富岡製糸場世界遺産伝道師協会 世界遺産情報

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は日本で初めての近代産業遺産として2014年6月25日付でユネスコ世界遺産に登録されました。

12月1日 桐生沙綾市での「富岡製糸場と絹産業遺産群」の伝道活動報告

2012年12月27日 17時29分24秒 | 世界遺産伝道師協会

12月1日 桐生沙綾市伝道活動報告

 

今年最後の沙綾市ということで出店の方々も張り切って準備していました。築比地さん、椎名さん、山田と三人での活動でした。

幟やパネル展示の準備中にも道行く人の声がかかり順調な滑り出しだったのですが、1時間ほどで突然の雨が降り出してしまいました。

パネルをたたんでとりあえずパンフレット配りだけにしましたが、天候を気にする人々に関心持ってもらえず苦戦しました。

やはりパネルの力は人々の足を止める為には有効な手段だと痛感しました。

歩道に出ていた店も撤退して、通りは寂しくなりかけたにも関わらず三人で活動続けた為にか、雨はやんでくれました。

そんな中で足を止めてくれた人達は興味を持っている人ばかりなので、風穴や高山社の事等詳しく解説することになりました。何人かの「是非行ってみたいから道を教えて」との要望に応えられず、アクセスマップの配布は必要ではないかと思います。

視察に訪れた八木計二桐生副市長の「ご苦労様です」の労いの声掛けを期に24年度の活動を終了しました。毎回コーヒーや甘酒などを届けていただき沙綾市の皆様有難うございました。

この日は富岡からの来桐者も何人か居られて、お互い頑張りましょう、と励ましあいました。

「富岡製糸場見学に行ったけどガイドの声が聞こえなくて、少人数にしてもらえないか、と要望があり、違う団体ではありますがお伝えします、と返事はしましたが方法は有るのでしょうか。

(C.Y記)

 

 

 

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桐生世界遺産の会 近藤会長講演と親睦会参加報告

2012年12月27日 17時23分56秒 | 世界遺産伝道師協会

桐生世界遺産の会 近藤会長講演と親睦会参加報告

 

12月14日 桐生市無隣館の勉強会に出席しました。

近藤会長が講師として招聘されるのは2回目になります。

桐生市が富岡製糸場の絹遺産群としての登録をめざし、本町1,2丁目を重要伝統的建造物群認定運動を展開していた時期に、近藤会長を講師に勉強会を実施していました。

会場の「紫」には行政からも文化財保護課課長、係長が出席しており、会長は桐生市の盛り上がりを期待する講演会でした。

第2回の今回は、選挙戦真っ盛りという時期でもあり参加者は20人ほどでしたが、映像を使っての講義内容は会員の最も知りたい現時点での情報でしたので、身を乗り出したり腕組みしたりと聞き入っておりました。

先行している鎌倉・富士山の登録事情は特に会員の関心高く、イコモスの調査員が中国国籍であったことから政治的背景が影響しないかとの発言は会員も大いに危惧しておりました。

北九州鉄鋼や長崎宗教遺産についても言及して、「世界に対して顕著で普遍的な価値」として富岡製糸場他の3資産に絞ったことで織物の桐生が除外されたことへの説明がありました。

又伝道師協会の活動についても、積極的に全国区での普及啓蒙活動を展開していることの報告がありました。

会長は熱く語ると、決められた時間を軽く超過するので私はサインを送る係りもしていたのですが

聞き入ってしまい責任を果たせませんでした。

質問は懇談会で、ということで引き続きお弁当を頂きながら個々の発言になりました。

* まちづくりに関する役所が一つでなく文化庁・通産省など統一性がないので市民運動としてもやりづらい。

* 県は県境を越えた絹産業遺産を見据えた展開が出来ないか。

* のこぎり屋根群は世界遺産としての資格はある。

お弁当をつつきながらの話は会長が立ち往生する勢いでした。

世界遺産をまず400制覇する目標を語る会員や、初参加の会員も何人かおり、司会が一応の終止符を宣言するまで語り合いは続きました。

市民運動ならではの熱気と意見交流は、運動として方向性を定めて走り出したらきっと何かの結果を生むだろうと思いました。

最後まで退場しなかった会長の存在で、桐生世界遺産の会員との距離が一段と近くなり、今後の協力体制が期待できた会でした。

                                                                                    (C.Y記)

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下仁田ねぎ祭りで「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産伝道活動

