年食事会には雨の中でも70人以上の参加がありました。トルコ音楽のおじさま楽団の生演奏もあり踊りたい人、歌いたい人はそれぞれ盛り上がり、おしゃべりをしたい人は日本関連の話題に花が咲きました。

トルコらしく、いつの間にか始まりいつの間にか流れ解散になっていた食事会でしたが、この場に集まった一人ひとりがこれからもいつも笑顔で過ごせるといいなと思える佳き記念日になりました。

 

 

エリフ嬢4歳の誕生日。自分で部屋の飾り付けをしたそうです。

「うわああ、素敵!こんなに素敵な誕生日は生まれて初めて」と言ったそうな。

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絽刺し

2010-12-16 23:10:21 | JIKAD・トルコにおける日本年

地元紙で紹介されました。

「絽刺し」をご存知ですか?「日本年」の催しの一つとしてトルコ語の案内に「ROZASHI」と書いてあるのを見て私は「ロウざし?」とろうけつ染めの様なものを想像していました。

絽刺し:専用に作られた「絽」地の布の織り目の孔に一針ずつ糸を縫い込んでいくもの。図案には伝統的幾何学文様のものと絵画的なものとがある。まるでアップリケのように図案の部分の布地を全て繍糸で埋めてしまうのが特徴。天平時代には中国より伝来していたと見られる。主に皇室、公家、将軍家、大名家の女性達によって受け継がれてきたが、現在その技術を持つ者は少数である(Wikipedia「刺繍」より)。

 

鶴島賦子(つるしまますこ)さんは、御年77歳。17歳の時にお母さんに回覧板を回してきてといわれてたずねた近所の家で見た絽刺しの美しさに魅せられ、絽刺しのお稽古に通うようになったそうです。それから60年、このすばらしい作品の数々を作っていらっしゃいました。このたびJIKADの招待に応じてイズミルへ手弁当で島岡春江さん、森山康恵さんと共にいらっしゃいました。展示会初日に開会式と簡単なパーティがあったので、そこでご挨拶をすると「あら日本の方?」「へえ、日本の方ですって」と驚かれ、それからは堰を切ったようにいろいろなお話をして下さいました。

病身にもかかわらずトルコまでいらっしゃるそのパワー、会期中2日間イズミルの女子職業高校を訪問し幼児教育を学んでいる学生達に折り紙の授業をされたり、おもちゃ博物館を訪問されたり、日本年行事にずいぶん協力的なKONAK区長の招待を受けたりと大忙しで目を丸くされていました。

先生に引率されて来ていた子供達。

その美しい刺繍やとても紙から作ったものとは思えない折り紙の数々にトルコ人は夢中になって質問をしたり、感謝の気持ちを何とか伝えようとしたり、熱狂的な歓迎を受けていらっしゃいました。

絽刺しのさし方を熱心に質問。

その大歓迎ぶりにとても喜ばれていた姿がとても印象的でした。鶴島さんのお友達で毎年トルコへ、しかもイズミル限定で旅行をしていらっしゃる方がいるそうで、「一度イズミルへ行ってみたいと思っていた」のだそうです。大忙しの日程でゆっくりとイズミルの街を楽しむ時間もなかったと思いますが「また来るから」とおっしゃっていました。

KONAK区長より花束を受け取る鶴島さん。

絽刺しの「ろ」の字も知らなかったのに、イズミルに住んでいるという縁で昔からの知り合いの様に親しくお話をさせて頂き、「3年後に今までのすべての作品を銀座で展示したい、それでこの仕事は終わりと思っているの」とおっしゃる鶴島さん、その時にはぜひその場にいたいと思いました。

 

 

この絽刺しを見てトルコにもこんな刺繍があったと思って検索してみると「Maras isi(マラシュイシ)」と呼ばれるものがありました。こちらは紙でモチーフを切り抜き布に張付けその上を刺繍糸で覆っていくという手法、宮廷でスルタンのカフタンなどを飾ったもののようです。どちらも身分の高い人達の間で好まれた刺繍、似ていると思いませんか?

