東京下町・新小岩駅の不動産屋二代目のつぶやき

東京の下町・葛飾区新小岩で今年創業49年を迎えました不動産屋の二代目が気ままに書き綴った独り言ブログです。ブツブツ・・・

新宿駅最後の小さなお店「ベルク」

2009年01月25日 09時57分59秒 | 本の話
先日の新聞で『新宿駅最後の小さなお店ベルク』とちょっと気になるタイトルの本が紹介されており、翌日すぐに買いに行った。

どこのチェーンにも属さない個人経営である「ベルク」はJR新宿駅東口改札から徒歩15秒の駅ビル地下と言う日本一の立地にある、ビア&カフェのセルフサービスのファストフード店で、コーヒー210円、生ビール315円という低料金にもかかわらず、メニューの種類は100以上。15坪の店は、朝から晩まで客がひっきりなしに訪れ、1日の売り上げが60万円と、館内ナンバーワンの坪効率を誇る。

18年前、純喫茶だった店を両親から受け継いだ時、著者は業態を「薄利多売」に大きく転換した。それを成功に導いたのが、効率至上の対極にある、個人店ならではのこだわりだ。それを象徴するのが、本書で明かされる食材原価率。42.5%という数字は、業界的には「ほとんどクレイジー」な高さなのだという。

 その非効率を埋めて利益を上げるスタイルが、まさしく経営努力であり、そこが老若男女多くの客に愛される所以である。が、そんな人気店は今、駅ビルのオーナーから立ち退きを迫られている最中。大手チェーンと違う経営論理を持つ個人商店は、効率的に管理できないからだ。しかし今、世界の大都市はビル街の足元に、低家賃で個人商店を導入する時代。個人商店はすなわち時代の最先端にある。効率至上で行きたいのなら、むしろ個人商店の価値にこそ気付くべきだ。・・・と解説には書いてあった。

実在店の話で、個人経営店ならではのこだわりが人気の秘訣のお店である。業種こそ違えど、色々と共感出来る部分があり、勉強になった一冊であった。とても物腰が柔らかい文章に筆者(店長)の人柄が表れていた。ここでビールとソーセージを食べたいものだ。今度行ってみようっと!思っているのだが、なかなか新宿に行く機会がない・・・

有限会社やな瀬不動産
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