湘南オンラインフレネ日誌

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1/10 藤沢市のヤングケアラー支援の講演会に参加してきました

2019-01-11 06:04:42 | 地震津波災害ボランティア
2019/01/10
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「精神障がいがある親を持つ子ども(ヤングケアラー)の支援教育〜子どものニーズと支援教育を考える〜」講師: 森田久美子氏(立正大学社会福祉学部) 藤沢市主催 に行ってきた。

一般参加は少なめで、市内小中学校の生活指導担当者と関係課、市教委、市保健所関係者ばかり。藤沢市の実態調査の結果をおりこみながら、総論的な解説で終わった。

「ヤングケアラー」は、連鎖する「子どもの貧困」の中で、クローズアップされてきた。家庭の歪みが子どもにのしかかることによって、子どもに様々な苦悩が生まれてくる問題だ。学校からみれば、欠席増加、学力低下、学費諸費滞納、いじめ、不登校、自殺念慮等の孤立基調の問題として登場する。

私のような従来の不登校・引きこもり畑からみると、教育価値観の単線幻想崩壊(多様化とよばれる)、学校のブロイラー型同年齢輪切り抱え込み矛盾(いじめ、過適応破綻等)や、発達障がいの裾野に位置する子たちの不適応等の、本人と学校空間の人間関係軋轢の主導する課題から、家庭と貧困が子どもを追い詰める、いわば子どもの外周(環境)主因へのシフトが内在するがゆえの戸惑いがある。

東日本大震災の発災後、仮設住宅入居後、生活破壊を原因とした隣人のDVが、薄い壁の向こうから聞こえてくるという話をよく聞く。この家庭の子ども、家族を失った子どもの閉塞と苦悩は、生々しい。

誰がどのように、子どもの孤立をふせぐのか。沈みゆく家庭の親御さんの軋みに、どのように扶助の手を差し伸べられるのか。

そういう問いの端緒についたというのが現状だろう。

講演の最後のQ&Aでは、「夢を失った子に、いかに夢(目標)を持たせるか」という浅薄な問いがでてきたり、形だけの流行のバズセッションを最後に短時間実行するなど不慣れが目立つ。自己紹介で終わる対話を経て、私の3人のサークル代表になった会場スタッフが、ケアラーの見つけ方を嬉々として報告する未熟なスタッフ等、がっかりすることが多く、前途多難をかんじさせた。

ちなみに、藤沢調査では、小中学校に通う子どもの0.9%がケアラーとわかり、そのうちの16.8%が、親が精神疾患をもっていることがわかってきている。潜在数は更に多いことが想像されるという。
(参考)
●「ヤングケアラー〜介護を担う子ども・若者の現実〜」(澁谷智子著・中公新書)
ISBN: 9784121024886

夜間傾聴: ふたり
(校正2回目済み)
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