2012年12月19日 21時13分22秒 | 世界遺産伝道師協会

下仁田町農業祭。下仁田ねぎ祭りで「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産伝道活動

      

  12月1日(土)に上毛カルタに詠まれている「ねぎとこんにゃく下仁田名産」の本場

下仁田町旧馬山小学校で「下仁田町農業祭。下仁田ねぎ祭り」が午前9:00~午後3:00迄行なわれました。

祭りのブースは1.校庭2.校舎内3.体育館でありました。

  私達が行なう「富岡製糸場と絹遺産群の伝導活動は校舎内の教室を提供して頂き、他に、ジオパーク展示と解説、コンニャク手作り体験が校舎内でした。

  私達、伝道師は朝8時に集合し、準備を行ないました。

伝道活動は、チラシ配布、パネル解説、繭クラフト(ぐんまちゃん)であります。

 シルクカントリーの旗は来場者が見えるように校舎入り口に設置しました。

パネルは来場者が身近に見えるように許可を得て廊下に並べました。

  繭クラフトは教室内で体験して貰うことにしました。

事前に産業振興課の御好意でテーブル、椅子が用意されていました。

繭クラフトは子供連れの方が多いので広くスペースが取れました。

  9時前には準備が終わり、来場者を待って居りますと9時を少し過ぎた所で来場者がジオパーク室に行く前に、帰りに繭クラフト体験をする人で賑わいました。

(大)のテーブル4台と椅子を用意して頂きましたが、ほぼ満席となりました。

御家族連れの方はもちろん、老夫婦の方も2人で仲良く、「ぐんまちゃんを作って頂きました。

銀座まちなか交流館でパンダを作った方、ホタル山公園でウサギを作った方も見えて、今回は、ぐんまちゃんを作って貰いました。懐かしい一場面でした。

予想をはるかに超える方に体験して貰いました。

  パネル解説は、身近に見て貰うという事で廊下に並べたのが良く、ジオパーク展示室への行き帰りに解説に聴き入って頂きました。

ここでの特徴は、解説の後、4候補地含めてゆっくりパネルを見て行く人が多数いました。

 チラシは来場者に配布致しました。地元の方でも以外と荒船の風穴へ行ったことが無いという方がいましたので、荒船の風穴も世界遺産候補地ですと言って渡しました。

昔は、養蚕地帯だったので、家で飼っていた時の苦労話もお聞きしました。

道も良くなったので是非行って見て下さいと言って勧めておきました。

富岡製糸場へ行って来た、家が製糸場の近くだ等のことで受け取らない方も若干いました。

  イベント会場は、校庭と体育館行なわれ、校庭では28張りのテントが張られ、21店舗が出店されました。

下仁田ねぎの販売を中心に行われ、特産のしいたけ、じゃがいも、白菜、りんご、キウイ、ダイコン等が販売され、下仁田特産のコンニャク、味噌おでん、納豆も販売されました。

下仁田の特産を一同に並べ販売された農業祭でした。

  本日の、最大イベントは「巨大ねぎ.大名焼き」でした。午前中1回午後1回行なわれました。長さ25メートルの針金に参加希望者がねぎ、肉と順番に挿して行きます。

炭はU字溝に敷き詰めて、ガスバーナで着火しましたが、予想以上に火が付きませんでした。炭火で焼いたねぎまはダイナミックでした。

  体育館では、ゆるやら大集合、ねぎ坊。ピュルルン。下仁田ねぎの資料展示。

下仁田ねぎの共進会が行なわれました。

来場者が絶えない3時に終了の放送があり、伝道活動を終了とし、後片づけを行ないました。本日の来場者は下仁田町、富岡市の方が大半で6,000人でした。

後片付けの後、今回始めての伝道活動にご尽力いただいた下仁田町役場産業振興課の岩井様に徳江伝道師と挨拶して終了と致しました。

本日の参加伝道師徳江、今井(信)、筒井、三田、小田の5名でした。

 

                                          (S.O)記

 

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、「民家の見方(文化的枠組から見る民家)」の勉強会、伝道師協会建築WG

2012年12月10日 22時12分41秒 | 世界遺産伝道師協会

「建築WG」第3回勉強会報告 

 12月4日(火)10時から標記の勉強会を県庁の101会議室で開催しました。近藤会長を始め23名が参加しました。うち5名は3日前に伝道師の仲間入りをしたばかりです。積極的な姿勢に感心します。

(あいさつ)

