富岡製糸場世界遺産伝道師協会 世界遺産情報

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は日本で初めての近代産業遺産として2014年6月25日付でユネスコ世界遺産に登録されました。

現地研修会「吉井町・藤岡市」の絹遺産を訪ねて ・実施報告・

2017年04月28日 09時43分16秒 | 世界遺産伝道師協会

現地研修会「吉井町・藤岡市」の絹遺産を訪ねて

 

現地研修会「吉井町・藤岡市」の絹遺産を訪ねて

 

4月18日(火)、近藤会長を始め20名の伝道師が、吉井町・藤岡市にある絹遺産等を巡る研修会を行いました。

今回は、初めて吉井町の絹遺産3か所を取り入れてみました。講師は近藤会長、町田副会長です。参加者は9時10分、藤岡歴史館の駐車場から4台に分乗して出発しました。

この日は晴天、高崎市上里見が30.6度と全国一の気温で、とても暑い一日でした。

最初に吉井町多胡の龍源寺を訪れました。身の丈1mにも満たない蚕影山大権現像が、本堂に祀られています。平成15年までは、100mほど山側に上った境内地の御堂内に祀られていました。かつては3月の縁日例祭には春蚕の豊繭を祈願しに訪れる養蚕農家の人たちで大変な賑わいだったそうです。桑の「多胡早生」は多胡村だったこの地方が原産地でした。

  

次は仁叟寺です。曹洞宗の名刹で約1万坪の境内には、たくさんの堂宇が並び壮観です。バスで訪れる人たちも多く、ご住職は「この後は富岡製糸場を回ってください」と薦めるとのことです。県内随一の文化財所有を誇りますが、その中に右手に桑の枝を、左手に蚕の種紙を持った観音菩薩像の掛け軸があります。例祭の時以外は公開していませんが、ご厚意で拝観しました。幕末の狩野派の作とのことですが、この地域の養蚕の盛んだった時代が目に浮かびます。

 

吉井町の最後の見学地は、吉井小学校東にある「英照皇太后・昭憲皇后御駐輦(ちゅうれん)記念碑」です。富岡製糸場が創業した翌明治6年6月、両陛下は視察のために馬車で皇居を出発、梅雨時の大雨で100人余の一行は大変な苦労をしながら冨岡に辿り着きます。その往復に吉井の金融業、堀越文右衛門宅で休憩されました。後年、その地に記念碑が建てられましたが、後に現在の旧吉井藩の敷地内に移されます。

藤岡市内で和やかに昼食を摂り、町田菊次郎生家宅に向かいました。現地研修会では4度目の訪問です。4つの櫓ののった堂々たる主屋兼蚕室は明治24年の建築で、清温育の造りに則っています。建物の周囲を拝見し、町田家の菩提寺に向かいます。

町田家の墓にお参りするのは、研修会でも初めてです。曹洞宗の龍田(りゅうでん)寺の一角にありますが、案内の標識も案内板もないので、一般の人が訪れることはほとんどないでしょう。

次は諏訪神社です。江戸時代、藤岡に出店を設けて絹の買い付けを行い、大繁盛した三井越後屋が感謝の意を込めて男女二柱の宮神輿を奉納しました。御神輿保存会の白石事務局長が保存庫を開けて、詳しく説明され、参加者はその煌びやかな神輿を間近でじっくりと拝観しました。また、わざわざ駆けつけてくださった高山社顕彰会の島崎氏から藤岡の歴史や常夜燈、手水石、高山長五郎功徳碑、町田菊次郎頌徳碑等についても丁寧な説明を受けました。

群馬藤岡駅の西側一帯が、かつての高山社及び甲種高山社蚕業学校跡地になりますが、旧多野会館の敷地もその一部です。数日前までは前庭に入れたのですが、訪ねた日は柵があって車中からの見学となりました。旧多野会館は、昭和13年建築の堂々とした帝冠様式の建物ですが、耐震改修に多額の費用がかかるとして取り壊しが決まっています。県文化財保護審議会審議委員の村田敬一先生を始め、日本建築学会関東支部や「旧多野会館を守る会」等の保存運動が聞き届けられなかったことになりそうです。私達にも何かできないかと歯がゆい思いです。

