今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
(お問合せ)tomytmzk@titan.ocn.ne.jp
 

PEN-Sブラックは本物か? の巻

2019年06月27日 10時03分53秒 | ブログ

庭仕事とかいろいろやることがありまして・・息子の駅まで用の安物クロスパイクですが、シフトケーブルのアウターが劣化しまして芯線が飛び出して変速不能となりました。しかし、自転車用のケーブルアウターは何であんなに耐候性がないんだろう? バイクだったら1969年製のケーブルだって普通に使えるのに。。で、ジャイアントの純正シフターはスラム製のグリップシフトなんですが、どうせならレバー式に変えちゃおうと思いましたよ。シマノのシフターにはブレーキレバー一体式と別体式がありますが、一体式だとシフターレバーとの自由な位置関係の調整が出来ないので別体式を選びました。(と言うかテクトロの3フィンガーのレバー形状が気にいっているので)それまでラインナップされていたSL-M310が品切れ状態が続いていましたが、最近後継と思われるSL-M315が出て来ましたので入手をしました。ブレーキレバーを抜いてシフターを先に差し込みます。

シフターを仮留めして注油をしたケーブルにアウターを通していきます。変速段数はリアホイールを交換する時にスプロケットをボスフリーからカセット式に変更したのですが、駅まで仕様のため8速化はせず、3X7速のままです。

 

リヤディレーラー部分のアウターは、元の長さより1cm長く切ったのですが、まだ短かったかな? この後、変速がスムーズに出来るようにディレーラーの調整をして行きます。

 

ハンドルグリップはグリップ式は短いものが使われていたため、長いタイプに新調しました。

 

 

前モデルとの違いは良く分かりませんが、今回のモデルはシフト表示間隔が等間隔ではなく、1→2が広く開いています。変速のリリースが異なるのかと心配しましたが、問題なく変速は出来ています。まぁ、安物ですが流石に信頼のシマノ製。良い製品です。

 

S800MのVol.4が出ていました。今回はダッシュボードです。流石に大きさには感動ものですけど、材質の質感が上手く表現されていないと感じます。全体に艶消しが強くこのスケールにしては計器の表現も1/43スケールの戦闘機並みです。

 

後ろは本物のパネルガーニッシュですが、材質はアルミの黒アルマイトで外周は磨きになっています。経時的にアルマイトが緑がかって来るので個体によって雰囲気が変わります。計器類はタコメーターのレッドゾーンが他と一体な白で表現されていますが、本来は赤ですね。しかし、現存のものは赤の色素が退色して白っぽくは見えます。たぶん現車を取材した結果か? ダッシュボードの上面はS800Mは北米安全基準を満たすため、それまでのS800のダッシュボードの上からスポンジ層を追加したものです。これがMタイプの特徴です。その被覆はこのように完全艶消しではなく、半艶の素材が使われていて、ダッシュボード下部とは艶が異なっています。そこまで表現を求めるのは酷か? 現存の個体は追加されたスポンジ層が劣化して、取り去られている(私のも)個体が多いですから、ひょっとするとMタイプ以前のS800リジット仕様になっているのかも知れません。取材側にそこまでの知識はないでしょうから。イマイチ、ボリューム感が足りないんですよね。あと、トノカバー固定用のギボシ(亀の甲スナップホックA)が8個必要なのですが、いつの号にセットされてくるのか、無い訳にはいかないしなぁ・・

新車カタログがありましたので画像を追加しておきます。ダッシュボードの上面に厚くスポンジパッドが貼られているのが分かると思います。現在、オリジナルの状態を維持している個体は無いのではと思います。

 

メーターの左側小径は左からアンペア/フュエルメーター、右はサーモメーターです。メーターの外周リングは銀表現ですが違和感があります。オリジナルは側面は艶消し黒で前面のみ銀色の化粧表現としてあります。モデルの部品割りの都合で仕方ありませんが、ガーニッシュの左端の形状が違います。

 

右端の穴がメインスイッチで左がホーンスイッチになります。折角の大スケールなので、細かな色彩表現を塗装で直して行くと、もっと良い雰囲気になるでしょうね。

 

で、本題をやらないと叱られてしまいます。ご常連さんからPEN-S ブラックが来ました。この方はすでにブラックを所有されている方で羨ましいですね。そこでまず、オリジナルか? というご心配です。私も何台もリペイントで作りましたからね。おめでとうございます。オリジナルです。