 今回は、「民家の見方(文化的枠組から見る民家)」と題して、Ⅰ文化財建造物の近年の動向、Ⅱ各時代の民家(農家を主として)(1近世の民家、2中世の民家、3近代の民家)、Ⅲ庶民の住まいの文化的枠組み(住まいの文化誌)(1和室という遺産、2仏壇の成り立ち、3住居におけるオモテとウラ、4台所流しが使われ始めた時期、5庶民住宅の玄関)についての講義でした。

 要旨は以下のようです。

Ⅰ文化財建造物の近年の動向

 大浦天主堂(元治元年)や旧東宮御所(明治42年)という洋風建築が国宝となっている。これは西洋の文明を学べた証明といえる。当時日本には文化財という意識がまだ無かった。

 従来は文化財指定の対象が寺社、城郭、民家が中心だったが生活関連、産業・交通・土木というその時代を象徴する建築も対象となってきた。文化財は時代を計る物差しである。高橋貞太郎、村野藤吾設計で昭和8年竣工の高島屋日本橋店の建物がなぜ重要文化財に指定されたのか。それは都市文化の育成に大きな役割を果たしたこと、文化施設を持ち多彩な催し物を開催するなど日本独自の百貨店であること、日本の近代文化形成の上で果たしてきた役割等が評価されたからである。デパートがなければ都市文化は語れない。

世界平和記念聖堂(昭和29年)、広島記念資料館(昭和30年)といった戦後建築が重要文化財に指定されたことは、わが国の歴史的環境の連続性確保の上で極めて意義がある。

【聞く】

 文化財建造物の近年の動向として、保存対象が近代建築に移行していることがあげられる。保存は誰のために、何のためにするのかが重要。保存のための維持管理費を負担するシステムを作る必要がある。保存には住民・行政・建築家の連携が欠かせない。保存三原則は、使える・清潔である・建造価値が見えること。五要素は芸術性・記念性・希少性・なじみ性・機能性である。

 近代養蚕農家の文化財指定として、どのような養蚕農家建築を残すべきか、どのように残すべきか、価値はどこにあるのかが検討事項である。問題点は、遺構数が多く実態が明らかになっていないことや民家史、産業史における位置付けがまだ定まっていないことである。 

Ⅱ各時代の民家(農家を主として)

民家の調査研究は戦前から戦後にかけて全国的に盛況になり、昭和30年代には復元編年の技法が確立してきた。

 1650年頃やっと近世民家が現れてくる。竪穴や掘立から脱皮し、床上に住み畳を敷くようになる。その背景は農村における生産力の向上、生活様式の変化、建築技術の普及、「家」制度の確立が上げられる。間取りも三間取りといわれる居間、客間(座敷)、寝間の三室と土間で構成されるようになる。最も基本的なタイプは広間型三間取りといい、居間の上手表に客間、その裏に寝間を配置、居間が特に大きい。この居間を表と裏の2室に分けた形の間取りを四間取り又は田の字型と呼ぶ。

【熱心に聴く】

 日本の民家は基本的には平屋建てであったが江戸後期になると二階が利用されるようになる。19世紀に入ると総二階が現れるが、中二階や総二階の農家は養蚕のためである。屋根裏空間の採光と通風のため群馬では赤城型、榛名型、兜造と呼ばれる構造の養蚕農家が出現する。近世民家の構造の特徴として、柱が礎石の上に建つ、水平材と仕口・継手の発達、小屋組の発達があげられる。そして大工道具の発達抜きにして民家の発展は無かったと言える。

 格式の表現は封建的社会特有の社会階層的序列の造形化で表し、規模の大小、門構え、玄関、床棚書院、長押の有無等があげられる。編年指標で時代の特定ができる。間取りや構造、部屋飾り、部材の仕上げ、建具の種類等である。

 中世の民家は規模が小さく、大部分が12坪程度でそのうち土間が半分を占めている。

 近世から近代に入り職住分離、都市化が進む。農家は総二階となり、小屋組がトラスになるが1階は以前と同じ平面で、これが昭和30年代前半まで続く。

Ⅲ庶民の住まいの文化的枠組み(住まいの文化史)

 日本の庶民住居に潜むもの(住まいの習俗)に注目し、庶民の住まいの成立過程を見てそれを現代に生かさなければならない。それは和室、仏壇、神棚、流し、玄関、履き替え、土間、ウラとオモテ、カミとシモ、広い部屋などである。

 和室は居間として、また客をもてなす客間として普及してくる。明治以降の都市庶民住居は農家が起源で、まだ婚礼や葬式などのための備えが必要だった。現代の庶民住宅で使われている和室は日常の来客を迎え「主客の平準化」された応対のためのものである。現在の個室文化は社会性の後退であり、利己主義製造室と言える。

【充実した講義です】

 農家や町家の仏壇は17世紀以降に普及してきたが、近畿地方の中心部が早く、その他の地方では仏壇の無い家がかなり存在していた。仏壇の成立の解明には神棚の検討が必要である。京都の上層民家では18世紀前期に仏壇とともに現在に近い形を持つことが判明しているが、それ以前の状態は不明だからである。

 住居におけるオモテとウラとして、庶民住居の部屋名称は住居の中で占める相対的位置に基づくものが多い。オク、オモテノマ、トマノデイ(客間)、オクノデイ、オクリというように間取りで方位が重視されていることを示す。方位として、オモテ(客間、客間の次の間、客の出入り口、日常の主要出入り口)とウラ(納戸、客間の奥の間、客用便所、流し)がある。

 台所流しは桃山時代から江戸時代前期に進歩した。流しがなかった時代は長く、室町初期から簀の子床が使用されるようになった。土間で箱形流しを立った姿勢で使う時期は17世紀前期で、地方都市に普及するのは明治時代もかなり遅くなってからであった。流しの発達は食生活の内容、調理作業に関する観念、作業姿勢が大きな影響力を持っている。日本人は何を食べてきたか、今何を食べるべきか。泥付き野菜と発酵食品が無くなっていく現代の台所から日本の食文化が無くなる方向が見えてくる。

 現在、日本の庶民住居で広く見られる玄関は履物を着脱するだけではなく、挨拶や応対の慣習がそこに拘わっている日本独特のものである。農家で古くは土間への出入口があっても、それは農作業や家事作業のためのもので、日常の客や家族はニワから直接居間の部屋に上がった。江戸中期以降になると土間の出入口が日常の訪問客の出入口としての役割を担うようになる。

 まとめとして先生は建物を見る二つの見方として、建築様式として捉え平面、構造、外観からみるのと、生活、住み方などを通して文化的枠組からみるのとがあり、文化的枠組は現代建築や今後の建築の在り方を考える上に重要な視点を提示してくれると結ばれました。

参加者は先生のパワーポイントによる興味深い講義を終始真剣に受講していました。

先生には貴重な時間を割かれ資料の準備・当日の講義をしていただきましたことに、深くお礼申し上げます。

今年度は次回(第4回)が最終回となり、文化財指定の養蚕農家に足を運んでの勉強会を予定しています。

多くの会員の参加をお待ちしています。

(謝辞)

             (Y.I 記)

 

 

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富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産への最新情報

2012年12月07日 21時51分54秒 | 世界遺産伝道師協会

暫定版の推薦書をユネスコに提出して形式審査を通過した「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録に向けての背一式推薦書へのステップが見えてきました。正式推薦書の提出も近くなってきました。それだけ、地元での世界遺産運動を強化して、県民挙げて世界遺産登録にまい進したいものです。

12日に文化審  富岡製糸場の正式推薦書協議
http://www.jomo-news.co.jp/ns/2813547695402458/news.html

 今日12月7日(金)は伊勢崎市教育委員会主催の「富岡製糸場と絹産業遺産群」をめぐるバスツアー(公募した市民29人)に全行程の解説者として近藤会長が同乗し、世界遺産とは、や世界遺産を目指す考え方各資産の価値、見どころ等をバスの中で解説してきました。おおむね好評で、見学の前に何を注意して見学すればいいのか予備知識ができてよかった。とか、わかり易く説明してくれて絹産業遺産群がよく解ったとか言っていただけました。朝早くからの日程でしたが引き受けてよかったとの思いで解説を終えました。伊勢崎市民の間に田島弥平家や島村の養蚕農家群への理解が広がることを期待したいと思いました。

日程は次の通りでした。

伊勢崎市民プラザ駐車場(8:00集合、8:15出発)→高山社跡(藤岡市)【9:15~10:00】⇒高速道⇒下仁田ふるさとセンター【10:50~11:20】→昼食()富岡市「蔵」)【11:50~12:35】・・・富岡製糸場⇒高速道⇒田島弥平旧宅【14:50~15:50】→伊勢崎市民プラザ駐車場(16:20着)