次は車で3分ほどの富士浅間神社です。境内の一角に、福島元七の顕彰碑と記念碑があります。元七の生家は藤岡で代々御用鍛冶を務めていました。高山社の清温育では、蚕の成長に合わせて与える桑葉の大きさを変えるので、桑葉を刻む農家の負担は大きかったのです。元七は工夫を重ね、明治33年に福島式桑刻機を発売、販売数150万台余の大ベストセラーになります。顕彰碑は昭和4年、萩原長太郎等によって建立されました。

最後の見学地は上大塚にある、これも研修会の初訪問となる「緑埜精糸社発祥の地記念碑」です。ここにも高山社顕彰会の関口氏、島崎氏、小林健氏等が駆けつけ、その歴史や熱い思いを語ってくださいました。緑埜精糸社は明治11年の碓氷社に次いで、12年に設立された組合製糸です。養蚕農家20~30軒でつくる組が21、組合員700名、工女数2,200余名という大きな組織でした。緑埜精糸社と高山社は全てに協力し合う一体的関係にあり、その果たした役割は大きなものでした。

 

暑さの中、疲れはあったものの初めての見学地も多く、会長・副会長、現地の解説の方々の素晴らしい解説で沢山の収穫もあり、参加者も満足そうでした。

講師の近藤会長、町田副会長にはお疲れ様でした。

最後に、龍源寺の渡辺龍道ご住職、仁叟寺の渡辺啓司ご住職、町田家の洋様、神輿保存会の白石様、高山社顕彰会の島崎様、関口様、小林健様、「緑埜精糸社発祥の地記念碑」の土地所有者折茂幹一様、その他お世話になった方々に感謝いたします。

        (Y.I記)

 

 

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日本橋の「ブリッジにいがた」で世界遺産広報活動

2017年04月26日 16時06分33秒 | 世界遺産伝道師協会

日本橋の「ブリッジにいがた」で広報活動

 

  4月14日(金)、15日(土)、16日(日)の3日間、東京都中央区日本橋にある「ブリッジにいがた」を会場にして、「富岡製糸場と絹蚕業遺産群」と「佐渡金山」の観光PRが行われました。

  「ブリッジにいがた」は新潟県の地銀、第四銀行が運営しています。「新潟県産ブランドの発掘・発信・育成」をコンセプトとした展示販売・商談スペースであり、また他地域との連携による地域活性化を図る拠点として2012(平成24)年に開設されました。

  群馬県と新潟県の世界遺産・観光PRイベントをこの3日間、群馬銀行と第四銀行が協同で行いました。新潟県は、「暫定リスト」に記載されている「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」の世界遺産登録を目指しています。

14日は、Y田・A木、15日は、K下部・K谷、16日はT比地・A井春・I上雄が参加しました。

16日の様子を簡単に報告します。「ブリッジにいがた」は、「だいし東京ビル」の1階を新潟県の物産展示販売スペース、2階を商談スペースとしています。今回は2階を群馬県と新潟県で半分ずつ分け合って、展示・解説を行いました。

開始は10時からで4資産のパネル、蚕の卵、藁マブシ、繭、繊維見本等を展示し、解説とパンフレット配布を行いました。

一方の新潟県ブースは、相川金銀山や鶴子銀山等のポスターや佐渡小判(レプリカ)、佐渡金山産の金鉱石、金塊レプリカなどが並べられ、担当の男性一人が解説にあたっていました。

日本橋三越向かいという立地条件もあり、1階の新潟県の物産販売にはコンスタントに客が入り、その一部の人達が2階に上がって来ます。

2階の群馬県のブースに入って来てまず目に付くのが、アクリルの箱に入った約2,700個の繭、生糸の見本、模型のカイコのようで、来場者は物珍しそうに近寄って来ます。2,700個の繭を見て「これで着物1枚分ね。へー」という感じで話にのってきます。

