(原題:BLINDNESS)
【2008年・カナダ/ブラジル/日本】試写で鑑賞(★★★★☆)
第61回カンヌ国際映画祭オープニング作品。
第33回トロント国際映画祭特別上映作品。
第21回東京国際映画祭特別招待作品。
ノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説「白の闇」を国際色豊かなキャスト陣で描いたパニック・サスペンス。
ある日、車を運転していた日本人の男(伊勢谷友介)の目の前が真っ白になってしまい、視力を完全に失ってしまう。男は妻(木村佳乃)に連れられ眼科医(マーク・ラファロ)の元を訪れるが、視神経や網膜などにも異常は見られず、原因は不明だった。その後、日本人の男が接触した人たちが次々と同じ症状で失明していく。政府はこれを感染力の強い伝染病と認定し、緊急隔離政策を発動。発症者を片っ端からかつて精神病院だった隔離病棟へと強制収容していく。最初に日本人の男を診察した医者も失明し隔離病棟送りとなるが、その妻(ジュリアン・ムーア)だけは、何故か病気を発症せずにいた。夫を気遣う妻は、自分も失明したフリをして夫に付き添い隔離病棟に向かう。そこには日本人夫妻はもちろん、サングラスの女(アリサ・ブラガ)、斜視の少年(ミッチェル・ナイ)、黒い眼帯の老人(ダニー・グローヴァー)、車泥棒の男(ドン・マッケラー)などで溢れかえってしまう。外の状況も分からず軟禁される患者たち。唯一目の見える医者の妻は、見える事実を隠しながら患者たちの世話を献身的にしていく。そんな中、新しくやってきたバーテンダーの男(ガエル・ガルシア・ベルナル)は"第三病棟の王"を名乗り、隔離病棟を暴力で支配していく…。
あっ、ダニー・グローヴァーのポスター、眼帯の位置が逆(笑)。
この作品はハリウッドのメジャー・スタジオが関与しないインディペンデント映画。
…とは言っても、お金もしっかりかけられてるし、ともやにはメジャーとインディーズの差はちんぷんかんぷんです。
原作者であるジョゼ・サラマーゴは『映画は想像力を破壊する』『ハリウッドが映画化すると、原作が持っている政治性が失われ、ただのゾンビ映画にされてしまう』と、なかなか映画化を認めていなかったらしい。
うんうん、確かに。
視力を失って周りを探りながら歩く人って、そのまんまゾンビみたいだもんね。
原作もそうらしいんだけど、極限状況に置かれた人間が、次第に露わにしていく様を描いたヒューマンドラマ。
…なので、登場人物たちも名前は明らかにせず、あくまで記号として描かれている。
いや~、全世界の人間の視力が失われるだけで、今までの文明はあっという間に崩壊しちゃいますね。
怖い怖い。
ホラー映画とは別の次元で怖いです。
よくほんのちょい役で日本人が出演しているだけで、まるで主演のような宣伝をする映画とか過去に何本もあったけれど、これは堂々と胸を張って名前を前面に押し出していいですね。
伊勢谷友介と木村佳乃。
「スキヤキ・ウェスタン・ジャンゴ」コンビですね。
物語の最初と最後を締めくくるかなり重要な役どころです。
流暢な英語も披露しますが、途中の台詞はほとんど日本語。
こういうところもインディペンデント映画ならではなんでしょうね。
ちなみに、この原作「白い闇」の続編があるらしい。
失明病から4年後の世界が舞台。
この作品でも登場する日本人の男や医者の妻が出てくるらしい。
わわわ。
この原作読んでみたくなった。
早く文庫化されないかなぁ…。
監督はフェルナンド・メイレレス。
2008年11月22日公開
公式HP:ブラインドネス
【2008年・カナダ/ブラジル/日本】試写で鑑賞(★★★★☆)
第61回カンヌ国際映画祭オープニング作品。
第33回トロント国際映画祭特別上映作品。
第21回東京国際映画祭特別招待作品。
ノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説「白の闇」を国際色豊かなキャスト陣で描いたパニック・サスペンス。
ある日、車を運転していた日本人の男(伊勢谷友介)の目の前が真っ白になってしまい、視力を完全に失ってしまう。男は妻(木村佳乃)に連れられ眼科医(マーク・ラファロ)の元を訪れるが、視神経や網膜などにも異常は見られず、原因は不明だった。その後、日本人の男が接触した人たちが次々と同じ症状で失明していく。政府はこれを感染力の強い伝染病と認定し、緊急隔離政策を発動。発症者を片っ端からかつて精神病院だった隔離病棟へと強制収容していく。最初に日本人の男を診察した医者も失明し隔離病棟送りとなるが、その妻(ジュリアン・ムーア)だけは、何故か病気を発症せずにいた。夫を気遣う妻は、自分も失明したフリをして夫に付き添い隔離病棟に向かう。そこには日本人夫妻はもちろん、サングラスの女(アリサ・ブラガ)、斜視の少年(ミッチェル・ナイ)、黒い眼帯の老人(ダニー・グローヴァー)、車泥棒の男(ドン・マッケラー)などで溢れかえってしまう。外の状況も分からず軟禁される患者たち。唯一目の見える医者の妻は、見える事実を隠しながら患者たちの世話を献身的にしていく。そんな中、新しくやってきたバーテンダーの男(ガエル・ガルシア・ベルナル)は"第三病棟の王"を名乗り、隔離病棟を暴力で支配していく…。