 

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第12回 伝道師養成講座を開催

2012年12月06日 20時45分24秒 | 世界遺産伝道師協会

第12回 伝道師養成講座を開催

 

 群馬県企画部世界遺産推進課と富岡製糸場世界遺産伝道師協会の主催で「第12回富岡製糸場世界遺産伝道師養成講座」が11月29日(木)・30日(金)・12月1日(土)の3日間、県内外の受講生を対象に群馬県庁29階294会議室で開催されました。

 養成講座1日目(29日)は、午前9時30分からの受付でしたが、受講生の皆さんは早めに受付を済ませて35名の出席がありました。

 午前9時45分から富岡製糸場世界遺産伝道師協会近藤会長と群馬県世界遺産推進課松浦利隆課長からの開講挨拶に始まり、世界遺産推進課鈴木洋平主任によるオリエンテーションで開講式を終え、10分間の休憩の後、初日(29日)の養成講座第1日目の講義が始まりました。

講義1:「世界遺産の基礎知識と日本の世界遺産」と題して世界遺産推進課古澤勝幸次長から「世界遺産条約と世界遺産リスト」「世界遺産の義務とメリット」「世界遺産の登録プロセス」「世界遺産の登録基準」「世界遺産としての産業遺産」「日本の世界遺産」と世界遺産についての講義が行われました。

講義2:「文化財保護法の概要と近代化遺産」と題して世界遺産推進課登録推進係井上昌美主幹から「文化財保護法と文化財保護制度の概要」と題して「文化財保護法の概要」「近代化遺産」についての講義が行われ、午前の講義を終了しました。

 昼食休憩後、午後のスタートは受講生が1分間の持ち時間で自己をアピールする「自己紹介」からです。それぞれが前向きで意欲的な紹介がありました。

講義3:「絹産業の基礎知識」と題して富岡製糸場世界遺産伝道師協会町田睦企画部長から「蚕糸業のあらましーシルク産業の姿―」「製糸工程のあらましー生糸を作るにはー」「わが国の蚕糸絹業の概要」についての講義が行われました。

講義4:『「富岡製糸と絹産業遺産群』の価値と概要」と題して世界遺産推進課松浦利隆課長から、世界遺産の登録基準(OUV)に触れながら、「鉄」に始まった西欧に見る産業革命の歴史や、その代表的な遺産であるイギリスの「アイアンブリッジ」を例に話された後、絹のたどってきた歴史から群馬の生糸が果たした役割に触れながら「富岡製糸場と絹産業遺産群」の価値について、19世紀中頃から20世紀における養蚕・製糸の分野における技術革新と世界との技術交流を示すもので、富岡製糸場を中心に「高山社跡」「田島弥平旧宅」「荒船風穴」は技術の集合体であると、解りやすく丁寧な講義でした。

講義5:「ぐんま絹遺産ネットワークについた」と題して世界遺産推進課地域連携係高橋陽一補佐から「ぐんま絹遺産とは」「ぐんま絹遺産の特徴」「ぐんま絹遺産ネットワークの趣旨」「登録の現状」などの講義が行われました。

本日の締めくくりは、「バーチャルツアー体験」と題して構成資産の4か所を映像によって紹介しました。「富岡製糸場」を中嶋弘副会長、「田島弥平旧宅」を町田睦企画部長、「高山社跡」を中島進広報部長が、そして「荒船風穴」を井上雄二学習部長が、それぞれ説明を行いました。

 午後5時の終了でしたが、受講生の皆様は疲れも見せずに最後まで熱心に受講されていました。

養成講座2日目(30日)は現地研修です。

受講生34名と伝道師8名、県職員1名の43名が参加して、午前8時高崎駅東口を大型バスで出発し、道すがらの車内で中嶋副会長の挨拶と本日の概要説明を受けました。

 最初に伊勢崎市境島村の「田島弥平旧宅」へ向かい、午前9時に到着をしました。ここでは「ぐんま島村蚕種の会」の栗原さんなどが出迎えてくれ、挨拶をした後、2班に分かれて「田島弥平旧宅」を始め、周囲の養蚕農家群や島村の沿革などの説明を受けながら、約1時間の研修でしたが、受講生の皆さんは、これまでにあまり見たことのない光景に見とれておりました。