Maras isi刺繍      人気ブログランキングへ



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日本年も終盤

2010-12-11 13:25:15 | JIKAD・トルコにおける日本年

素敵なドレスの神谷郁代さん。

雪まじりの氷雨が降る土曜日です。昨日から急に気温が下がり、今朝イズミル湾の向こう側の山を見るとうっすらと冠雪。突然冬がやってきたイズミルです。1年続いた「2010年トルコにおける日本年」もいよいよ終盤、今年の「イズミル便り」はすっかり日本年カラーで染まった感がありました。

あまりにも時がたつのが早く、記事を書くのが追いつきません・・・。アドナンサイグン芸術センター小ホールで神谷郁代さんのピアノリサイタルがありました。ピアノだけのリサイタルなんて久しぶりです。目の覚めるようなトルコブルーの素敵な衣装をお召しになった神谷郁代さん、満員のトルコ聴衆にいささか緊張気味でいらっしゃったのか、観客側も少し固い雰囲気のコンサートとなりました。でもクラシック音楽ならこんな雰囲気もいいですよね。

緊張した姿も微笑ましい。

ビデオ撮影するトルコ人多数。

この日は行事のはしごです。アドナンサイグン芸術センターのコンサートが終わるとすぐにその足で、徒歩10分の場所にあるギュゼルヤル文化センターへ移動。こちらでは山梨県からいらっしゃったアマチュアの舞踊グループの方たちによる「伝統的音楽と舞踊」公演がありました。素人の方たちなので本番前になって「私達できるかしら・・・」「普通の主婦なのに・・・」と言い出す方もいらっしゃったそうで、開演が心配されましたが幕が開けば会場のトルコ人たちの温かい拍手を受け、「幸せなら手をたたこう」では舞台客席が一体となってトルコ語で歌を歌い手をたたき楽しんでいました。

実は私はこちらがお目当て。

ゲストとしてトルコのフォークダンスグループが好意で出演をしてくれ、かっこいいエーゲ地方の踊りを披露してくれました。最後には客席のトルコ人も舞台に上がり盆踊りで大盛り上がりでした。

さすがトルコ人!すぐに盆踊りもマスター。

踊り続きで翌日は、プロの舞踊集団「菊の会」の公演が「国立オペラ・バレエ エルハムラ劇場」で行われました。第一部は「三番叟(さんばそう)」や「石橋(しゃっきょう)」「釣女(つりおんな)」などの伝統的な演目を外国人向けにわかりやすい演出で見せてくれました。トルコ語の字幕つきで、ちょっと古い日本語になるとトルコ語で意味を確認しないといけない日本人失格な私でした。

翌日の地元紙に大きく取り上げられました。

第二部は現代の音楽にのせて様々な踊りを次々と披露してトルコ人も大興奮。最後の阿波踊りは女性の上品な仕草や美しさに「トルコ人が、私とこの女性達が同じ日本人だと知ってショックを起こすんじゃないか」と心配したほどきれいでした。フィナーレは客席に皆さんが降りての阿波踊りとなりました。私たちJIKADのメンバーは日本の国旗を振って応援しましたよー。あとで菊の会の方たちに「皆さんが国旗を振ってくださったでしょう?本当に嬉しかったですよー」と言っていただき感激でした。

鍛錬された動きが美しい。

会場からは「日本人になりたい!」などという賛美も聞かれたそうです。日本人の何気ない仕草、指の先まで心の行き届いた静かな所作などに感心するトルコ人もたくさんいました。女性からも「日本人の男性はハンサムだし背が高いしかっこいいー」と言う声も。日本人、本当にもっともっと自信を持つべきですね。そんなことにも気がつかせてくれた日本から来てくださる皆さんに感謝です。

日の丸振りました。

余談ですが、公演後記念撮影などをしている時、先日の「にじいろジーン」で案内役をつとめてくれたスメイイエ、「菊の会」の方に「二部の音楽はEri Sugaiさんですよね」と話しかけ「おおおお、よく知ってますねえ」と驚かれていました。「それ誰?」と言う私にスメイイエは帰宅後ビデオのリンクを送ってくれたのでした・・・。KAT-TUNとか赤西仁とかもスメイイエから教えてもらっております。

 

 

 

今日のイズミル湾。冠雪した山。       人気ブログランキングへ



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SAKURA FIDANI DIKIM TORENI(桜の植樹式)

2010-12-06 14:35:25 | JIKAD・トルコにおける日本年

初春に植えた桜の木、しっかりと蕾が。元気に冬を越してほしい。

あっという間に今年も残すところ3週間。11月はどうやって過ぎていったのかわからないほどでしたが、最終週に桜の植樹式が行われました。「2010年トルコにおける日本年」事業のひとつに3年間で3000本の桜をトルコに植えようと言う「桜プロジェクト」があります。