あっ、ダニー・グローヴァーのポスター、眼帯の位置が逆(笑)。
この作品はハリウッドのメジャー・スタジオが関与しないインディペンデント映画。
…とは言っても、お金もしっかりかけられてるし、ともやにはメジャーとインディーズの差はちんぷんかんぷんです。
原作者であるジョゼ・サラマーゴは『映画は想像力を破壊する』『ハリウッドが映画化すると、原作が持っている政治性が失われ、ただのゾンビ映画にされてしまう』と、なかなか映画化を認めていなかったらしい。
うんうん、確かに。
視力を失って周りを探りながら歩く人って、そのまんまゾンビみたいだもんね。
原作もそうらしいんだけど、極限状況に置かれた人間が、次第に露わにしていく様を描いたヒューマンドラマ。
…なので、登場人物たちも名前は明らかにせず、あくまで記号として描かれている。
いや~、全世界の人間の視力が失われるだけで、今までの文明はあっという間に崩壊しちゃいますね。
怖い怖い。
ホラー映画とは別の次元で怖いです。
よくほんのちょい役で日本人が出演しているだけで、まるで主演のような宣伝をする映画とか過去に何本もあったけれど、これは堂々と胸を張って名前を前面に押し出していいですね。
伊勢谷友介と木村佳乃。
「スキヤキ・ウェスタン・ジャンゴ」コンビですね。
物語の最初と最後を締めくくるかなり重要な役どころです。
流暢な英語も披露しますが、途中の台詞はほとんど日本語。
こういうところもインディペンデント映画ならではなんでしょうね。
ちなみに、この原作「白い闇」の続編があるらしい。
失明病から4年後の世界が舞台。
この作品でも登場する日本人の男や医者の妻が出てくるらしい。
わわわ。
この原作読んでみたくなった。
早く文庫化されないかなぁ…。
監督はフェルナンド・メイレレス。
2008年11月22日公開
公式HP:ブラインドネス
ブラインドネス [Blu-ray]ソニー・ピクチャーズエンタテインメントこのアイテムの詳細を見る |
ブラインドネス スペシャル・エディション(初回限定生産2枚組) [DVD]角川エンタテインメントこのアイテムの詳細を見る |
Blindness(「ブラインドネス」輸入盤サントラ)Luiz Bonfa,Marco Antonio Guimaraes,Uakti,Luiz BonfaDeccaこのアイテムの詳細を見る |
白の闇 新装版ジョゼ・サラマーゴ日本放送出版協会このアイテムの詳細を見る |
こういうのって映画公開に合わせて文庫化したりするもんなんですけどね~。
ハードカバーで小説はあまり読まない人なんで、早く文庫化してほしいですよ。
うんうん。
>『ハリウッドが映画化すると、原作が持っている政治性が失われ、ただのゾンビ映画にされてしまう
へえ、原作者、こんないいこと言ってたんですね。
うん、なかなかに骨太な人のようですね!
でもって、これ4年後もやるんですね。
その時はまた見ちゃおうっと!
これ、私もここを読んで、原作が読みたくなりました。
ともやも一緒ですよ~♪
小心者仲間♪
映画なんて人それぞれ違う感想持っているんだから、いいんですよ♪
ともやなんか偏った映画ばっかり観てるから、人との感想が違う違う(笑)
>記事にともやさんのお名前を勝手に書いてしまってスミマセン!
もう全然そんなこと気にしないでくださいな♪
どんどん出しちゃってもらって大丈夫ですよ(売名行為か?笑)
思いっきり辛口の私の感想にTB&コメントありがとうございました。
いや~~~かなり言いたい事を書いちゃったので、感想をアップしてから具合が悪いです(笑)小心者なの~
私は、どうしても本作が苦手でした。苦手で苦手で、、、それしか言葉が出てこないくらい(汗)
『伊勢谷友介と木村佳乃。
「スキヤキ・ウェスタン・ジャンゴ」コンビですね』
そうでしたね~
もしかしてその映画を観た方がオファーしたのかしら?(笑)
思った以上に重要な役どころで驚きました。
ところで、『占星術~』にコメント頂き、ありがとうございました。記事にともやさんのお名前を勝手に書いてしまってスミマセン!
