水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

行ったり来たり

2022年12月27日 | 学年だよりなど
2学年だより「行ったり来たり」




 「○○の成績を上げるのに何をやったらいいですか?」「問題集はどれを買えばいいですか?」という質問を時折受ける。そのつど丁寧に答えているつもりだが、アドバイスを素直にきいて実行してくれる生徒さんは、それほど多くないのではないかと感じることも多い。『ユメタン』の木村達也先生が、こう書いてらした。




~ 教養を深めるためにどうすればいいのでしょうと尋ねられることがよくあります。が、そういう人に語っても、おそらく実行しないように思うんです。……教養は昨日今日始めた勉強では身につきません。昨日のブログにも書いたのですが、視野を広げて教養を深めるためには3つの方法があります。否、3つしかないように思います。
 教養を身につけるための1つめ。人から学ぶことです。特に自分とは違う考え方の人、自分の経験を凌駕するような経験をしている人から学ぶことです。そうすることで、今までとは違う世界に行くことができます。数多くの人に会って話をすることで教養は身につきます。
 2つ目。本から学ぶことです。APU学長の出口先生は「人生の5割は本から学ぶ」と仰っていますが、人から学ぶと言ったって会う人の数がそれほど多くないことを考えると、本からが一番学びやすいのは言うまでもありません。本を読むというのはつまり、著者に会うことです。著者の考えに触れ、自分のそれと比較し、アウフヘーベンさせることです。
 3つ目は旅です。日常(ルーティン)から離れ、いろんな場所に行き、いろんなことを考えます。旅先で人に会い、旅先で書物を繙き、思考を深めます。オプショナルツアーに参加したり、名物を求め歩いたりするような「旅」は旅行です。
 一人か二人で旅をし、自分を見つめ直し、考えを深めることです。ただ、それにしたって人と会ったり本を開いたりしないと、単なる旅行で終わることもあります。
 教養は自由な思考につながります。誰かがSNSでつぶやいたようなことに影響を受けることもなく、しっかりと自分の考えを持ち、さらにはそれを日常的に、カメレオンみたいに、変化させます。間違っていたなと思ったら、方向を転換させます。そのために本を、驚異的にたくさんの本を、繙きます。日々のルーティンに浸らず、内と外を行ったり来たりしながら、どんどん成長していきたいものです。(教養を身につけるための3つの要素「木村達也オフィシャルサイト」)




 「教養」を、学力や体力に置き換えても成り立つのではないだろうか。
 つまり物事を身に付け、自分を豊かにしていくには「人から学ぶ」「本から学ぶ」「旅に出る」の三つが大事ということだ。
 学力をつけるための「旅」って何? と思うかもしれないが、大学見学に出かけたり外の模試を受けにいったりすることが、旅の一つであることは間違いない。
 対外試合をしてみないと、日々の練習の方向性が正しいのかわからなくなるのと同じだ。
 人に学び、本に学び、それも「驚異的にたくさん」学び、それを外に出て試し、自分を見つめ直す……というような、そんな一年に新年はしていこうではないか。よいお年を!!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする