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縁見屋の娘 三好昌子

「このミステリーがすごい」大賞の優秀作品(第2位)で、その完成度の高さに各審査員が驚いたというエピソードがあるという作品。確かに読んでいて、ストーリーは淀みなく、謎を引っ張る展開も見事で、これはすごい作品だなぁと感じた。大賞の作品が読者の度肝をぬくトリックでこれぞミステリーという作品だったのに対して、本書はどちらかといえばミステリーというよりも伝奇小説に近い。それでもこの作品が第2位に選ばれたのは、それだけ良い作品だということの証であり、また今年の大賞応募作品が非常に豊作だったということだろう。(「縁見屋の娘」 三好昌子、宝島社文庫)

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