東京をはじめ近県の人が多く、群馬県の人はここで群馬のPRをしていることに驚いていました。

富岡製糸場を知らない人はいませんが、行ったことのある人は少数です。行き方を聞いてくる人もいます。また荒船風穴の役割には感心していました。展示の繭やカイコを見て、親の代まで養蚕をしていたと懐かしがる中年の人、初めて見たと珍しがる若い人、どこの活動でも見られる光景です。資産の解説も熱心に聴いていただけました。

 

この日は最終日なので、4時で終了し午後から見えた岡田係長と一緒に展示物を片付け、収納箱に納めて終了です。新潟県の解説をしていた担当者には、新潟県に世界遺産が実現することを祈りますとエールを送りました。

イベントの関係の方々に挨拶して帰りの駅に向かいました。

             (Y.I記)

 

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平成29年春の「上州どっと楽市」で世界遺産活動

2017年04月24日 21時27分52秒 | 世界遺産伝道師協会

平成29年春の「上州どっと楽市」で活動

 

「上州どっと楽市」は毎年春と秋の二回、今春は4月22日(土)・23日(日)の二日間開催されました。8時にはボックスティッシュ等のタイムセールを求める人々が列を作り、会場のビエント高崎ビックキューブは“ぐんまの名店70店の大販売会”とあって、9時の開場を待って格安商品などの目当ての商品を買い求める家族ずれで終日賑わいました。

屋外には食のグルメのテントが並び、また問屋町公園での農大二高應援団、龍雷舞踊団、群馬ダイヤモンドペガサスの野球教室では多くの観客を集めていました。会場内では工女ぐんまちゃん、タカポン、タカウサギが出没し、ちんどんやさんが雰囲気を盛り上げました。

我々の活動場所は前回と同じビックキューブの一階のロビー。活動はパンフレット二種(子供用、メインパンフ)の配布、パネル展示・解説、および繭クラフトで、大パネルも展示しましたので一段と目を引きます。

22日は8時半に集合、早速設営に取り掛かり、繭クラフトを準備して完了です。9時の開場とともに続々と入場する人たちにパンフレットを配布。受け取りも良く11時頃には準備した二日分のメインパンフ1000部、子供用400部の半数を超えてしまいましたので、パネルの解説をメインにすることにしました。

製糸場で友達と遊んだことがあると話してくれた富岡の男性、製糸場に勤務していたという年配の男性、など会話をしながら説明をじっくり聞いていただけました。

繭クラフトは午後になると満席状態に、前に体験したという子供も何人もおりましたがまたやりたいと参加してくれた子もおり、親子で、おじいちゃんと、一家で、女性同士、女高生同士、などなど、17時の活動終了時には蛹の数は190でした。参加伝道師もそれぞれ活動の合間に買い物を楽しみました。

23日も開場とともに入場される皆様にパンフレットを配布することにしました。受け取りも良く11時前にはパネル解説にシフトすることにしました。繭クラフトは朝から体験希望者もおり、終日途切れませんでした。

「ヘリテージ仮面ショー」が11時と14時の2回出演、バージョンアップした内容で世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」をPRしながら盛り上げました。ショーの終了後には工女ぐんまちゃん・ヘリテージ仮面が記念撮影会を行い、その後に我々のブースまで来てくれ再度の記念撮影会となりました。

天候に恵まれた二日間で、22日はO田三枝子、H岡誠、N嶋常雄、A澤元次郎、H破正雄、I井規雄、K下部の7名。23日はO田三枝子、M田睦、S田幸子、M下寿美惠、S入千賀子、A藤由美子、K下部の7名で活動しました。

早朝から終日まで、長時間に亘って活動いただき誠に有難うございました。

今回も絹小沢のD井芳文伝道師には打ち合わせに同席いただいたり、駐車場も利用させていただいたりと、本当にお世話になりました。

主催の高崎卸商社協同組合永井靖夫課長様をはじめとして関係の皆様には大変お世話になりました。改めて御礼を申し上げます。

秋の上州どっと楽市は10月21(土)22日(日)の二日間、「50周年」を冠して開催とのことです。

(K.K 記)