マケドニアのトルコ系ダンスだそうです。

「桜プロジェクト」趣旨

1) 日本の桜木をトルコ各地で植樹をすることを通じて、両国の恒久的友好関係を深めます。
2) トルコでの桜木の育成並びに植樹育成専門家の養成を目指します。
3) 2009年がトルコ地震10周年であることを配慮した震源地での記念植樹を行います。
4) 立ち枯れの補充、新規要請にも対応するために、3年連続の事業とします。
5) 日本年の足跡を恒久的に桜公園、桜並木として留めることができます。
6) トルコにおける植樹運動の促進、地球環境展開に資する期待ができます。


中浜慶和氏と斉藤ご夫妻。


桜の木の向こうにはイズミル湾が見渡せます。

日本年の開始とともにイズミルでも数箇所に植樹をしました。大きく育ったもの、残念ながらどこへ行ってしまったのかわからないもの、枯れそうなもの、と色々ですが、今回もこの事業の主催者である「AICAT国際協力アカデミー」の副代表理事中浜慶和さんと、桜の苗木を寄付してくださった株式会社キーペックスの斉藤宏社長ご夫妻がイズミルへいらっしゃり、新たな苗木をKONAK区「おもちゃ博物館」前と「文化公園」内に植えて下さいました。


EGE大キャンパス内に元気に育っている桜の木を見て「OK!」と言って下さった中浜氏。


3000本もの苗木をトルコに寄付してくださった斉藤氏。

特に「おもちゃ博物館」前ではKONAK区長も参加したせいかフォークダンスグループが踊り披露してくれました。1本の桜の木がここを訪れる子供達の目を楽しませてくれる日が今から待たれます。


広々としたEGE大キャンパス、囲いの中の細い木が桜です。桜並木になるかなあ。


文化公園内に植樹。小さな坊やは職人さんが植える姿をいつまでも見ていました。

その後EGE大学キャンパスとALSANCAK(アルサンジャック)地区に初春に植えてすくすくと育っている桜の木を見て頂きました。すでに小さな小さな蕾を持っている桜、「とんがっているのは葉になり、丸っこいのは花になる」と教えていただきました。イズミルの地でいつかお花見ができる日が来るかなあと今からその日が楽しみです。

小学校の校庭に舞う桜吹雪に心が動いて以来、私にも様々な桜の思い出があります。日本人の桜に対する想いをいつかトルコ人とも共有することができたらすばらしいでしょうね。桜プロジェクトを推進して下さっているすべての方々にありがとうございます。




EGE大学内にあるYESIL KOSK(緑の屋敷)。
1880年にフランス人家族によって建てられたそうです。

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SOUND MIGRATION(日本・トルコ共同制作現代音楽公演)

2010-10-09 00:44:11 | JIKAD・トルコにおける日本年


「トルコにおける日本年」もいよいよ終盤、いくつかのコンサートがこれからも予定されています。先日はアドナンサイグン芸術センターで「SOUND MIGRATION(日本・トルコ共同制作現代音楽公演)」というコンサートが行われました。トルコから2人、日本から3人の選ばれたアーチストが9月14日に初めてトルコの地で出会いそれから3週間をかけて一つの世界を作り上げたと言うコンサートです。



両国から集まるのは、パンクロックから演劇作品までを縦断する異才の作曲家、国広和毅。カザフ系トルコ人ボーカリストのサーデト・テュルキョズ。日本人コントラバス奏者の河崎純。トルコ人即興ギタリストのイブラヒム・アクンジュ。日本人女優・パフォーマーの美加理。5人はそれぞれがソロ奏者として極めて強い(intensive)音、強い身体を備え、その強さに裏打ちされた独自の世界を構築していることから選ばれました。

テュルキョズの、中央アジアの語り物とジャズ的即興が混交したような強烈な個性は、両親が東トルキスタンから政治難民として実に十数年をかけてトルコに辿り着いた、そのことと無縁ではありません。一方、河崎とアクンジュが即興という手段を通して自己と他者の関係性を追う様には、国の違いは意味を成さないでしょう。そして美加理は、観る者の想像力を掻き立てる独自の表現によって、音と身体の従属関係を開放していくことでしょう。バックグラウンドのまったく異なる5人の共同作業のプロセスで生まれるであろう調和と、意図的に残存させる異質性。その微妙なバランスの中で全体を構成するのは、国際共同制作演劇や歌舞伎の音楽で確かな構成力を示す国広です。

