水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

地道力

2023年06月13日 | 学年だよりなど
3学年だより「地道力」




 スポーツでも、芸術分野でも、基本を身に付けるために地道な練習を積み重ねる。
 圧倒的な量の繰り返しは、その人の脳自体を変える。
 以前は想像もできなかったようなレベルのことが、無意識のうちにできるようになっていく。
 もちろん勉強でも同じことが起こっている。
 そもそも何年か前の自分を想像してみればいい。今では何でもないような計算問題でさえ、昔の自分には未知の世界だったではないか。
 地道な受験勉強の繰り返しによって、脳が変わる。
 同時にメンタルも鍛えられていく。
 地道な努力にたえられるようになり、負荷を少しずつ上げていける。
 未知の出来事に遭遇したとき、「何のことか見当もつかないから」と諦めるのではなく、どういうことだろう、どうすれば解決できるのだろうという見方が出来るようになる。
 この状態になっているメンタルを、一般に「肝が据わっている」という。
 勉強や部活が人を変えることを、私たちは、そして社会は、経験的にわかっているのだろう。
 だから、たとえば仕事の現場で新しい人を採用しようとした時には、学歴が考慮されるのはあたりまえとも言える。
 「学生時代に力をいれたこと」(いわゆるガクチカ)が大事というのも、その人が何かにのめりこんで一つのことをやり遂げる経験をしてきたかが見られているのだ。
 仕事とは、そういう地道力の積み重ねでできあがっているものだから。
 だから就活において学歴フィルタリングが存在するのは、けっして不条理なことではない。




~ 現実として学歴フィルタは存在するわけで、そのこと自体を否定している論者はほとんどいません。そして、学歴フィルタリングをしないといけないのは、人気の大企業なんかでは、応募してくる人が多すぎて労力的に全員と面接できないし、学歴などを見る書類審査である程度絞るのは仕方ない、というような説明がなされ、まあ、それはそうなんでしょう。
 しかし、それにもかかわらず、うちは学歴フィルタをして採用活動しています、ここ以下の大学は受けにこないでください、と宣言している会社は皆無です。ところが、実際には、学歴フィルタリングをしていて、そのやり方が不愉快というのも、そのとおりでしょうけど、じゃあ、逆に、こういう学歴フィルタリングしてます、と公表したら、それはそれで大炎上するのは間違いなしで、仕方ないんですよね。建前というのは人間社会には必要ですから。(藤澤和希メルマガ「週刊金融日記」)~

コメント
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