透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「月光仮面」

2008-11-06 | A 読書日記


 昭和33年。日本映画が史上最高の観客動員数を記録した年だが、その後は下降の一途を辿っていく。そしてこの年テレビヒーロー月光仮面が生まれた。

『「月光仮面」を創った男たち』樋口尚文/平凡社新書は当時の子供たちのヒーロー月光仮面を生んだテレビ界の内情の興味深いルポと論考。

月光仮面を演じた大瀬康一はその後「隠密剣士」の主役も演じている。月光仮面を観ていたという記憶はないが、隠密剣士は、とにかく面白くて毎週欠かさず観ていたという記憶がある。

著者が大瀬康一に行ったロングインタビューで、大瀬は月光仮面と隠密剣士制作の様々なエピソードを語っている。月光仮面はとんでもなく安い制作費ではあったが、若い制作スタッフが情熱だけで朝から晩まで、時には徹夜で番組を創りつづけていたということをこの本で知った。

ちなみに、月光仮面の原作者の川内康範さんは森進一の「おふくろさん」の作詞者でもある。

一昨日、昨日とブログを早々に切り上げたのはこの本を読むためだった。