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富岡市 韮塚直次郎製糸場跡について

2017年04月23日 19時18分40秒 | 世界遺産伝道師協会

富岡市に存在した韮塚直次郎が建設した韮塚製糸所について、従来、現存していると考えられていませんでしたが、伝道師協会町田睦副会長が現状の建物と資料を突き合わせて、この建物が韮塚製糸所跡である。と発表して注目を浴びるようになり保存の対策を富岡市が考えることになり、富岡製糸場総合研究センター所長兼富岡製糸場名誉顧問の今井幹夫先生が本格的に調査研究して、その一端を市民に分かりやすく「広報とみおか」の平成29年3月号から連載で解説されています。

「広報とみおか」3月号です

「広報とみおか」4月号です。

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富岡銀座まちなか交流館での世界遺産活動、最近の状況報告

2017年04月22日 19時56分48秒 | 世界遺産伝道師協会

 

 富岡製糸場と絹産業遺産群~富岡銀座まちなか交流館「ご寄付いただいた主なもの」

 

大変お世話になります。
 
「富岡銀座まちなか交流館」の活動報告をお送り致します。
富岡銀座まちなか交流館の活動は、たくさんの伝道師の皆さまに
支えられて行われております。
感謝とお礼をお伝えしたく報告をお送り致します。
どうぞよろしくお願い申し上げます。 K.U
 
 

 「富岡銀座まちなか交流館」の伝道活動は、伝道師の皆さまによる伝道活動とお心使いの両方に支えられて成り立っております。ご寄付していただいたものの主なものをお伝えいたします。

 

「ご寄付いただいた主なもの」(平成28年5月~平成29年3月末日)

・パネルを留める丸紐14本(絹製・着物裏地から作成・美しい光沢です):I田様

・ペーパー入れ(手編み・群馬ちゃんバッジも付いています):I田様

・メモ用紙3冊(手づくり):I田様

・繭を入れる小物入れ2個(2重の布地を合わせて縫製):I田様

・包装紙:I田様 (その包装紙で小箱40枚作製:K澤様)

・マスク1箱・使い捨て手袋3:I田様

・繭花:M寺様

・油性ペン数十本:N嶋様

・ウェットティッシュ:0形様・S藤様

・ボンド小分け用容器:M寺様他

・ドライバー3本:交流館南のT越理髪店様

・やま繭・やま繭糸:U原様

・カレンダー:交流館北のI塚時計店様・K下部様

・西置繭所工事中の写真(上毛新聞社撮影・当選し寄贈・交流館内に展示):I田様

・各国語(英・仏・中)「富岡製糸場と絹産業遺産群」冊子5冊:H岡様

・絹産業遺産の冊子:匿名様

・世界遺産や絹産業遺産群関連本・冊子・史料・資料・パンフレット・レジメ・ポスター等:T江様・S井様・S藤様・I田様・T代様・T田様・K下部様・I川様・K澤様他

・その他:N嶋様・0田様・T江様・S井様・0形様・S田様・S藤様・Y井様・I島様・I田様・T代様・Y村様・S川様・K山様・T山様・I川様・K澤様他

 

ご寄付いただいたものは活動に使わせていただいております。また、交流館内で使用する夏季用はっぴ3枚は、頻繁に、K澤様がお洗濯して下さいました。お心使いをありがとうございます

「富岡銀座まちなか交流館」の伝道活動は、①銀座通り地区公民館施設をお借りしている事②基本的に活動日は毎月土・日・祝日の決まった日③伝道活動の対象者は富岡製糸場を訪れた観光客の方がほとんどである、という特徴を持っています。

さらに伝道活動を行うにあたっては、富岡市嘱託職員の銀座まちなか交流館担当5名の方に、様々なご配慮をいただいております。

たくさんの方に支えられ「富岡銀座まちなか交流館」の伝道活動は行われております。皆様の温かいお気持ちを伝道活動の力にさせていただきます。有難うございます。(U原一美 記)

 

 

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