和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

ちょっと[当たり」だった。

2012-06-29 | 本棚並べ
そういえば、
近田春夫著「僕の読書感想文」(国書刊行会)が2008年12月に出ておりました。『家庭画報』に1998年1月号~2008年1月号までの連載をまとめた一冊。
それを古本で注文。

古本屋は、古書の旭文堂書店(北海道旭川市)。
ちなみに、キョクブンドウショテンと読む。

そういえば、北海道の古本屋で購入すると、
けっこう、本はきれいですね。
古本代800円+送料260円=1060円なり。
なお、新刊の値段だと、1890円。

さてっと、本をひらくと、
「現代文章宝鑑」小田切秀雄・多田道太郎・谷沢永一共編(柏書房)の感想文にひかれました。その題は
「ベラボーは千四百ページ! 電脳を圧倒する先人達の頭脳」とあります。
感想文の書き出しは

「やはり私には古本の方が楽しい。ひとつには新刊にピンと来るものが少ないというネガティブな事情もある。が何といっても思いがけぬ掘り出し物の発見だ。つい先日もこんな本を見付けた。元値が六千五百円(’79)のところ千五百円。厚さは広辞苑ほどもある。何だか判らないが、買っても損はしないんじゃないか。とにかく手に取ってみる。これがちょっと[当たり]だったのだ。」

そして、感想文の最後も引用。

「どのような人のどのような文章が選ばれているのか、この紙幅では書きようもないが、幅、奥行きともども非常にフレキシブルだ。なにしろ不思議なことに、これだけの重い中身なのに、[象牙の塔]臭がしない、そういう人選、文選である。’79年という時代に、こういう本に、ちゃんと東海林さだおが優れた文章家として位置づけられているのはすごい。」(p115)


うん。この「[象牙の塔」臭がしない」なんて表現にさそわれて、
つい、フラフラと古本で注文することに、
こちらは、本代先払い。
古書店は、業平駅前書店(墨田区押上)
古本代900円+送料450円=1350円なり。

安いので、それなりに古い感はありますが、
ちっとも、読むのには差し支えなし。

とりあえず、本棚へ。


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