エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

能舞台を鑑賞

2019-10-30 | 日々の生活

                                           

                                    

静かに降る雨の野外能楽堂に思い出に残る能舞台を鑑賞した。

ご近所のH先生から思いがけないお誘いを受け、しばらくぶりに能を鑑賞した。

10/26  会津能楽会主催の「能と謡」、初めて見る妻と楽しみに出かけた。

当日は、地区文化祭の前日で準備作業に追われ、何とかプログラムの終わり3題を鑑賞することが出来た。

舞台脇に、そぼ降る雨に濡れた庭の石、松の緑にこころが落ち着いた。

脇に立つトチノキが色づき薄日が射し始めた。

静寂に謡いが響いた。

情感に響く横笛、かん高い大鼓の響き、やさしい小鼓と、独特なは心地よく、久々に流れる伝統的雰囲気に魅せられた。

ひととき、いろいろな思いを巡らせた。


舞囃子「松虫」は番組の解説で僅かに知るのみだったが、秋の野の虫の音の風情を十分感じることができた。

素謡「巴」は、ほとんど内容も聞き取れなかったが、ときどき分かる言葉にほっとさせられた。

                  

最後の能は「土蜘」、H先生は主役の後シテを務められた。

土蜘蛛の精を退治しに行った武者と土蜘蛛との死闘、宙に放物線を描き広がる蜘蛛の糸が美しく素晴らしかった。

    

 

 今更ながら、豊かなこころ広がるこういう世界があることを再認識させられた。

 もう半世紀も前、水道橋の能楽堂で鑑賞した微かな記憶が甦った。


虫に教えられる 人間の愚かさ

2019-10-29 | エッセイ

10/2の拙ブログ 「深まる秋 愛おしい虫たち」をエッセイにまとめた。

(blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/dedf21d80341b6f6535c757258a64857)


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秋の深まりを感じながら里山を歩いた。ススキが輝き、栗のイガが熟し割れてきた。

上空には、うろこ雲にアキアカネが舞っている。

方々で始まったコンバインの刈り取り風景をしばし見学した。

休耕田を席巻する、背丈以上に伸びたセイタカアワダチソウには驚いた。

その一角にミゾソバが群生し、正にチョウやハチの花園となっていた。

近年見かけるようになった南国のチョウ・ツマグロヒョウモン雌の新鮮な美しい姿に魅せられた。

ウラナミシジミが花から花へと蜜を求め、赤紫色のツリフネソウにはクマバチが、また色褪せたイチモンジセセリも忙しそうに飛び交っていた。

立ち止まって精一杯生きる小さな虫たちを見つめた。

争いのない花園のチョウたちに、人間は実に愚かな生きものかをあらためて教えられた。

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 備忘録  超多忙な日々

2019-10-28 | 日々の生活

しばらくでした。

いろいろ予定があり、書く余裕がないと思いしばらくブログを休んだ。

まさに、超多忙な日々となった。

以下は最近の出来事
①台風19号接近で、悠くんの小学校運動会が14日に延期となった。
②千曲川や阿武隈川氾濫のニュース、あちこちで浸水被害が発生していた。
 その後、息子の嫁のいわき市の実家で床上浸水の被害にあったことを知り、見舞いに。
③また、昔の勤務先の年一度の懇親会や町内の敬老会と続いた。
④メインは、生きるためには避けて通れない半年ごとの入院だった。
 短期間で退院するも経過は思わしくなく、しばらく気が滅入っている。
⑤一昨日は地区文化祭準備、その後知り合いの能舞台の鑑賞をした。
⑥そして昨日は今日は文化祭だった。来年からはお客様に。
⑦合間を縫って、庭の植木鉢数十個を風防室に取り込んだ。大仕事は大きな金魚鉢の移動。
⑧書斎西側に例年通りの雪囲をほぼ終えた。