 次に、藤岡市高山の「高山社跡」に向かいましたが、途中の交通混雑で到着予定の午前11時を15分ほど遅れての到着でした。ここでの案内は「高山社を考える会」の解説員が待ち受けており、早速、挨拶を交わした後、ここも2班に分かれて説明を聞くことにしました。

 

長屋門の前で全体的な説明を受け、母屋を見ると玄関周りが原型に修復されており、これまでとは雰囲気が変わっておりました。特に、中に入って2階の蚕室では、高山長五郎の養蚕飼育法「清温育」などの丁寧な説明を受けましたが、始めての蚕室に受講生の皆さんは興味深げに見ておりました。

続いての見学地は、富岡製糸場です。その前に昼食を富岡製糸場の前にある「おぎのや」で「峠の釜めし」を摂ったのち、ここで合流した近藤会長から「富岡製糸場設立の背景」と題して①安政の開港と蚕糸類の輸出、②明治政府が取った基本的な政策、③洋式器械製糸場設立の経過、④外国人の雇い入れと製糸器械の発注、⑤建築諸資材の調達、⑥創業までの諸経費…についての概要説明を聞きました。

その後の富岡製糸場では、やはり2班に分かれての見学となり、中嶋弘副会長と徳江康富岡製糸場担当の両人により場内を一巡しました。通常では見るこのできない「鉄水槽」を見学することができましたが、受講者の中には、「貴賓室」やブリュナ館にある「地下室」の見学ができなかったことを残念がっておりました。

 本日、最終の

 

見学地「荒船風穴」ですが、時期的に現地に入ることができないため、この資産を展示してある「下仁田町ふるさとセンター」に到着しましたが、ここでは秋池所長が、すでに会場を整えて待っておりました。

 秋池所長による「荒船風穴」の概要などの説明を受けたのち、館内の展示物に従い内容の説明を丁寧に受けることができました。

 帰途のバス車内では、関連するDVDを放映して、これまでの見学地を再確認をするとともに、充実した研修を終えて午後5時30分、無事、高崎駅に到着しました。

養成講座3日目(12月1日):本日も県庁29階294会議室で行われ、この日も34名の受講生が参加する中、日下部中北毛支部長の司会で午前中、主に「富岡製糸場世界遺産伝道師協会」が担当するスケジュールとなっております。

 午前9時30分からは、井上学習部長によるワーキンググループの案内から始まり、中島進広報部長の講義6としてのオリエンテーションと続きました。「伝道師協会のあらまし」と題して資料に基づき「富岡製糸場世界遺産伝道師協会」の概要、伝道師として心構えや伝道活動を行うのにあたっての種々の決め事など細かい部分を含めての説明を行いました、続いて成田裕美子東毛支部長の「パネル解説」の仕方、そして受講生には伝道活動で行う「上州座繰り」と「繭クラフト(ぐんまちゃん)作り」を短い時間でしたが体験してもらいました。

 

 続いて、講義7:「群馬県における養蚕製糸のあゆみ」と題して、共愛学園前橋国際大学名誉教授石原征明氏による「上野国と生糸・絹」「養蚕業の発達と養蚕業の飛躍的発展」「横浜開港と生糸輸出」「器械製糸への道を開く」「改良座繰り結社の形成」「組合製糸 碓氷社・甘楽社・下仁田社(南三社)の改良座繰」と「養蚕製糸業が社会の発展に果たした役割」を、言葉巧みに話され、一時、受講生から笑いがこぼれる楽しい講義でした。

 昼食休憩後、講座としての最後となる講義8:「世界遺産登録について」と題して、ジャーナリスト佐滝剛弘氏による「衰えない日本の世界遺産人気」では、2011年6月下旬にパリはユネスコ本部で開かれた世界遺産委員会で「平泉」と小笠原諸島」が世界遺産に登録される瞬間に立ち会った…の切り口から「世界遺産とは?」「危機からの救済が基本理念」「地域の誇りとアイデンティティー」「世界遺産の課題」について講義が行われました。

 養成講座の全てが終了しましたが、この研修を締めくくる「テスト」を行いました。選択問題30問で30点、与えられて課題に、自己の考えを述べる記述問題で70点の合計100点です。その結果は閉講式の前となります。

 テストの後は、5班に分かれてのグループ討議です。「『富岡製糸場と絹産業遺産群』を世界遺産にするため、自分にできること」をテーマに各班とも、活発な意見交換の末、各班の発表者による発表が行われ、「受講前と今とでは、「富岡製糸場と絹産業遺産群」を世界遺産にとの知識を含め、考えが違ったことを実感したし、伝道師協会に入会し「伝道活動に参加して普及・啓発をしてみたい」と心強い発表がされました。