 

ブラックモデルが作られたのはSの初期ですので#1627XXは整合性があります。簡単な見分けはスプロケットがアルマイト地でスプールがグレーでしょうね。但し、この個体の場合、細かく塗装を直されているようです。シャッターは一応作動しますが、この時代の個体は、途中でO/Hをしていない場合、正常に作動はしませんので、手が入っていると思います。

シャッターユニットを取り外すと・・留めネジが5個。1個多いですよ。これは私もたまにやらかすミスで、内部に入り込んだネジを紛失したと勘違いをしてストックのネジを使ったものでしょう。ストックのネジがあるということは手慣れた方の作業です。

 

矢印のスリ割りを見ると分解されていることが分かります。また、この頃はターミナルへは半田付けと思いますが、リード線を途中から切って中期以降の接片ダイブに改造したのではないか? まぁ、どちらでも良いですけど・・

 

オーナーさんからは前所有者が駒数ガラスを交換している。とお聞きしていて「接着が正しくされているか」が心配でしたがやはりダメでした。エポキシ接着剤はメッキ部分より塗装部分に対して親和性が強く、古い接着剤を完全に除去することが非常に困難です。普通の梨地メッキであればやり方によってパリッと剥がすことが出来ますが塗装ではそれが出来ません。古い接着剤が残った状態で新しい駒数ガラスを接着をすると、当然ながら定位置に収まらない訳です。画像の部分が密着していませんね。さて、見なかったことで良いのかなぁ?

 あぁ、謎の白い粉・・。定期的に見ますね。ご自分の最良と思う方法なのでしょうけど、洗浄するの大変なんだから勘弁して。

 

 

 あまり使われていませんね。洗浄をした本体を組み立てて行きます。

 

 

完全に洗浄をして組んだシャッターユニットをセットします。

 

 

ストロボ接点はカバーにカシメられていますので、不良となったものを後期の部品に交換されたのかも知れません。それで接片式に改造する必要が出来たのでは?

 

カム板/シャッターリングは僅かに腐食があり、オーナーさんから交換希望で部品取り機が来ていますので交換をしておきます。ここのメッキは腐食しやすいので、オリジナルも悪くはない程度ですが。

 

対物レンズと前面ガラスを分解清掃をして、再度接着をしました。

 

 

PEN-Sブラックは一般に市販はされなかったとのことですが、かと言ってまぼろしと言うほどでもなく定期的に修理ご依頼を頂きますね。当時の生産数と現存数はどのくらいなのでしょうね。貴重なブラックモデルを2台も所有されているとは羨ましいですね。

http://www.tomys800.sakura.ne.jp/

 

 

 

 

 

 


2回巻上げのPEN-FTの巻

2019年06月21日 18時05分23秒 | ブログ

東京オリンピックのチケットは残念ながら外れました。開会式などは宝くじのような倍率なんでしょうね。それと最近、眼精疲労が辛いので、ブログのエントリー数を減らそうかと思っていますが、アクセス数を見ると、毎日見てくださる方が大勢いらっしゃるので申し訳なくて、ついついUPしてしまいます。で、S800MのVol.3が発売されていました。今回はフロントバンパー、タイヤ、ホイルキャップ、ハンドルなどですので、BOX額縁によるオブジェを製作する予定の私としては外せません。ハンドルの真ん中に付いているのはホーンボタンではありませんよ。ホーンはメーターパネルのメインスイッチ左にレバー式のホーンレバースイッチアッセンブリー(3530-533-006)として付いています。本物をエスハチから外して来ましたら、外周リングが錆び錆びになっていました😢。速攻で磨きましたよ。今回では右端に入っていますけど、実測11mmで本物は約75mmなので1/6としてはアンダースケールです。ハンドルはS800M以前まではフタバラケット製の本物の木製でしたが、S800Mからはプラスチックになったのは残念なところ。但し、木製のハンドルは積層の接着が剥がれて使用するのは危険だと思います。ナルディーのウッドなども使用したことはありますが、現代の走行では小径革巻きの方が良いです。

ステアリングホイールエンブレム(53130-533-000)は、あと一つ新品をストックしてあります。隣りはMOMO用の社外ホーンボタン。比較するとオリジナルが大きいのが分かりますね。

 

で本題。PEN-FT #2328XXとしては標準的な劣化具合の個体。露出メーター不動(リード線断線)、2回巻上げなどが気になります。では、洗浄組立・・

 

 

巻上げ関係を組んで行きます。

 

 

問題発見。2回巻き上げの原因は巻き上げギヤ(軸)に問題がありますが、もう一つ、⇧の巻上げカムを押すピンのカシメが緩んグラグラしでいます。

 

 

この分部はレバーに組立後カシメられているので分解が出来ません。組んだ状態で再カシメをしておきます。

 

リンクバネを取付(接着)てから本体に組み立てます。

 

 

巻上げギヤ軸の右側が摩耗しています。

 

 

昨日のの土曜日は、定期通院で新宿に行きましたが、突然の雨に走ったり、地下通路を埋めるほどの外国人観光客の流れに圧倒されて疲れ果てて帰宅しました。よって、作業は進んでいません。完成したシャッターユニットを本体に搭載したところまで。電池室のリード線の新製と2回巻き上げを修正して、非常に調子の良いシャッターです。画像はシャッターを切ったところですがシャッター羽根の動きを止める同調は難しくて出来ません。

何とか体力も戻ったので再開します。しかし、昨日のF1はつまらなかったです。レッドブルホンダのガスリーは無理だね。ホンダもスペック3のエンジンを投入しても力不足です。で、この頃の接眼プリズムのコーティングはモルトの影響で劣化しています。清掃をすると右側の弧の部分のコーティングはなくなります。

プリズムを清掃して組み込みました。アイビース枠は欠けていましたので新品と交換して組みます。

 

 

ハーフミラーもダメですね。新品と交換します。

 

 

露出メーターの基板ですが、電池の液漏れを起こした個体は、リード線に漏れ液やガスが伝わって基板のパターンを腐食させます。再半田付けは非常に困難です。

この個体 #2328XX(1968-7製)はすでに前板を留めるネジが+ネジに変更になっていますね。

 

 

画像はその時の個体ではありませんが、先日やりました #2446XX(1968-8製)はまだ-ネジのままでした。製造№も若くて翌月製造なのに変更前の仕様に戻っています。この部分は単にネジの頭が違うだけではなく、本体側のネジの長さ(画像の部分が短い)や前板側の皿ネジ用のザグリの大きさも異なり、本体と前板は変更前と変更後はセットで使用しなければなりません。変更の過渡期には、このようなことも起きますね。

組立は完成。露出計の感度調整やピント調整などをして行きます。

 

 

23万台で殆どのユニット変更は終わっていますが、あとは製造からどれだけ時間が経過しているか(経時劣化)という違いですね。非常に素性の良い個体でした。

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電池入りの元箱D2の巻

2019年06月18日 12時27分16秒 | ブログ

最近、gooブログが新しくなって、初めてアクセス解析というやつを見たんですよ。すると、過去のアーカイブで見て頂いている上位はなんと腕時計関係なんですね。びっくりしましたよ。カメラのカテゴリーでUPしているのに腕時計が上位とは・・PENファンの方は新しいエントリー以外は見ていないということらしいです。時計分解ファンが増えいることもあるのではと思いますけどね。時計関係のブログ始めようかな・・

で、本題です。遅れて来たペンマニアさんの元箱シリーズ。今回はPEN-D2 #2005XXです。生産量も少ないので現存数も当然少ないわけで、その中で元箱付きとなるとこれは希少です。

5月からって何年のよ。シャッターユニットのコパル生産が昭和40年4月ですから、オリンパスの生産は翌月5月の可能性が高いので1965年(昭和40年)のことですね。たぶん・・通常は入いらない、こういう紙片やシリカゲル、旧ロゴのOlympusが印刷された(↑画像)ビニール袋も貴重です。

 

D2から新しいデザインのレンズキャップになったようですね。取説などは新しいOlympusロゴが使われていて、ちょうど混用されている時期のようです。

 

 

あっ、イヤな予感・・水銀電池が入ったままだよねぇ。

 

 

固着の電池蓋を開けて見ると・・やっぱりね。これ仕事で無ければ触りたくないです。

 

 

D2・D3の電池液漏れ機の電池室分解は非常に困難です。まずスリ割り皿ネジが緩みませんし力を掛けるとスリ割りが壊れます。それでは仕事になりませんから開けますけどね。

 

液漏れによって塗料が侵されているのでアルコールで拭き上げでも溶けてしまいます。

 

 

艶が変わっていますね。艶消しが強いところの塗装はダメです。うちのD2のダイカストに交換した方が良いかもですけど、それではオリジナルでは無くなってしまいます。遅れて来たペンマニアさん。今回は良くなかったですね。

 

シャッターの地板にスが入っています。これはレールを加工したら現れたものです。私はこの部分がこのシャッターの胆だと思っていますので、これを良品として通したコパルの品質基準を疑います。まぁ、実用は無いと判断したのでしょうけど・・

 

その他の部分は疲労の少ないユニットです。

 

 

ヘリコイドグリスを交換してシャッターとドッキングで完成です。

 

 

D系は後玉の曇りが多いのですが、この水銀ガスの中にあったにしては非常に良好ですね。

 

 

細かな部分にメッキの劣化があるのは惜しいです。

 

 

電池液漏れは完全に洗浄しておかなければなりません。洗浄の結果、塗膜が無くなりました。当方に本体のストックはありますが、外観は非常にきれいですので、このまま使用します。では、電池室のリード線から新製していきます。

 

すべて洗浄をした状態。外観はきれいですね。

 

 

殆ど疲労はしていない個体なので組立ははしょります。前面カバーを取り付けてシボ革を貼ります。

 

清掃をしたファインダーとメーターに配線をしてカム板シャッターリングなどを取り付けます。

 

 

昭和40年4月にコパルにてシャッターユニット完成。本体完成は昭和40年6月で、市場で販売されたのが昭和40年8月4日ですね。生産されてから2カ月程度で販売されていたわけです。

 

私のS800Mは昭和43年8月に大阪のディーラーによって登録されています。Mタイプの車台番号はAS800-1005001から始まって、私のはAS800-10055◯◯になります。車の履歴は調べれば分かりますが、カメラでこの個体のように履歴のハッキリとした個体は珍しいですね。ソフトケース(¥800)は別売りで同梱されていなかったということでしょうかね? また、元箱コレクションが充実しましたね。

https://blog.goo.ne.jp/tomys800

 

 

 

 

 

 


20mmは曇るのだの巻

2019年06月16日 19時46分22秒 | ブログ

その前に、ロードの保護フィルターを取り付けていなかったので清掃をして取り付けました。ガラスはコーティング無しのように見えますが、本体前玉に被せるようにしてねじ込む特殊な設計ですね。マニアさん的には、これも付いていないといけないのでしょう。保革油をちょっとつけてブラッシングした革ケースも光って渋いです。

 

またその前に、天気が回復したので、しばらく見てやっていないFS1を磨いておきます。ボーリングをしたシリンダーがダキツキ気味となって研磨修正とオイルポンプの交換をしてありますが、ガソリンが無くてエンジンが掛かりません。最近は赤い金属タンクでもガソリンスタンドで入れられなくなったので不便です。車のタンクから抜けるかな・・

 

で、やっと20mmですけど、何だか疲れちゃったな。最近、運動不足です。あ~、真っ白ですね。防湿庫の電源を入れ忘れていたら曇ったとのことです。曇りの初期は液状ではあるのですが、かと言って分解して大気に放置をしていても水分が蒸発して曇りが無くなるかというとそれはない。レンズの技術者さんに聞かなければメカニズムは分かりませんが、この状態になると清掃が出来ても再度曇りやすくなるのです。

左端のレンズが曇っていました。清掃でクリアーになっています。三段ロケットの組立が湿気が抜けにくい構造なのか、あるレンズに詳しい方のお話では、「レンズのガラス質が良くない」と言っておられました。さて、本当のところは何でしょうね。20mmが曇りやすいのは経験的に間違いありません。

 

 残念ながら後玉に一部に取り切れない曇りが残りました。とにかく曇りやすいレンズですので、保管には充分にご注意ください。曇ったままに放置をすると、ガラスが浸食してしまいます。

 http://www.tomys800.sakura.ne.jp/

 

 


どこも動かないLORD ⅣBの巻

2019年06月13日 23時25分08秒 | ブログ

遅れて来たペンマニアさんから岡谷光学のLORD ⅣBがブラックが来ています。PEN以外も収集されるんですね。しかし、革ケースもかなり汚れていて、長期に入ったままでしたのでかなり状態は悪いです。feet表示ですので里帰り機でしょう。