 体調と相談しながらも、これほど多忙な日々はかつてあったろうか。
 明日のことは分からないが、少し休めるような気がする。

今朝、担当町内へ回覧文書を配りに歩く。
途中、町内ただ一つの大根畑にウラギンシジミを見かけた。

ウラギンシジミはツマグロヒョウモンと共に珍しくなくなったようだ。

家の庭でもときどき見かけるようになった。

  ウラギンシジミ♂

   妙国寺前アメリカハナミズキ

ハマナス ザクロ


キトンボの産卵

2019-10-16 | 自然観察

 

                                  

 

涼しくなったと思っていたが、雨続きで、しばらくぶりの青い空だ。

キトンボが池に現れるのは10月に入ってから、7月には羽化して林の中で過ごしているらしい。

今日初めて産卵風景を撮った。  ほぼ平年通りだ。

  

  

 

 田んぼでアキアカネ産卵 

 オオアオイトトンボ♀  ♂

  

コバネアオイトトンボ♀ 

 磐梯山 ソバ刈り終盤

 

そろそろトンボも終焉を迎えている。

ススキ輝く林道を歩くと、アキアカネ、ノシメトンボが地から湧いて来た。

黒い赤トンボはいよいよ姿を消し、コバネアオイトトンボは♀1頭が出てきてくれた。

何ともの悲しいことか。

来シーズンも元気な姿を祈って後にした。

 

   しばらく(1週間ほど)ブログ休みます。 健康を取り戻してからまた更新します。

 


野菊の如き

2019-10-14 | 文芸

                                                      

この時期になると、なぜか政夫と民子の物語を思い浮かべる。

庭に、里山にユウガギクを見みるとき、政夫の握った菊は・・・、などと考えることがある。

どうでも良いことだが、この菊は、ユウガギクではなくノコンギクだろうか・・・、などとときどき考える。

また、本棚の定位置から「野菊の墓」を手にした。

「野菊の墓」については、何回かブログに書いた記憶があリ探してみた。
どうも、10年前に一度だけだったようだ。       https://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/m/200810/1 

傍線が引いてある。

『其時そのときの事ことを考えてると、全く当時の心持に立ち返って涙が留めなく湧くのである。』

『政夫、堪忍してくれ・・・・・民子は死んでしまった・・・・・私が殺した様なものだ・・・・・』

いつも読む度に、切ない思いに ・・・・・『涙が留めなく湧く』のである。

 

 


台風一過 

2019-10-13 | 日々の生活

大型の台風19号が大きな爪痕を残し通過していった。

朝のうちに、息子の嫁さんのいわきの実家へ電話するも不通。

後から、息子からの連絡で、床上まで浸水被害を受け避難しているとのこと。

あらためてお見舞いをと電話するも未だ不通だ。

あらためて、ここ数年の異常気象を思い、温暖化が原因と実感している。

長い間、化石資源に依存し、豊かさ便利さを求め続けてきた人間、いよいよ自分の首を締めてきたと言う他はない。

また、生物多様化の重要性が言われ、多くの生きものの絶滅を心配している。

どんどん姿を消しつつある動物や昆虫、実は人間もその一員であることの自覚が足りなかったのだ。

環境問題への対応がこのままでは、人類滅亡も遠くはない。

咋夜半の風雨はやはり心配だった。幸いに、いつも心配する我が家の桐の大木は大丈夫だった。

おそらく来年以降も、同じような異常気象が心配だ。

台風一過、庭に足跡を探しながら、秋を拾った。

未だ色づかないカリンの実がいくつも落ちていた。色づいた柿は大丈夫。

 

  

  シオン

タラノキ アキノキリンソウ 

ナミアゲハ3令幼虫    オツネントンボ

これは、チシオタケ ネットでヒットした。 径は1~2cm、試したが赤い液は出なかった。

  

サフラン咲くツマグロヒョウモン雄

  色づいた

  初めて見たが、ギフダイミョウガガンボらしい。

いろいろな生き物を知ることは、あらためて我が癒しだ。

 


 「森で遊ぼう」終わる。  試み:里山で拾い集めた標本

2019-10-12 | 日々の生活

巨大台風19号の接近で、「森で遊ぼう」は中止となった。

最終回のため、市役所ロビーで修了式があった。

天気が問題なければ、今日の大テーマは「火起こし体験」「サツマイモ、落花生収穫」「生きもの観察」 午後は「木工クラフト」だった。

 

「森で遊ぼう」は、正式には、平成15年度に設立された「市民と共生の森の会」の事業。

一般市民が参加できる事業として、毎年、「森で遊ぼう」森林エコ・カル子どもクラブとして開催されている。

今年は小学生32名の参加、4~10月までの6回、自然に親しみながら、自然に学んでいる。

我が輩も、ひょんなことからお手伝いするようになり、今年7年目を迎えた。

毎回の大テーマとは別に、今年は年間共通のテーマを設定し、小生が「生きもの観察」としてプロデュース担当し実施した。

1年間を振り返ると、

第1回(5月) :「観察の意義について」「水辺の生きもの」  第2回(6月): 「 昆虫について ・チョウ」

第3回(7月):「 昆虫について ・トンボ」  第4回(8月):大テーマ「昆虫ウオッチング」(・散策・採集・発表)

第5回(9月):「 昆虫について ・バッタ」   そして、 今回第6回(10月)は 「1年間のまとめ」&「標本を観察」を計画していた。

この共通テーマは、大テーマの間に毎回40分程度の時間だ。お話しは短めに、生きものに実際に触れての活動を重視した。

今回中止となった第6回は「甲虫」の希望もあったが、身近に観察対象が見つけにくく悩んでいた。

(予定した内容)  最終回でもあり、1年間の観察を通しての反省をまとめながら 「生きものと環境問題 」を考えたかった。

   ○ いろいろな生き物が精一杯に生きていること。 (生物多様性)

   ○ 生きものはばらばらでなく、つながっている。 (生態系 食物連鎖)

 いつも、小さい子ども達にお話しだけでは難しい。今回は標本を準備し、観察させようと思っていた。

 と言いながらも、美しい蝶や珍しい虫の標本を見せることには抵抗があった。

 そこで、「里山で見つけた拾いもの」を標本とし準備した。

   ヤゴ抜け殻、セミ抜け殻、チョウの蛹殻、ハチの巣、ヘビの抜け殻、マツボックリ各種・・・

  里山で拾い集めた標本

シーズンが終わり、反省し、また新しい年の策を練ることになる。

昨年は、体調を崩し、入院もあり全休だったが、今年は何とか元気に参加できた。安堵している。

 

修了式後、子どもたちは、自分たちで育てたサツマイモと落花生をお土産にもらった。

僕も帰宅後、珍しいので、分けてもらった一握りの落花生を茹でた。

初めて食べたが、とても美味しかった。

 


おっとりした トンボ

2019-10-06 | 自然観察

                    

 

久々に帰省されたMさんとトンボの撮影にご一緒した。

雨が心配されたが、風が少し強いものの朝から晴れ渡った。

2時間足らず、Mさんの希望するトンボに会え、珍しい光景にも遭遇できて良かった。

絶滅危惧種を心配する日々だが、今年も元気に姿を見せてくれたコバネアオイトトンボ、マダラナニワトンボが愛おしくてならない。

環境省レッドリストでは、いずれも激減していて、絶滅県が増えているようだ。

福島県では、一昨年10数年ぶりに改訂されたレッドリストでは、マダラナニワトンボこそ絶滅危惧Ⅰ類だが、

コバネアオイトトンボについては、それ以前はⅡ類だったが準絶滅危惧種に格下げ分類となった。

いつも巡る生息地での個体数は年々減って、とても心配な状況なのに・・・。

いつも思うことだが、この2種、おっとりしていて近づいても逃げないから撮影しやすい。

でも他のトンボが近づくと、実に俊敏なものだ。

いろいろなポーズで止まる、実にかわいいトンボたちを撮った。

マダラナニワトンボ 最近は5~6頭が迎えてくれた。 

♀ 

 ♀        ♀     ♀       ♂  ♂  ♀     ♂  

 ♂ 

♂  

  