 テストの結果、すべての受講者が高成績であったことの報告があり、修了証書は、受講生が34名と多かったため代表者にお渡ししました。

 閉講式では、近藤会長、松浦課長から、それぞれ感想を含めての挨拶が述べられ講習会を無事終えることができました。

 その後、午後6時からロイヤルホテルで懇親会を兼ねた食事会を行い、和やかに賑やかに歓談し、お互いの健闘を誓い合って、午後7時にお開きとなりました。

(S.N 記)

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今年最後の弁天ワッセで「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産化に向けて熱く語りました。

2012年12月05日 00時12分44秒 | 世界遺産伝道師協会

今年も終わりの「弁天ワッセ」で伝道活動(中北毛支部)

 

 12月3日(月)午前10時から、今年の一年を締めくくる恒例の「弁天ワッセ」で伝道活動を行いました。

 本日の参加者は、日下部、掛川、門倉(る)、中島(進)の4名でしたが、朝からの曇り空で気温も上がらず、また、一時的に小雨もぱらつき、一日を通しての肌寒さを感じながらの活動となりましたが、それぞれが寒さ対策をしっかりとしてきたことと弁天通り商店街で用意してくれた、炭火で暖を取りながら午後2時まで頑張りました。

 やはり寒さのせいか、人の流れは少ないように感じられましたが、それでもチラシを受け取っていただける方は多く、中には手を出してくれる方もおり、予想以上の配布ができたように感じました。

また、「富岡製糸場と絹産業遺産群」のパネルにも目を向けてくれる方もおり、じっくりとお話をすることもできました。

 正午前後になると、なぜか自転車に乗って帰宅途中の高校生の通行が目立ち始め、聞きますと期末試験とのことでしてが、チラシを差し出すと、これまでと違って受け取ってくれる高校生の多さに気付いたところでした。

そんな中、勢多農に通っている一人の男子高校生は、今、養蚕のことを勉強もしているとのことで大変に興味を示してくれましたので、いろいろと話をする中で、最後に私たちは「富岡製糸場と絹産業遺産群」を世界遺産にすべく取り組んでいますが、再来年の6~7月には、その可否が決まるので、登録のあかつきには、君たちのような若い人たちが、その保存について真剣に引き継いでもらいたいことを話すと、にっこりと笑顔で答えてくれました。

 午後には、年末恒例の大蓮寺から6名の托鉢僧による「年末助け合い」の募金運動が弁天通りで始まり、そして世界遺産推進課の高橋補佐と鈴木主任が顔を出してくれ、約1時間程でしたが、激励をいただくとともに、私たちと一緒にチラシ配布をしてくれました。このこともあってかチラシの配布は順調そのものでした。

 午後1時半を過ぎると、人通りもめっきりと少なくなり、なぜか寒さが身に染みるのを感じ始めました。

 なお、昼食は、お隣に出店している時平伝道師が作ってくれた「ケンチン汁そば」をご馳走になり、一時の暖をとることもできました。

 寒い中、活動をしていただいた伝道師の方々に感謝するとともに、その労にも感謝したいと思います。

お疲れ様でした。

(中島 進 記)

 

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第一回『サンデンファシリティ㈱・ベイゴマ大会』で「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産運動を展開

2012年12月03日 22時42分17秒 | 世界遺産伝道師協会

第一回『サンデンファシリティ㈱・ベイゴマ大会』で世界遺産をPR

 

12月2日(日)、サンデンファシリティ㈱主催による「第一回ベイゴマ大会」が、サンデンコミュニケーションプラザを会場に開催されました。後援は本庄市教育委員会で協力は「みちくさ塾」と「富岡製糸場世界遺産伝道師協会」、中北毛支部が活動させていただきました。

今回の活動は「みちくさ塾」で活動されている金井拓美伝道師の人脈の賜物で、サンデン㈱より暖かく受け入れていただけたことに寄ります。

昨日伝道師の仲間入りをした今井玲子さんと新井春枝さんの御二人が早速伝道活動に初参加され、井上雄二、中島進、赤見隆、新井啓子、日下部の7名で活動しました。

9時に会場に集合し、施設内の絶好の場所を頂きパネル等の設営を早々に完了し、参加者の来場を待ちました。

メインイベントの「ベイゴマ大会」は屋外が会場であり、10時前には男の子達が何組もベイゴマに取り組み始まました。

10時に開会式があり、昨日同じく伝道師の仲間入りをした伊勢崎市職員の橋本隆さんもご家族4人で来場され、お子さんと一緒に繭クラフト体験(ぐんまちゃん作り)や紙芝居の見物等を楽しんでいかれました。

