ともやの映画大好きっ!

鑑賞した映画の感想やサウンドトラックなどの紹介、懸賞や日々の戯れ言などをのほほんと綴っていこうと思っています。

クワイエットルームにようこそ

2007年10月21日 | 映画(か行)
【2007年・日本】試写会で鑑賞(★★★☆☆)

劇団「大人計画」を主宰。その他にも演出家、劇作家、俳優、コラムニスト、エッセイスト、小説家など、さまざまなジャンルで活躍する松尾スズキが、自身の同名小説を自ら脚本・監督を手掛けて映画化した異色ドラマ。

フリーライターをしている28歳バツイチの佐倉明日香(内田有紀)は、ある日、目が醒めると【クワイエットルーム】と呼ばれる女性だけの閉鎖病棟に軟禁されていた。事情も分からずに混乱する明日香。そこへやってきた松原医師(庵野秀明)とナースの江口(りょう)と山岸(平岩紙)。どうやら自分は自殺願望がある患者としてここに連れてこられたらしい。やがて面会でやってきた恋人の鉄雄(宮藤官九郎)から、800文字のコラムが書けずに睡眠薬とアルコールを大量摂取して、ここに運び込まれたことを告げられる。自分には自殺願望など無いし、締め切りを控えた原稿も残っている。ここから出るには鉄雄の同意書と、白井医師(徳井優=声:伊勢志摩)との面談で問題がないこと理解してもらうしかない。かくして明日香は暫くの間、この閉鎖病棟で生活をするハメになってしまった。食べたくても物を食べることが出来ないミキ(蒼井優)、元AV女優で過食症の西野さん(大竹しのぶ)、拒食症の女の子サエちゃん(高橋真唯)、病棟を脱走しようと何度も試しみる金原さん(筒井真理子)、西野さんに精神的に追いつめられているチリチリ(馬渕英俚可)、さまざまな人たちがこの病棟に入院していた。明日香は彼女たちと折り合いをつけながら生活し、自分が何でここに運ばれてきたかを段々と思い出していく…。



非日常の中に放り込まれてしまった女性が、この未知なる不条理世界を少しずつ理解しつつ、失われた記憶を取り戻していく物語。
主演は9年振りに長編映画主演に挑む内田有紀。
もう昔っから好きでございましたよ。



【絶望と再生の物語】
【わたしはここで生まれ変わる】
…というコピーから、心を病んだ主人公が患者たちと触れ合っていくうちに、新しい人生を掴んでいくコメディタッチのヒューマンドラマかと思っていました。

明日香は本当に生まれ変わっている?
明日香は本当に再生したのだろうか?

その辺の解釈は置いておいて、物語的にはかなり面白かったです。
ボサボサ髪の内田有紀が可愛い。
最近では「特急田中3号」にも出ていた平岩紙が面白い!
この人も大人計画所属の舞台女優さんだったんですね。

病棟の中にいる人と外にいる人は、いったい何が違うのだろうか?
多かれ少なかれ、誰でも心に病は持っているもの。
そんなことをチョッピリ考えてしまいました。



何気においしかったのが、患者役として出演していたハリセンボンの箕輪はるか�。
台詞もほとんどなく、画面の隅にチラチラ映るだけなのだが、その違和感の無さ&存在感。
お笑いよりも舞台女優の方が活躍できるんじゃないかしらん?
ハリセンボンの近藤春菜�もどこかに出ていたらしいのだが、この濃いメンツばかりが出演する本作では、まったく輝きを見せず。
つまりどこにいるか分かりませんでした(笑)。

監督は松尾スズキ。

2007年10月20日公開
公式HP:クワイエットルームにようこそ


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