【遙か佐渡を見つめる良寛 2006.5撮】
晩年、父はしばしば良寛を語った。生前、父に請われて何度か良寛ゆかりの地を訪ねた。思えば、ほとんど良寛を知らなかった20年も前のことだ。
最近は、自分がそのころの父の年齢近くになり、良寛の生地出雲崎や、墓所のある和島村の隆泉寺を巡り、良寛を訪ねた父の心境を思っている。
良寛は、物、名誉、地位、金銭、権力などのために生きる生の空しさを教えている。かつてない平和と繁栄の中、とかく本当の豊かさを忘れることがある。便利で恵まれた豊かな生活が、すべてお金に絡むものであっては切ないことだ。経済的な繁栄が即幸せではない。もう一度、人としての生き方を考えたい。父もそんな思いであったろう。
寒さが厳しくなると良寛の五合庵を思い浮かべ、あまりに質素な貧しい生活をあえて選んで耐え抜いた良寛の強さを思う。今度また、雪の中に五合庵を訪ねたいと思っている。
晩年、父はしばしば良寛を語った。生前、父に請われて何度か良寛ゆかりの地を訪ねた。思えば、ほとんど良寛を知らなかった20年も前のことだ。
最近は、自分がそのころの父の年齢近くになり、良寛の生地出雲崎や、墓所のある和島村の隆泉寺を巡り、良寛を訪ねた父の心境を思っている。
良寛は、物、名誉、地位、金銭、権力などのために生きる生の空しさを教えている。かつてない平和と繁栄の中、とかく本当の豊かさを忘れることがある。便利で恵まれた豊かな生活が、すべてお金に絡むものであっては切ないことだ。経済的な繁栄が即幸せではない。もう一度、人としての生き方を考えたい。父もそんな思いであったろう。
寒さが厳しくなると良寛の五合庵を思い浮かべ、あまりに質素な貧しい生活をあえて選んで耐え抜いた良寛の強さを思う。今度また、雪の中に五合庵を訪ねたいと思っている。