調和と異質こそが新しい音楽を生み出す力であると、このプロジェクトは信じます。

主催者の「国際交流基金」の解説より。


写真がぼけてしまいましたが、動きも衣装も美しかった美加理さん。

アーチストの要望にもより234名収容の小ホールだった為、開場前に既に長蛇の列。またもや立ち見が出てたぶん会場に入れなかった方もいたのではないでしょうか。
コンサートの内容は…うううむ…上の解説の通り、私には難解。熱演であったことは確かだし、日土の若者がひとつのものを作り上げたという意味でこの日本年にふさわしいコンサートだったのかもしれませんが、もう一度行きたい?と聞かれたら…困ります。





街角の新鮮ジューススタンド。果物丸ごと果汁100%!!!
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寿司講習会

2010-10-03 14:29:35 | JIKAD・トルコにおける日本年

最年少参加者。ちょっと違う?けど服装から気合のほどが窺えます。

JIKAD(日本イズミル文化友好協会)主催で「寿司講習会」が行われました。講師はイズミル在住でお琴の演奏家・末冨敦子さんの旦那様。何度かおうちにお邪魔させていただいたのですが、その度にシェフは旦那様で、私の作るなんちゃって和食とは似ても似つかぬ、しかもトルコにいながらここは日本?と錯覚するような素敵な器と盛り付け、材料は「これがこんな風に和風に変身するんだ~」と目からうろこの工夫ですばらしいお料理をご馳走して下さいます。



今回10月2日(土)と10月9日(土)の2回、それぞれ定員15名で募集をしたところすぐに申し込みが集まりさらに定員を20人に増やしての開催となりました。会場は市内の某レストランがご好意で貸してくださることに。
私は途中から「ひやかし?」で様子をのぞきに出かけてきました。レストランに入ったとたんに海苔のいい香り…。ちょうど巻き寿司を巻いている最中で皆さん巻き簾と格闘中。末冨さんはあちらこちらと飛び回って手を貸していらっしゃいます。




日の丸が「半旗」になってしまうからと敦子さんが直していらっしゃったのに・・・。「半旗」状態で写してしまいました。

2時間と言う時間の制約があった為、材料はすべてあらかじめJIKAD側で準備をし、講習会では「具をおいて巻く」作業だけの実地でした。お寿司の説明や具の作り方などもレジュメにして配布をしてあります。



作ったものは海苔巻き2本と軍艦巻き2個。トルコ人は何でも手作りをするし手先が器用な人が多いので巻き寿司も簡単かな?と思いましたが、やっぱり初めて使う食材にはてこずっている人も多く、完成までにかなりの時間差があったようです。ご飯の量がどうしても多くなってしまうそうで出来上がりは超太巻きに。




若者組は実験でもしているような熱心さで、具をおくのは下から2センチ!などとメモしていました。


トルコでも「SUSHI」はちょっとしたおしゃれなブームになっているし、JIKAD繋がりで多少なりとも日本への興味がある方たちばかり、和気藹々とした雰囲気の中で見ていても楽しい講習会でした。




なかなか美味しそうにできているでしょう?

日本茶と一緒に自分が作ったものを試食。家族が楽しみに待っているとすべて持ち帰った人もたくさんいました。
最後には末冨さんから参加証交付。家に帰ってからきっと大興奮で家族に報告するのでしょうね。






紅一点?の男子受講者。将来が楽しみです。
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JAPONYA PULLARI SERGISI(日本の切手展示会)

2010-09-15 23:13:28 | JIKAD・トルコにおける日本年

JIKAD発行の記念切手をデザインしたポスター。

「2010年トルコにおける日本年」行事がイズミルでまた一つ。9月14日(火)から18日(土)までの5日間、「日本の切手展示会」がパサポルト「共和国広場」前のPTT(郵便局)2階展示室で開催されています。

 

 
会場設営中。

「切手収集家協会」と「JIKAD(日本イズミル文化友好協会)」の共催です。会場ではBulent OKTEM(ビュレント オクテム)氏が所有する2400枚の日本の切手を初めとして、懐かしいテレフォンカードやグリーティングカードなどが展示されています。