 

画像ではきれいに見えますが内部はカビだらけです。

 

 

外観のカバーもカビが付着しています。問題は、どこも親の仇のように固着して動かないということ。巻上げも動きません。隣りのカウンターも固着。え~、これ治すの? 工数掛かっちゃうなぁ・・希少なロードですからやらない訳にも行きませんかね。

 

ここの逆転防止爪が固着しているのはお約束ですね。過去にも2017/4/1にUPしています。https://blog.goo.ne.jp/tomys800/e/9fe00ac37b174b8e1df21a87ff9c2bb1

問題はここだけではなく、巻上げ機構のギヤがビクとも動きません。

 

すべて分解して行くしかありません。古いグリスで固着しているようです。しかし、問題はこれで改善されませんでした。このモデルは巻き上げは二回巻き上げで、巻き上げが完了するとレリーズボタンがポップアップして来て赤いリングがレリーズ座の上に見えるようになる親切設計ですが、巻き上げをしていない状態でもレリーズボタンが上がってしまうのです。すると巻き上げが出来なくなります。

そのからくりは地板の裏側にあるので、スプロケット軸、スプール軸他すべてを分解しなければ地板を分離することが出来ません。あ~ぁ・・

 

 

問題はピンセット先の部品が本来バネによって円周方向に動くものがグリスの固着により固定されてしまうので不具合となっているものです。洗浄をして動きを回復させます。

 

全体はこのようなユニットです。

 

 

この角度からなら原理が分かりますかね?

 

 

フィルムカウンターのクラッチも固着していてフリーになりません。しかし、どこと言って全く動かないカメラです。

 

 

気温が上がってくると高温多湿の日本では時計の革ベルトは辛くなって来ますので、以前、INOBOOさんから頂いていたスピードタイマー6139-6031(ペプシ系)のリプロベルトに交換しようと思いましたが、ベルト先端のラグの仕上げが悪く、プレスで打ち抜いたままの状態ですので(左奥)端面の研磨(右側)をしてから取り付けます。

 

おぉ。リプロとは言え、オリジナルのデザインですから似合いますね。夏場はこれで行こうと思います。

 

 

ショッピングモールの本屋さんを覗いてみると、HONDA S800MのVol.02が発売されていましたので購入しました。1/6サイズですと流石に迫力があり、材質がダイカストですので鋳物の灰皿のようにがっちりとしています。返って本物の方が薄い鋼板なので、中央を押すとポコッとへこんだりします。形状は良く捉えていると思います。S800になるとパワーバルジが設けられたのがデザイン上の特徴になります。塗色の色調が正しいかはじつは分かりません。正式はスカーレットですが、赤の塗料は退色が激しく、特にこの時期のホンダは、性能の良い塗料を買えなかった(資金的に)という話もあり、オリジナルでも新車当時の色調を維持している個体はまずありませんでした。私のS800Mは新車時の塗色はY-13ゴールデンイエローです。

ボンネットカバーコンプリートの純正型番は63100-516-000Z。63100はボンネット番号、516はS800チェーンタイプ(から共通)、S600は504、S800Mは542 になります。000は設計変更など。この型番を組み合わせて輸出仕様のパーツ番号を推測してオーダーしたりしましたね。

 

シャッターユニットはシャッター羽根の張り付きがあります。レンズは意外に悪くはありません。

 

 

ヘリコイドグリスの流化変質があります。

 

 

プリズムを使用したファインダーも取り外して清掃をします。

 

 

スローガバナーは洗浄注油をして組みます。

 

 

後玉は端に一点曇りがありますが、まぁまぁきれいな方です。完成したシャッターユニットに組み込みます。

 

 

このペースでUPしていると終わらないのではしょります。ファインダーもきれいになりました。巻き上げとシャッターの連動を見ています。

 

 

レンズ(中玉と前玉)を取り付けます。

 

 

この後のいろいろあるんですけど完成とします。ばっちい革ケースはブラッシングをしておきましたので光っています。カメラ本体のシボ革もこの頃の材質は紙に近いので、濡れタオルなどで拭くことは厳禁です。表面が剥がれてしまいます。こちらもブラッシングでシボの中に入った汚れを落として行くと光って来ます。オブジェカメラが復活しました。

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