初開催のイベントとあって来場者数はそれ程多くはありませんでした。ベイゴマ大会と銘打ったイベントいうこともあって小学生の男の子の親子連れが多く、また女の子のグループや親子などが混じり、繭クラフト体験は人気でした。出来上がった“ぐんまちゃん”を手に皆さん満足そうでした。

子供がメインということで、パネルに立ち寄り解説を聞いていただけた方は限られましたが、11時と2時から隣の会場で行われた境島村の北川鎮さんの紙芝居をみんなで見物しました。昼食は交代で用意されたヤキソバ、お結びとおやきをいただきながらコミュニケーションする時間も取れ交流を深めることができました。

14時半からベイゴマ大会の表彰式に続き閉会式となり、帰路に就く方が増えましたので、我々も活動を終了することにしました。山本館長、田島智子さんや、みちくさ塾で参加した金井拓美さんにお礼を申し上げ、次回の活動をお願いし15時過ぎに会場を後にしました。

初活動の感想を聞きますとお二人とも“楽しかった”ということでした。三日間の養成講座でお疲れの翌日にも関わらず活動に参加いただきましてありがとうございました。

 

(K.K記)

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マスコミの「富岡製糸場と絹産業員群」と”ぐんまちゃん”のニュース

2012年12月03日 22時17分20秒 | 世界遺産伝道師協会

DCで製糸場、温泉自然売り込み 関西、外国に熱視線
http://www.jomo-news.co.jp/ns/1713541657096712/news.html

ぐんまちゃん、洋菓子マカロンに 前橋の「くわの実」発売
http://www.jomo-news.co.jp/ns/1613542849093879/news.html

絹の大衆化 貢献学ぶ 明大博物館友の会 富岡製糸場見学
http://www.jomo-news.co.jp/ns/2213543372226995/news.html

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富岡銀座まちなか交流館 今シーズン最終日の世界遺産伝道活動

2012年12月02日 20時29分37秒 | 世界遺産伝道師協会

富岡銀座まちなか交流館 今シーズン最終日伝道活動 富岡製糸場世界遺産伝道師協会富岡支部

晴天に恵まれた11/25(日) 世界遺産候補富岡製糸場は、ご見学のお客様で賑わいを見せております。ここ「銀座まちなか交流館」も大賑わいです。

AM10:00から、ご来館が始まり終始16:00迄、お客様の途切れる間も有りませんでした。

本日の、今シーズン伝道活動最終日を、お客様が、まるで知って居るかの様です、遠くは山形県や静岡県方面からも、おいでに成られたお客様が立ち寄られまゆクラフト体験をされて笑顔で、世界遺産の話を聞いて、お帰りになりました。

 なかにはパネルを見て説明を聴くと、世界遺産候補は富岡製糸場だけと思っていました。他の3資産は全く知りませんでした、ここに立ち寄り大変勉強に成りましたと、お礼を下さるお客さまも、おりました。

 

また女性2人で来たお客様や ご家族でおいでになった奥さまは、自分だけのオリジナルを作ると言って ぐんまちゃんやウサギちゃんとは、別のまゆクラフトをして行かれました。

(ぐんまちゃんも ゆるキャラ3位ですよ)

本日は、いつもの日よりも賑わいましたが 最終日に気をつかい、特別参加活動をして戴いた伝道師(中嶋弘 徳江康 小田静雄 今井信子 市川武男)の御協力で、お客様にも、ご満足な充分の対応が出来たこと感謝申し上げます。

楽しくまゆクラフト等 して参りましたが時刻は16:00になり、それぞれのお客様も、帰途のご様子が多く成りましたので活動を終了して富岡製糸場課 石田課長様に今シーズンの「無料クラフト体験案内パネル」の設置御礼と来シーズンもご協力いただけるようにお願いし、挨拶をして参りました。

 

伝道師の皆様今シーズン ありがとうございました。来シーズン(25/4~25/11)もよろしくお願い致します。

 

本日の活動は(徳江康 中嶋弘 小田静雄 今井信子 市川武男)でした

(T.I記)

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