スッゴク面白かったので、アドバイスに従い、他の作品も読みたいです♪
>予想した内容とはちょっと違ったけれど、だからこそ逆に面白かったです。
それは一緒でした♪
え~、コッチ方面だったの~!って感じで、楽しめましたわん。
日本人俳優にはもっと世界で頑張って欲しいですね。
『やった~!』以外に(笑)。
人間の本質をむき出しにするための要素でしかないんですよね、白い病って。
この映画を観た後に、目が見えなくなったら…なんて、目を閉じて行動しようとしてみたけれど、かって知ったる字分の部屋でも行動がおぼつかなかったですからね。
いかに視力に頼った生活をしているかが、身にしみました。
道徳や理性なんてあっけなく吹っ飛んでしまうんですよね。
日本人俳優がここまで登場していると思っていなかったので、ちょっと誇らしい気分でした。
いやはや、これは面白かった。
原作者が伝えたいことがよくわかりました。
収容所内のシーンをもっと長くしてもよいくらいだったと思います。
>日本人俳優のシーンがこれほど多いとは思いません
でした(@_@)
「バットマン ビギンズ」の渡辺謙然り、「サンシャイン2056」「スピードレーサー」の真田広之然り、ちょい役なのに、日本人がハリウッドで主演くらいの宣伝してましたからね~。
>新品なら、新宿バルト9のショップにありました。
情報ありがとうございます~♪
ともやの変なこだわりなんですけど、出たばかりの新刊を新品で買うのに抵抗は無いんですけど、発売されてだいぶ経った本を新品で買うのに抵抗あるんですよね。
ケチなのかな?
いや、倹約家なのだと思うことにいたしましょう(笑)。
ポスターこんなにたくさんあるんですね(@_@)
日本人俳優のシーンがこれほど多いとは思いません
でした(@_@)しかも、伊勢谷さんは最初に失明して
最初に回復すると言う結構重要な役ですよね^^
意外で驚きました(@_@)
ともやさんが言われているように、ホラー映画とは
別の次元で怖い映画でした(T^T)
ともやさんは、古本で、1408をお探し
なんですか?
新品なら、新宿バルト9のショップにありました。
私は、映画を観てから、原作を読むので、購入は
しなかったのですがσ(^◇^;)
>なんで失明したのか?なぜ一人だけ見えるのか?
この辺で好き嫌いが別れちゃうんでしょうね~。
白い病は人の心を本性をむき出しにさせるための要因でしかないから、それが何で起こったのかとかはあまり重要じゃないんですよね。
でも、気になる人は気になっちゃうか…。
続編は同じ町が舞台で4年後っていう設定みたいですけど、まったく違う物語になるようです。
国会議員選挙で、住民の大半が白紙票を提出。
この陰謀を企てたのが、医者の妻だと疑われてしまい…っていう感じのサスペンスっぽい内容みたい。
なかなか面白そうですわん。
なんで失明したのか?なぜ一人だけ見えるのか?
といった疑問もあって不満だらけなのですが、
4年後の続編があるのは、
とても興味深いですね。
それはそれで見てみたい気がしますが、、、
本作は見えなくなった人の心が醜くて・・・
嫌気がさしました(苦笑)
それはあわせて読みたいなぁ~。
本作も小説だとまた違った味わいがありそうですものね。
ヒットは難しい作風だろうけど、
なかなか面白く観れました♪
>相変わらずいっぱいのポスター、圧巻ですね。
でも結構メインどころの伊勢谷&木村バージョンのポスターは見つけられなかった…。
>この間やっとSキングの短編小説集『幸運の25セント硬貨』見つけたから1408は今日読みまーす。
いいな、いいな!
「1408号室」を観る前後から、ブックオフとかあちこちで探してるんだけど、見つからないのよね~、この原作短編集。
普通の本屋さんで買うしかないのかな?
それも何かしゃくだし…。
地道に探すとしましょうか…。
早速来ました♪
相変わらずいっぱいのポスター、圧巻ですね。
ガエルくんのもあるんだ~☆
ほんとダニーグローヴァーの眼帯逆だぁ(笑)
>視力を失って周りを探りながら歩く人って、そのまんまゾンビみたい
私も観ててそう思っちゃった。
日本人ふたりのキャスト、頑張ってましたね~、あんな出るとは!すごい。
これけっこう好みだったから
わたしも小説版も読みたいな。
そうそう!
この間やっとSキングの短編小説集
『幸運の25セント硬貨』見つけたから
1408は今日読みまーす。意外と短いのね。