goo

妄想女刑事 鳥飼否宇

著者は自分が最近気に入っている作家。テレビドラマの脚本なども手掛けているらしい。自分自身はテレビの脚本家が書いた小説というだけで何故かどうしても好きになれないのだが、この作家だけは例外という感じになっている。最近の作品を3冊ほど読んでいずれも大変面白かったので、ネットで調べてみると、著者の作品はまだまだ少なくとも20冊くらいはあるらしい。、「……的」シリーズとか色々なシリーズものが既に書かれていて、次に何を読もうか迷ったが、シリーズもののなかで最も冊数が少なくてとっつきやすいシリーズの1冊目ということで選んだのが本書。内容は、何かのきっかけで妄想状態に陥る性癖のある女性刑事の活躍を描いた連作短編ミステリーだが、その妄想が事件の解決に役立つのかと思うと、話はそう単純ではない。事件解決に役立つこともあるのだが、全くピントはずれだったり真相は別だったりと、その辺から既に意表を突いた内容になっている。ひとつ正直に言うと、自分は本作品の最後のオチがよく判らなかった。ずっと読みながら、作品のなかでほとんどストーリーに関係のない登場人物の名前がやけにしっかりと表記されているのが気になっていて、途中のオチはなんとか判ったのだが、最後のオチだけはどういうオチなのかよく判らなかった。(「妄想女刑事」 鳥飼否宇、角川文庫)

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )