田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『映画の森』「年末年始の映画から」転載

2020-02-26 19:05:56 | 映画の森

「KyodoWeekly」1月27日号から「年末年始の映画から」 共同通信のニュースサイトに転載
https://www.kyodo.co.jp/national-culture/2020-02-26_2564966/

ルーカスの息子世代による完結編
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』☆☆☆☆
過去のシリーズを見るきっかけに
『男はつらいよ お帰り 寅さん』☆☆☆
男たちによる骨太なドラマ
『フォードvsフェラーリ』☆☆☆
イーストウッドの熟練技
『リチャード・ジュエル』☆☆☆☆

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『ミッション:インポッシブル』

2020-02-26 09:07:08 | 映画いろいろ

『ミッション:インポッシブル』(96)(1996.8.7.スカラ座)

 

 この映画の主役兼プロデューサーのトム・クルーズは、自分とほぼ同世代だから、幼い頃にオリジナルのシリーズドラマ「スパイ大作戦」を胸躍らせながら見ていたはずだ。だから、自分が功成り名遂げ、さあ何を作ろうかと思った時に、これを映画にしようと考えたのはよく分かる。

 そして、監督には同じくテレビのシリーズドラマ「アンタッチャブル」を映画化(87)した前科のあるブライアン・デ・パルマを起用し、キャスティングも、フランスからエマニュエル・ベアールとジャン・レノを、そしてイギリスからバネッサ・レッドグレーブを招いて、外堀は華やかに埋めた。ところが、肝心の内堀、つまりストーリーがいま一つ締まらなかったのが、クルーズの誤算だったと言えなくもない。

 というのも、これは、例えば、ソ連崩壊直後に作られたジーン・ハックマン主演の『ロシアン・ルーレット』(91)が、冷戦終結後のスパイの存在価値は化石であることを描き、彼らを主役にして映画を作っても、それは内輪もめの域を出ず、緊張感に欠けた締まらない映画になってしまうことを、図らずも証明してしまったこととも通じるからだ。

 だから、この映画にしても、誰が黒幕なのかはすぐに分かってしまうし、結局はノートパソコンや電子メールといった今風の小道具の存在が際立って見えてしまう。映画が時代を映す鏡だとすれば、この映画は、スパイが過去のものになったことを映したのかもしれない。

【今の一言】などと書いたのが24年前。その後、シリーズ化され、どんどんとスケールアップし、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト(18)まで6作が作られている。今や主人公イーサン・ハントは、その激し過ぎるアクションも含めて、トム・クルーズの代名詞の一つとなった。

【ほぼ週刊映画コラム】『ジュラシック・ワールド』&『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f3086e110eeda2a94ee6ec209af19544

【ほぼ週刊映画コラム】『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/cbc0c7c4fa4dd6a8d50e193577aa64f1

 

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2020年4月号『SCREEN(スクリーン) 増刊』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』メモリアル特集

2020-02-26 07:01:28 | SCREEN スクリーン

 巻頭で、製作35周年、シリーズ3作連続公開記念『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を特集。その中で、シリーズ3作の解説を執筆。『ハーレイ・クイン』が表紙の方は通常版で特集はないので、ちょっとややこしい。

https://screenonline.jp/_ct/17345757

 

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