透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「からだのままに」を読んだ

2010-02-21 | A 読書日記


 南木佳士の小説やエッセイは単行本ではあまり読んでいないが、文庫化されるたびに買い求めて読んできた。一昨日(19日)久しぶりに書店へ出かけて、文春文庫の棚を探して『からだのままに』というエッセイ集を見つけて購入した。昨日の夕方カフェマトカにて読了。

カバーの折り返しのリストをみると前作は『こぶしの上のダルマ』だ。その前は『冬の水練』(過去ログ)。

**群馬県嬬恋村で生まれ、十三歳まで育った。東京や東北での学生生活を終えた直後より信州佐久平に住んでいる。気がつけば五十代半ばの身の、四十年あまりを浅間山麓の北と南に置いたことになる。** 収録されている「浅間山麓で書く」というエッセイの書き出し。

幼いとき母親を亡くして祖母に育てられ、東京の郊外の進学校を卒業、東北地方の大学の医学部に進んで・・・。医者になってから著者はパニック障害からやがてうつ病に・・・。 健康の回復を得て登山を始めて・・・。

エッセイでは著者の半生が繰り返し綴られる。著者自身あとがきに**読み返してみるとおなじ題材の繰り返しが目立つ。** と書き、**しかし、書くときの状況によって扱いは微妙に異なっている。** と続けている。それで、文庫化されるたびに読んできた。

秋の日の深夜から明け方にかけて、机上の明かりだけで読むエッセイ。読むといつも心が落ち着く・・・(と以前も書いたかな)。


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