透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

外在化された自分

2016-02-07 | A あれこれ

■ 毎日鞄を持ち歩いています。仕事の時だけでなく、休日に出かける時でも。鞄はもうひとりの自分なのかもしれません。自分の中に収まりきれなくて、あふれてしまった自分を収める鞄。

その鞄には本を入れています、いつでもどこでも読むことができるように。本を読むのは、自分の中にまだ収まっていない「外の情報」を、自分の中に収めようとする行為と考えることもできるでしょう。

今鞄に入れて持ち歩いているのはこの2冊です。関心があるから読んでみたい、面白そうだから読んでみたいというのは自分自身の気持ちなのですから、本は心の投影だと思います。それは自分の心が外在化されたものと捉えることもできるでしょう。ならば、読んだ本を書棚に並べて置くのは自己確認のため、そのような欲求からとも言えそうです。



別に全て自分ができなくても良い、知らなくても良い。この仕事はあの人にお願いしよう、このことはあの人が詳しいから、訊いてみよう。このような人が周りにいること、そう、人のネットワークもその人の能力なのだ、と最近同僚と話をしました。この時は、自己弁護の気持ちもあったかと思います。

自分という入れ物にどんな情報をどのくらい入れたいのか。入れ物に入らないものは外在化しておいてもよい。要は、自分をどのように規定するか、でしょう。


「包む」という概念をどう捉え、その範囲をどうするかに依るでしょうが、本稿は包むというカテゴリーに入れてもよさそうです。


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