紀伊勝浦に泊まった翌朝、7時から宿の方に案内してもらって勝浦漁港の魚市場を見学に行きました。

宿から眺めた勝浦の町。

魚市場はJR紀伊勝浦駅からも近い所にあります。
魚市場の見学は、南紀勝浦温泉旅館組合加盟の宿に宿泊した人は前日までの予約で、朝7時から約30分間、中学生以上1,000円、小学生以下500円で、早朝の生マグロせり市を間近で見学、説明を聞くことができます。一般の人は2階見学フロアからのみ見学ができます。(無料)

マグロの主な種類にはクロマグロ、ビンナガマグロ、メバチマグロ、キハダマグロなどがあることとそれぞれの特徴を教えてもらいました。
マグロは遠く遠洋でも獲れますが、勝浦で水揚げされるのは近海で獲れるものです。

目玉が大きいのがメバチマグロ。

マグロの漁獲方法は延縄(はえなわ)漁法で、長さ10kmから100kmにもなる長い親縄に2000~3000の子縄をつけ、その先につけたサンマやイカの餌でマグロを釣り上げるものです。この長い縄を仕掛けてから巻き上げるまでに長い時間がかかるので、近海漁業と言っても、一度の出港から帰って来るまでに3・4日かかるそうです。

高知県からの漁船も寄港していました。

競り場はとても広く、陸揚げされたばかりの生マグロがたくさん並べられていました。
紀伊勝浦は遠洋の冷凍ではない生マグロの陸揚げでは日本一の量を誇っています。


競りを行っている市場職員。この台を動かして競りの場所に行き、仲買人が1頭ごとの番号と値段を紙に書いて差し出し、競り人が一瞬にして最も高値をつけた仲買人を判断して結果を発表します。あまりにマグロの数が多くて、声を出し合って競りをすると時間がかかりすぎるので、この方法をとっているのだそうです。

宿で貸してもらった長靴を履いて競り場の中にも入らせてもらい、マグロの大きさを実感することができました。80kgにもなると人間の背より大きいものがゴロゴロしています。
100kg以上のマグロが揚った日には、宿でもマグロのカマ焼きのご馳走が出るそうですが、この頃にはそんな大物が少なかったそうです。


赤いマンボウのような魚や、

サメも網にかかるそうです。

競り落とした魚を乗せて仲買人がトラックで帰って行きます。
勝浦の町にはマグロを食べられるお店や、お造りの無人販売のお店もあるそうです。
2016年紀伊半島一周の旅(6)に続く。