「日本年」公式切手シート。

PTTでは「日本年」に因んだ記念切手を印刷しました。日本でもそうかもしれませんが、トルコのPTTは最近個人で切手をオーダーすることができるようになったのでJIKADもこの機会にオリジナルの切手を印刷しました。もっとも最近は請求書すら電子化されてしまい家のポストに郵便が入っていることは滅多になくなってしまいましたね。


左から切手収集家協会会長、KONAK区長、郵政省イズミル局長、JIKAD会長によるテープカット。

9月13日にはJIKADの有志11名が朝から一日かかって切手コレクションとは別に設けた「日本に関する展示」の飾り付けをしました。みんなが家から持ち寄った人形や本、飾りなど、個人の持ち物ですから大した物ではありませんが、それでもひとところに集まると結構日本っぽいコーナーができました。
なんだか学生時代の文化祭の準備を思い出して和気藹々とっても楽しかったです。


区長も記念切手をお買い上げ。


今度から名刺はこうやって印刷しよう!とご機嫌区長。

私たち日本人よりもJIKADのトルコ人の方が日本のものをたくさん持っていてびっくり。私たち日本人はお土産でプレゼントすることはあっても自分の家に飾ることはあまりないからかもしれませんね。


TRT(トルコの国営放送)からも取材がきていました。

初日には、KONAK(コナック)区長をゲストに迎えてささやかな開会式を行いました。招待客の方たちももともと日本に興味がある方が多く、どちらかと言うと切手よりも私たちの展示の方が混雑していたような気がしました。


よくぞ集めました。懐かしい切手がたくさんでした。昔はよく手紙を書いたものです。

緑茶のサービスをしていると「これは日本から来たの?」「トルコで売っているグリーンティーとは全然違う味だね」「これが本物だね」「なんだか魚のにおいがするなあ」など様々な感想。でもおおむね好評で美味しいと言ってもらいました。


JIKADのきれいどころ?の皆さんも浴衣を着ました。

会場では「日本年」記念切手の販売も行っています。イズミルにお住まいの方、土曜日まで開催中ですのでぜひ一度ご来場下さい!







外に出たらこんなオープンデッキの観光バスが走っていました。暑そう・・・。
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QUARTET JAPAN

2010-07-18 21:34:46 | JIKAD・トルコにおける日本年


紹介のスピーチが終わるのを待ちきれないかのように、小川理子さんを先頭に4人のメンバーがステージへ飛び出してきました。「'S WONDERFUL!!!」の歌声で一気にジャズのリズムに引き込まれます。


小川理子さん。以下4枚の写真は、JIKAD会員の撮影です。

今回初めてお名前を聞いた小川理子さん、素敵な笑顔で一瞬でイズミルっ子の心をつかんだようです。ヴォーカル&ピアノ・小川理子さん、テナーサックス・田辺信夫さん、ベース・小林真人さん、ドラムス・バイソン片山さんにより今回の「トルコにおける日本年」のコンサートの為に特別編成された「QUARTET JAPAN」のステージが始まりました。


田辺信夫さん。

平日は会社員、週末はジャズピアニストと言う二つの顔を持つ小川理子さん。慶應大学卒業後パナソニックに入社、音響研究所で音響心理、音響生理を基盤とした音響機器の研究開発に15年間従事した後、現在はパナソニックの社会文化グループマネージャー。音楽家としては3歳でクラシックピアノを始め、大学時代にバンドを組んでジャズを始めます。大学卒業後、しばらくは勤務が忙しくピアノから離れますが、入社以来7年間かかわった音響機器開発プロジェクトがバブル崩壊の影響で解散し、意気消沈したところに、上司の木村陽一に音楽をやろうと誘われ、木村陽一トリオを結成。ハーレムストライドピアノスタイルを中心としたクラシックジャズの演奏活動を開始したそうです(Wikioedeiaより抜粋)。


バイソン片山さん。

今回のスポンサーはもちろん1月にトルコに新たに販売会社を設立したパナソニックです。
ジャズのスタンダードナンバーの合間に、トルコの「KATIP(キャーティプ=日本でもウシュクダルという名前で知られています。)」や昨年公開された映画の挿入歌としてリバイバルヒットした「ANLAMAZDIN」などトルコの歌もジャズ仕立てに演奏、好感度がますます上昇していました。


小林真人さん。

「トルコにおける日本年」の今年は、日本とトルコの今日の友好関係の原点といえるエルトゥールル号の日本訪問および和歌山県串本沖での遭難から120年目に当ります。小川理子さんが銀座でのライブの時にこの話を紹介しながら「日本の曲はどういう曲がいいですか?」と問うと「串本節!」という声が出たのだそうです。ジャズ風「串本節」から理子さん作曲の「エルトゥールルブルース」の演奏は本当にすばらしかった。


スタンディングオーベーション!