 

 コバネアオイトトンボ  やはり個体数は少ない、生息する池から離れた水路で見つけた。 光の反射で金属色の色合いが違って見える。 

♂ 

 ♀   ♂       

♀ ♀ 

キタキチョウオオアオイトトンボ

 

大型のトンボが連結飛翔中のノシメトンボのペアを捕まえた。近くの草むらで哀れな、壮絶な光景を目撃した。

オオルリボシヤンマの♀のようだ。近づいても食事に熱中、哀れ♀が犠牲に。

ちぎられた♀の頭を付けたまま、♂は飛んでいった。           メスの頭部が見える。  

 

  

新鮮なルリシジミ♀ セスジツユムシ

マイコアカネ アキアカネ

ナツアカネ ノシメトンボ

 愛おしいトンボたちを見つめながら、いろいろなことが頭を巡ってきた。

午後は、雲が広がり予報では雨降りになるようだ。明日の「森で遊ぼう」の準備作業が心配だ。

 

 

 

 


 深まる秋 愛おしい虫たち

2019-10-02 | 自然観察

明日から天気が崩れるらしい。午前中に秋の里山を巡ることにした。

いつもセイタタカアワダチソウが群生する休耕田の一角に、ミゾソバの花園がある。

ウラナミシジミが元気に飛び交う草むらに入ると、ハッカの香りが。

アメリカセンダングサが好みのモンシロチョウ、ミゾソバにはヒメアカタテハ、キタテハ、ヒョウモン類が花から花へと蜜を吸っていた。

 ウラギンスジヒョウモン

ウラナミシジミ  キタテハ秋型

ツマグロヒョウモン、数日前、市街地で見かけたのは♂ばかりだったが、新鮮な♀が花から花へ。

  ツマグロヒョウモン♀

 クマバチ ツリフネソウ

ヒメシロの里で、ヒメシロチョウの終息を確認した。 

稲刈り盛ん  ノシメトンボ 打空産卵

ノシメ  アキアカネ♀

マユタテアカネ♂  

アジアイトトンボ♀  

交尾 キトンボ

ついでに、いつもの絶滅危惧種とキトンボを見に行った。

マダラナニワトンボは ♂ ばかり???

♂ 

♀ 

♂ 

♂ ??

  ??   ??

 マダラと思い撮っていたが、逆光で分からなかった。よく見ると、イメージが違うが眉紋からマユタテアカネ♀かも。

ヒメアカネ♀か?  

相変わらず少ないコバネアオイトトンボ

    コバネアオイトトンボ ペア

 秋も深まり、この子らを見つめながら何となく寂しくなってきた。


秋のチョウ

2019-10-01 | 自然観察

半年ごとの入院が近づいた。気が滅入るが、生きるためには仕方ない。

昨日、消化器科I医師の診察を受け、部品交換入院の日程を決めた。

結構雑用がある。今日も会議が2つ、来週は、小学生の森の自然観察の最終回がある。

その他、蕎麦会やら懇親会やらと、多忙な日程の合間を縫っての入院となる。

体調は良い方だが、退院後は、どうも芳しくない。

 

朝の霧が晴れてきたので、我が家から2キロの近間に秋を見付けに出かけた。

先ず、5,6年前から目に付くようになったツマグロヒョウモンが数頭、新鮮な♂が迎えてくれた。

午後の会議で出向いた公民館の花園にもツマグロヒョウモン♂が飛来していた。

 

ミソソバにモンシロ                                      キチョウはアメリカセンダングサが大好き            

  

ヤマトシジミ産卵 キタテハ

ウラギンシジミが元気だ。  あちこちの見るようになった。             秋型の特長は前翅頂部が尖る

            

セスジツユムシ遅いハラビロトンボ

ウラナミシジミ 庭のシオンに 

アキアカネ 竿の先

      尾っぽが・・・

 ほぼイネ刈り終わる