全日本プロレスと田園コロシアム。
うっかり復帰の狼煙を上げてしまったテリー・ファンク。
うっかり初代タイガーと同じ格好になってしまった三沢タイガー。
分かりやすい“噛ませ犬”だったラ・フィエラには触れられない。
80年代からのプロレスファンにとって
全日本プロレスと田園コロシアムには、そういった印象しかない。
(どんな印象?)
1977年8月25日の田園コロシアム。
1977年のベストバウトだった(らしい)鶴田VSマスカラス。
入場シーンで肩車がグダグダだったマスカラス。
割合スムーズだった鶴田の雄姿…いや、やめておこう。
(何を?)
改めて確認すると、マスカラスが小さく見えないのがミソ。
これ見よがしなサーフボードストレッチの攻防こそ、全日本プロレスのツボ。
首を支点にし、ヘッドシザースを敢行するマスカラス。
甘んじてロメロスペシャルを受けるジャンボの懐の深さ。
それがあったにせよ、多彩なストレッチで観客を飽きさせないマスカラスも偉い。
…これも、ルー・テーズ直伝?
(プロレス・スーパースター列伝に影響されつつ)
天候状態の都合で気温が下がっていた様子。
それがあっても、試合をしてる両者のカラダから湯気が出てるのが新鮮。
なお、もっと新鮮なのが若き日のジョー・樋口だったなんて…言えない。
(書いてるけど)
メキシカン的なストレッチと
トップロープからのミサイルキックがフィニッシュ。
3本勝負とはいえ
令和の世では許してもらえなそうなアレコレが散りばめられている。
1977年という時代だからこその好勝負。
若き日の大仁田、渕、ハル・園田がいるのも微笑ましい。
必要以上の大技が無くとも楽しめると分かったのが個人的収穫。
マスカラス…然程、好きじゃなかったのになぁ。
(ジャンボの頑張りを端っこに寄せながら)