日本には、こんなにすばらしい方たちがいると、この日本年の一連の行事に参加する度に誇りに思い、トルコ人に鼻高々で自分がまるで紹介しているような気分になります。コンサート終了後、JIKADの皆でメンバーの皆さんと一緒に記念撮影をしていただきました。ちょっとだけ小川理子さん、夫がその親しみやすいキャラクターの大ファンになってしまったバイソン片山さん(ずうずうしく「バイソン仕様」のドラムスのスティックまで頂いていました)ともお話をすることができました。バイソン片山さんはトルコがとても気に入って「また来たいねー」とおっしゃってくださって今度はトルコ側として嬉しくなってしまいます。


JIKADの皆と記念撮影。

アドナンサイグン芸術センターの小ホールでのコンサートだったので、会場に入りきれないお客さんがたくさん出てしまい残念でした。でも小ホールだったからこそ、あの親しい雰囲気にあふれたコンサートになったのも事実でしょう。小川理子さん率いる「QUARTET JAPAN」のイズミル公演がまたいつか実現することを心から願っています。


※ベースの小林真人さんのブログ → what am I here for?
  トルコでの様子もエントリーされていらっしゃいます。
 








小川理子さんのブログ。画像をクリックするとページが開きます。
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TEKERETTSUNOPA(てけれっつのぱ)

2010-05-26 00:05:12 | JIKAD・トルコにおける日本年


戊辰戦争から開国、文明開化へと進む時代。
それまでの価値観は崩壊し、今日の平安が明日には過去のものとなってしまう、そんな時代であった。
旗本の娘でありながら没落し、芸者となった一人の女がいた。その女を思慕し、見守りつづける男。
その女を妾とした薩摩出身の官吏とその妻。女を助ける主人思いの女中。
そして、いつまでも一人前に成り切れないごろつきや謎の混血娘……。さまざまな人生が激動のうちに流転する。
その運命に流される者もいれば、立ち向かい、抗い、力強く生きようとする者もいる。
幸も不幸も全てを呑み込み、さまざまな糸がもつれあいながら、物語は進んでいく。
(劇団文化座ホームページより)



「てけれっつのぱ」って何でしょう。イスタンブル、エスキシェヒルでの公演を終えた「劇団文化座てけれっつのぱトルコ公演」の最終公演地はイズミルでした。
開演前の暗転の舞台にはひざ掛けの緋色が美しい人力車が。




もちろんJIKAD会長ARZUさんのスピーチも欠かせません。

特に予習もしないまま出かけたドクズエイリュル大学サバンジ文化センター、とても心地のよい時間を過ごしました。日本でもこういうお芝居は滅多に見たことがありませんが、俳優さんたちの流れるような動きに目を奪われ、そして最後にはすっかり感情移入してしまいました。



周りのトルコ人からは「とてもいいわねー」「全然飽きさせないよね」「動きがすごい」などなど好意的なおしゃべりが聞こえてきました。涙もろい我が夫、最後の5分ほどでやはり涙をぬぐっていましたよ。
舞台の左右にトルコ語字幕が出るのですが、見なくてもいいのについつい「トルコ語ではなんと説明してあるんだろう」と余計な興味で見てしまったので目が疲れてしまいました。



「てけれっつのぱ」の原作者・蜂谷涼(はちやりょう)さんも会場にいらっしゃり、観客から大きな拍手を受けていらっしゃいました。このお芝居が舞台の小樽出身とのこと、他の作品も読んでみたいなと思いました。






会場から我が家までは徒歩で20分ほど、ひんやりとした初夏の心地よい海風に吹かれながら、アサンソルからの夜景も久しぶりに眺めながら帰ってきました。






字幕スクリーン。
お越し頂き誠にありがとうございました。またお目にかかりましょう。

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EKIN KOLEJI(エキンコレジ)

