透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「前方後円」?

2007-10-06 | A 読書日記

   

 『ねじれた伊勢神宮』宮崎興二/祥伝社文庫については既に書いたかも知れない。「かたち」が支配する日本史の謎 というサブタイトルで分かるように「かたち」には意味があるという視点から日本の遺構のさまざまな謎に挑むという試みをまとめたもの。

この本には前方後円墳が取り上げられている。そう、中学で習う前が□、後ろが○という意味の古墳。この名前が初めて現れるのは江戸時代、蒲生君平の「山陵志」ということだが、歴史に疎い私はこの書を知らない。

松本清張がこの「前方後円」という捉え方に疑問を呈し、前後ではなく左右に並んでいるのだという説を唱えたということも紹介されている。

以前この本を読んだとき、「前方後円」と判断する根拠も知ることなくただそのように憶えたことを思い出し、清張の「定説」を疑う探究心に感心させられた。

そのときから清張説を読んでみたいと思っていたが、今日書店で見つけた。

『遊古疑考』河出文庫。松本清張はこの文庫の「前方後円」墳の謎と題する章で自説を展開している。明日、読みたい。

さて「フラガール」!