富岡製糸場世界遺産伝道師協会 世界遺産情報

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は日本で初めての近代産業遺産として2014年6月25日付でユネスコ世界遺産に登録されました。

【図書紹介】調査研究レポート『皇室のご養蚕と島村』

2022年01月29日 10時54分02秒 | 世界遺産伝道師協会

富岡製糸場世界遺産伝道師協会 伝道師の町田睦さんがR3年12月に発行した図書を紹介します。

 本書は、明治4年に昭憲皇后が宮中でご養蚕を始めるに際し、島村の先人たちがご奉仕されましたが、本年が150年の節目の年となることから『皇室のご養蚕と島村』ー皇后によるこ親蚕の始まりと島村の奉仕者たちを中心にー と題してレポートに取りまとめられたものです。

本書の”はじめに”では、

「現在、皇居内紅葉山御養蚕所で行われているご養蚕は、明治4年(1871年)に昭憲皇后(明治天皇皇后)が、島村(現伊勢崎市境島村)の郷長田島武平を御世話役に任じて、雄略天皇時代から1,500年ぶりに復興されたものである。以来、長い年月の中で御養蚕所の火災や移転、戦災などにより一時中断された時期もあったが、皇后のご親蚕(皇后ご自身によるご養蚕)という形で歴代皇后がお続けになり、現在も変わることなく行われている。

 本稿は、昭憲皇后が明治4年にご親蚕として復興されてから本年が150年の節目の年に当たることから、予てよりライフワークのひとつとして取組んでいた「皇室のご養蚕と島村との関わり」について、取りまとめたものである。

 皇室のご養蚕についての歴史と明治初期のご養蚕復興期にそれを支えた島村の先人(奉仕者)たちの気概に想いを馳せて頂くとともに、中々、見る事の出来ない皇室のご養蚕についての認識を深める参考となれば幸いである。」

としています。

主な項目は

1.皇室(宮中)ご養蚕の始まり

2.皇室のご養蚕と島村の奉仕者たち

3.歴代皇后によるご養蚕

4.紅葉山御養蚕所の概要

5.皇室ブランドの蚕品種「小石丸」

6.宮中ご養蚕の錦絵

7.その他のご養蚕関連事項

◇参考資料(皇室のご養蚕年表ほか)

また、口絵には「宮中ご養蚕の錦絵」、「宮中ご養蚕奉仕者への恩賜の品々」がカラー写真で紹介されています。

世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産のひとつ「田島弥平旧宅」の理解を深めることのできる図書です。

 

 

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