2010-05-16 00:04:22 | JIKAD・トルコにおける日本年


すでに真夏のじりじりした日差しのイズミル、日焼け止めクリームに帽子にサングラスが必須の季節の到来です。


幼稚園組はやっぱりかわいいですねー。


6年生は「上をむいて歩こう」の曲で日本舞踊!を発表。

イズミル市郊外にEKIN KOLEJI(エキンコレジ)という私立の学校があります。EKIN KOLEJIは幼稚園から8年生まで(トルコでは小学校と中学校が合わさって8年制)400人あまりのこじんまりした学校ですが広い国土の割りに校庭もろくにない学校が多いトルコにあってこの学校のキャンパスは広々としていて緑も多くとても開放的でのびのびした環境にありました。




日本年を記念して庭に桜の苗木を植樹、七夕を真似て子供達の願い事が短冊に書いてありました。

EKIN KOLEJIでは毎年色々な国の文化や習慣の違いに敬意をもち、知識を深めることを目的に幼稚園から8年生までの全員がクラスでテーマを決めて研究をすることになっているそうで、今年は「トルコにおける日本年」と言うこともあり、日本一国にテーマをしぼって9月の新学期からこれまで色々な催し物をしてきたそうです。その集大成として5月3日から8日にかけて「異文化週間」としてフェスティバルが開かれました。
JIKAD(日本イズミル文化交流協会)も招待されたのでメンバー6人で7日の発表会にお邪魔しました。しかもスクールバスでの送迎つき。学校のHPに日本についての別コーナーがあるのですが、これがとても充実していて先生方の熱意が伝わり行く前からとても楽しみにしていました。





この日はベルガマから学校の近くを通ってイズミル方面へ移動する日本人ツアーご一行にも寄ってもらうという予定だったらしいのですが、急病人が出たとかでドタキャン、たくさんの日本人に発表を見てもらおうと意気込んでいた生徒も先生もがっかり・・・そこでJIKADの日本人約2名は一手に注目を浴び校舎に入るなり生徒達は「コニチワ」「ヨオコソ」「オゲンキデスカ」などなど覚えた日本語を一人ひとりが言いに来てくれました。



ロの字型の校舎で吹き抜けのホールが多目的広場の様になっておりそこで各学年がそれぞれの発表スタンドを出しています。幼稚園生から8年生までが踊りや歌、ピアノの発表をし、「お弁当コンテスト」なるものまでありました。名前、テーマ、材料、見栄え、説明の仕方などについて私も審査員となって点をつけてきました。皆夢があってかわいらしかったなあ。
クラスごとの研究テーマの発表者は、日本について調べたことを「説明させて下さい!」と寄って来てくれます。学年が上になるとトルコ語でも英語でも説明OKです。

 

 
「お弁当コンテスト」最終審査に残ったちびっこたち。

JIKADもホールの片隅にスタンドを出して緑茶の試飲と毛筆で名前書きサービスをしました。緑茶の評判は・・・でしたが、筆書きサービスは大好評でお昼休みになっても列が途切れませんでした。校長先生まで「この3つの名前(自分と奥さんと子供)をどうしても書いておいてください、妻が日本大好きなんです!」と。








この方は先生か父兄かわからなかったのですが、日本風お菓子を配っていました。旗も手作りなんですよ。

「日本の庭園文化」のセミナーの講師のドアン氏は大人対象の「盆栽教室」を開いて熱心に剪定する受講者の姿が見られました。



お昼は学食で給食をご馳走になりました。食堂の中まで日本一色、そしてメニューだって日本風です。本日のメニューは「味噌スープ、鶏の照り焼き、日本風チャーハン、はちみつがけバナナのデザート」。なんちゃって和風だけれどこんなメニューにしてくれるだけでも感激でした。






椎茸が入っているんですよー。

昼休みの後に講堂で表彰式がありました。再度歌とピアノ、8年生のからくり人形風ミニ芝居の発表がありました。





そしてなんと私達も感謝状を頂いたのです。生徒も先生も父兄も一生懸命日本について知ろうとしてくれている姿勢がとても嬉しくこれを機会に「日本語を習いたい」と言う生徒も出てきたそうで、小さな種かもしれないけれどトルコに日本の花が咲き実がなるきっかけになりそうで私の方こそ感謝状を送りたいなあと、抱えきれないほどの幸せパワーをもらって帰ってきました。

EKIN KOLEJIのHP(日本)→ http://www.ekin.k12.tr/japonya/





食堂の入り口のメニュー板、JAPANESE DAYとあります。
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